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第一部 ジョセフ
41 今生の妹も脳内お花畑だった
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階下が騒がしかった。
「何かあったのか?」
「何かしら?」
レオンと顔を見合わせていると、甲高い子供の声が聞こえてきた。
「レオンさまにあわせてよ! ルイーズはレオンさまのこんやくしゃよ! なんでじゃまするの!?」
レオンの幼いながら整った顔が引きつっている。
「……ルイーズ?」
「……招待してないよ。貴女と会う約束があったのに他の人を呼ぶはずないだろう? まして、彼女は絶対に嫌だ」
レオンは、げんなりした顔で言った。
「ルイーズが勝手に来たという訳ね」
私は溜息を吐いた。
たいして親しくもない、まして自分を嫌っている相手の家に約束もなしに訪問するとは。庶民でもどうかと思うが特に礼儀を重んじる貴族には、あってはならない行動だろう。
主家の令嬢の行動を使用人達がとめられなかったのは理解できるが、父親はとめなかったのか? それとも、彼は家にいなかったのだろうか?
「ルイーズと顔を合わせたくないんでしょう? 私が追っ払ってくるわ」
レオンの両親がいてくれればルイーズを追い出せたのだが、レオンの父親は王宮で仕事、母親は社交のお茶会で出かけているのだ。
ボワデフル子爵家の使用人にしても、勝手にやってきたとはいえ貴族令嬢を邪険には扱えない。
ジョゼフィーヌの記憶にあるだけで「私」は会った事はなくても、彼女は今生の私の妹。私がどうにかすべきだろう。
「……ジョゼ」
不安そうな顔で、私が呼ぶ事を許した今生の私の愛称を口にするレオンを部屋に残して、私は階下に向かった。
ボワデフル子爵家の使用人達に囲まれているせいで、階上からはまだルイーズの姿は見えなかったが彼女がぎゃあぎゃあ騒ぐ声は聞こえてくる。
「何の騒ぎなの!」
私はエントランスホールに降り立つと声を上げた。
一斉に振り向く使用人達。
ようやく私は中心にいる「妹」の姿を見る事ができた。
ジョセフが言っていたように、確かに外見は可愛らしい。貴族に多い金髪碧眼。白磁の肌。
お祖母様にも父親にも異母姉にも似ていない。
ルイーズは母方の祖母(お祖母様の異父姉だ)と母親に似ているのだという。だからこそ、異父姉が大嫌いなお祖母様は、もう一人の孫娘であっても彼女を愛せないのだ。
(……この子が、今生の私の妹)
「……突然、こちらのお嬢様が来られてレオン様に会わせろと言われるのです」
年嵩の侍女が困惑したように私に説明した。
「あなた、だれよ?」
突然現れた私にルイーズは形のいい眉をひそめた。
「はじめまして。ルイーズ。私はジョゼフィーヌ・ブルノンヴィル。あなたの姉よ」
今生の私は異母妹の誕生から見知っていて、その記憶も持っていても、「私」は初対面だ。だから「はじめまして」と挨拶した。
「……姉? じゃあ、あなたがお父様が言っていた、どんくさくて、どうしようもない、ルイーズのおねえさまなのね」
ルイーズの言い様に、ボワデフル子爵家の使用人達は、ぎょっとしたり眉をひそめていたが、私は苦笑した。
ジョセフが他人に実の娘であっても疎ましく思うジョゼフィーヌを悪し様に言っているのは知っているし、今生の人格と違って私は、そんな事、別に気にしない。
けれど、いくら幼くても、それをぽろっと言ってしまうルイーズは、どうかと思う。これでは、腹の探り合いが日常の貴族令嬢としてやっていけないだろう。彼女がへまをしようがどうしようが、私にはどうでもいい事だけど。
