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第1笑
毒、飲みました。
しおりを挟む前回のあらすじ
Q.いかにサボる為のコツは?
A.神様 「うーん。可愛さを磨くことかな?」
奏夜 「いや、他人任せだろ……。」
神様 「任せる為に可愛さを磨くんだよ☆」
奏夜 「…何か俺らがお前を可愛いと思ってるみたいだが、それは勘違いだ。」
神様 「えーっ?」
奏心 「今から、毒飲んで死にます。」
神様 「だから、毒じゃないってば(笑)」
でした。
奏夜&奏心 「「……せーの!!」」
ぐいっと紫色の液体を一気飲みする。
カンッ!!っとビンを机の上に置く。
奏夜&奏心 「「…………。」」
すうっと息を吸い込み……
奏夜&奏心 「「……マズうまっ!?」」
2人が飲んだ薬は、最初は苦くとにかく苦くてマズかったが、だんだんと甘くなりまるですっきりしたベリー系の味がして美味しかったらしい。
奏心 「何とも言えない味……痛っ!?」
奏夜 「たしかに……ぐうあっ!?」
突然2人の全身に一瞬鋭い痛みが駆け巡る。
奏夜 「っはぁ……。大丈夫か?奏心。」
奏心 「……。何とか。」
痛みの事言えよ、神様……。
まあ、言えば躊躇すると思ったのだろうが。
奏夜 「カード見てみるか。」
奏心 「うん。」
まずは奏心のカードを見てみる。
________________________________________
名前 奏心
年齢 17
所属ギルド ーー
レベル 20
傾向能力 身体作用系
能力
・身体強化 SS
・武器召喚 SS
・敵意察知 SS
・魔法 C
・万能ボックス
・テレパシー
所持金 30万円
_________________________________________
んん!?
結構凄くないか?これ?
結構チートだと思うが……。
てか、30万円!?
ボックスに入ってるのか!?
奏心と顔を見合わせる。
奏心 「~っ!!色々試したいけど、奏兄のは!?」
奏夜 「お、おう!!」
奏夜のカードを見てみる。
______________________________________
名前 奏夜
年齢 17
所属ギルド ーー
レベル 20
傾向能力 精神作用系
能力
・観察眼 SS
・閃き SS
・スキル付与 SS
・魔法 A
・万能ボックス
・テレパシー
所持金 30万円
______________________________________
うおぉぉぉ~!?
マジかこれ!?何か凄そう……。
そして、30万!!
奏心 「奏兄のも凄そう!!」
奏夜 「なるほどな。俺が頭脳役、奏心が行動みたいな感じだな。」
奏心 「これって…。」
2人ならチートじゃね?神様……。
いいのかこれ……。
チート嫌だって言ってなかったっけ。
奏夜 「てことは……もしかして。」
もっとチートな奴らがいるとか?
たしかに2人ならだから
どちらか欠けてしまうと俺の場合、
最善策は分かっても実行することは
不可能で、奏心の場合は、
いくら強くとも頭の良い相手には
勝てないという感じか……。
奏夜 「……とりあえず。順番に試してみたいけど、どういう物か分からないから本を先に読んだ方がいいな。」
奏心 「……奏兄、後で教えて。」
奏夜 「……わかった。疲れも溜まってるだろうし先に寝とけ。」
奏心 「……うん。」
しかし、奏心は部屋に戻ろうとしない。
奏夜 「どうした?」
奏心 「…………。」
奏心は少し間を空けて躊躇いがちに言った。
奏心 「……奏兄はさ、私を1人にしないよね?」
奏夜 「!!……っ。するわけないだろ。お前は大切な俺の妹だ。」
奏夜はポンポンと奏心の頭を撫でた。
奏心は恥ずかしそうに
頬を赤く染めた。
そして、奏心は嬉しそうに
安心した顔をした。
奏心はおやすみと言って
自分の部屋に戻って行った。
奏心が自分の部屋に戻ったのを確認した後……
奏夜は目を瞑り、心を入れ替える。
ーカチャリ。
奏夜 「……あいつは死んでもなお、奏心を苦しめるのか!!」
ダンッ!!!!っと行き良いよく机を叩く。
空のビンがカチャンッ!!と音をたてる。
危うく奏心の前で怒りを
露わにしそうだった…。
奏心の悲しい顔は2度と見たくない。
その為なら、自分を偽る事
なんて苦しくもない。
奏夜 「…絶対にこの世界で奏心を幸せにさせてみせる。」
再び少年は心に誓う。
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