「おねえさまが、どうして、レオンさまのおうちにいるのよ?」
怪訝そうなルイーズに、私は溜息を吐いた。
「私こそ聞きたいわね。お供も連れず、まして、約束もなしに、なぜ、あなたは、ここにいるの?」
そう、見たところ、ルイーズは一人で来たようなのだ。
王都の貴族の館は密集しているから、子供の足でも充分歩ける距離だけれど、約束もなしに訪問とは貴族として許される事ではない。
それに、お供もなしで外出など貴族令嬢として、まずありえない。確かに、ラルボーシャン王国の王都パジ、まして貴族の邸宅が多い地域なら治安はいいけれど、それでも悪人がいないとも限らないのだ。最低でも侍女一人くらいは伴って行動すべきだ。
「ルイーズはレオンさまにあいたかったから。ルイーズはレオンさまのこんやくしゃだもの」
膨らんでもいない胸を張って宣うルイーズに、私は白けた目を向けた。
周囲を見ると、ボワデフル子爵家の使用人達も私と同じ目をしていた。
「……それは、あなたが言っているだけで、お祖母様やお父様、ボワデフル子爵家の人達は認めていないでしょう?」
貴族の結婚は家同士の契約だ。保護者である彼らが認めていないのなら、レオンとルイーズは婚約者同士ではない。
「だったら、あなたとレオンは、ただの知り合いに過ぎないわ」
私の尤もな言葉に、この場にいるボワデフル子爵家の使用人達は、そろって頷いたが、ルイーズは違った。
「ルイーズとレオンさまは、あいしあっているわ! だから、ルイーズはレオンさまのこんやくしゃなのよ!」
「……そんなに大きな声を出さなくても聞こえているわ」
私は顔をしかめた。子供の甲高い大声は頭に響いて不快だ。
それに、だ。ルイーズの言っている事が理解できない。
レオンはルイーズを嫌っているのだ。愛し合っているなどありえない。
それに、たとえ愛し合っているとしても、貴族である以上、保護者のの許可がない以上、婚約も結婚もできないのに。
(……なるほど。確かに、脳内お花畑だわ)
可愛らしい外見特徴以外はまるで似ていないのに、性格は驚くほど前世の妹にそっくりだ。少し話しただけでも、それが分かる。
こういうタイプには理詰めで説得しても無駄だ。自分の都合のいい言葉しか頭に入らないからだ。
さて、どうしたものか。
今の私は四歳児。とても無理矢理、三歳児をこの場から連れ出す事はできない。
かといって、ボワデフル子爵家の使用人達にも頼れない。いくら私が責任を持つと言っても、他家の令嬢、しかも四歳児の私に従ってくれるとは思えないからだ。
困り果てていた私の耳に、玄関の呼び鈴を鳴らす音が聞こえてきた。
「何かあったのか?」
「何かしら?」
レオンと顔を見合わせていると、甲高い子供の声が聞こえてきた。
「レオンさまにあわせてよ! ルイーズはレオンさまのこんやくしゃよ! なんでじゃまするの!?」
レオンの幼いながら整った顔が引きつっている。
「……ルイーズ?」
「……招待してないよ。貴女と会う約束があったのに他の人を呼ぶはずないだろう? まして、彼女は絶対に嫌だ」
レオンは、げんなりした顔で言った。
「ルイーズが勝手に来たという訳ね」
私は溜息を吐いた。
たいして親しくもない、まして自分を嫌っている相手の家に約束もなしに訪問するとは。庶民でもどうかと思うが特に礼儀を重んじる貴族には、あってはならない行動だろう。
主家の令嬢の行動を使用人達がとめられなかったのは理解できるが、父親はとめなかったのか? それとも、彼は家にいなかったのだろうか?
「ルイーズと顔を合わせたくないんでしょう? 私が追っ払ってくるわ」
レオンの両親がいてくれればルイーズを追い出せたのだが、レオンの父親は王宮で仕事、母親は社交のお茶会で出かけているのだ。
ボワデフル子爵家の使用人にしても、勝手にやってきたとはいえ貴族令嬢を邪険には扱えない。
ジョゼフィーヌの記憶にあるだけで「私」は会った事はなくても、彼女は今生の私の妹。私がどうにかすべきだろう。
「……ジョゼ」
不安そうな顔で、私が呼ぶ事を許した今生の私の愛称を口にするレオンを部屋に残して、私は階下に向かった。
ボワデフル子爵家の使用人達に囲まれているせいで、階上からはまだルイーズの姿は見えなかったが彼女がぎゃあぎゃあ騒ぐ声は聞こえてくる。
「何の騒ぎなの!」
私はエントランスホールに降り立つと声を上げた。
一斉に振り向く使用人達。
ようやく私は中心にいる「妹」の姿を見る事ができた。
ジョセフが言っていたように、確かに外見は可愛らしい。貴族に多い金髪碧眼。白磁の肌。
お祖母様にも父親にも異母姉にも似ていない。
ルイーズは母方の祖母(お祖母様の異父姉だ)と母親に似ているのだという。だからこそ、異父姉が大嫌いなお祖母様は、もう一人の孫娘であっても彼女を愛せないのだ。
(……この子が、今生の私の妹)
「……突然、こちらのお嬢様が来られてレオン様に会わせろと言われるのです」
年嵩の侍女が困惑したように私に説明した。
「あなた、だれよ?」
突然現れた私にルイーズは形のいい眉をひそめた。
「はじめまして。ルイーズ。私はジョゼフィーヌ・ブルノンヴィル。あなたの姉よ」
今生の私は異母妹の誕生から見知っていて、その記憶も持っていても、「私」は初対面だ。だから「はじめまして」と挨拶した。
「……姉? じゃあ、あなたがお父様が言っていた、どんくさくて、どうしようもない、ルイーズのおねえさまなのね」
ルイーズの言い様に、ボワデフル子爵家の使用人達は、ぎょっとしたり眉をひそめていたが、私は苦笑した。
ジョセフが他人に実の娘であっても疎ましく思うジョゼフィーヌを悪し様に言っているのは知っているし、今生の人格と違って私は、そんな事、別に気にしない。
けれど、いくら幼くても、それをぽろっと言ってしまうルイーズは、どうかと思う。これでは、腹の探り合いが日常の貴族令嬢としてやっていけないだろう。彼女がへまをしようがどうしようが、私にはどうでもいい事だけど。
「おねえさまが、どうして、レオンさまのおうちにいるのよ?」
怪訝そうなルイーズに、私は溜息を吐いた。
「私こそ聞きたいわね。お供も連れず、まして、約束もなしに、なぜ、あなたは、ここにいるの?」
そう、見たところ、ルイーズは一人で来たようなのだ。
王都の貴族の館は密集しているから、子供の足でも充分歩ける距離だけれど、約束もなしに訪問とは貴族として許される事ではない。
それに、お供もなしで外出など貴族令嬢として、まずありえない。確かに、ラルボーシャン王国の王都パジ、まして貴族の邸宅が多い地域なら治安はいいけれど、それでも悪人がいないとも限らないのだ。最低でも侍女一人くらいは伴って行動すべきだ。
「ルイーズはレオンさまにあいたかったから。ルイーズはレオンさまのこんやくしゃだもの」
膨らんでもいない胸を張って宣うルイーズに、私は白けた目を向けた。
周囲を見ると、ボワデフル子爵家の使用人達も私と同じ目をしていた。
「……それは、あなたが言っているだけで、お祖母様やお父様、ボワデフル子爵家の人達は認めていないでしょう?」
貴族の結婚は家同士の契約だ。保護者である彼らが認めていないのなら、レオンとルイーズは婚約者同士ではない。
「だったら、あなたとレオンは、ただの知り合いに過ぎないわ」
私の尤もな言葉に、この場にいるボワデフル子爵家の使用人達は、そろって頷いたが、ルイーズは違った。
「ルイーズとレオンさまは、あいしあっているわ! だから、ルイーズはレオンさまのこんやくしゃなのよ!」
「……そんなに大きな声を出さなくても聞こえているわ」
私は顔をしかめた。子供の甲高い大声は頭に響いて不快だ。
それに、だ。ルイーズの言っている事が理解できない。
レオンはルイーズを嫌っているのだ。愛し合っているなどありえない。
それに、たとえ愛し合っているとしても、貴族である以上、保護者のの許可がない以上、婚約も結婚もできないのに。
(……なるほど。確かに、脳内お花畑だわ)
可愛らしい外見特徴以外はまるで似ていないのに、性格は驚くほど前世の妹にそっくりだ。少し話しただけでも、それが分かる。
こういうタイプには理詰めで説得しても無駄だ。自分の都合のいい言葉しか頭に入らないからだ。
さて、どうしたものか。
今の私は四歳児。とても無理矢理、三歳児をこの場から連れ出す事はできない。
かといって、ボワデフル子爵家の使用人達にも頼れない。いくら私が責任を持つと言っても、他家の令嬢、しかも四歳児の私に従ってくれるとは思えないからだ。
困り果てていた私の耳に、玄関の呼び鈴を鳴らす音が聞こえてきた。
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