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2、不思議な薬を購入するソフィア
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「どうして、急にそのようなことをおっしゃるのですか? 先日までの私達は愛し合っておりました」
「あぁ、ソフィア! 貴女にはわからないだろうな。『真実の愛』というものは前触れもなくやってくるのだ。まるで『神の啓示』のようにな! それで、ソフィアには反省の為に三日ほど謹慎を命じる。今後、レティシアを傷つけることはこの私が許さないからな!」
ロミオ様は、レティシア・パリセ男爵令嬢の怪我が私のせいだと決めつけたまま、不機嫌な様子で帰っていった。
「なんだ? あのばか王太子は? あれは、あんなに阿呆だったかな?」
お父様が首を傾げた。お母様も、呆れて首を横に振った。
「あんな方と婚約しなくてかえって良かったですわ。さぁ、ソフィアちゃん。こんなことは忘れましょう。三日間も学園に行かなくていいなら、お母様と市井の商店街にでも遊びに行きましょう」
「ふむ。それが、いい。私は兄上(王)に報告してくる。こんな濡れ衣を着せられて黙ってはいられん!」
お父様は王様に会いに行かれる様子です。私は、すっかり落ち込んでしまって自室に戻った。
『・・・・・私はレティシアと婚約することにした。』と、ロミオ様はおっしゃった。
『真実の愛』って、なんだろう? 私とロミオ様との愛こそ、それだと思っていたのにこんなにも簡単に壊れるということは、違ったということだ。
その日の夜遅くに王宮からお戻りになったお父様は、私の部屋をノックした。
「ソフィア。起きているかい?」
私は、起きていると返事をした。お父様は、私の部屋に入ってくると気遣わしげに私を見つめた。
「兄上に会って、ソフィアのことは信じてもらえたよ。ただ、ロミオ王子はどうにもレティシア様に夢中で王の言うことも耳に入らないらしい。一過性の恋煩いだと思うから様子を見ると言われたよ」
一過性の恋煩いってなに? 待っていれば、ロミオ様の心は戻ってくるの?
翌日、お母様とのお買い物で、市井に行った際に見つけた出店で、私は不思議な薬を見つけた。
老女がその薬を取って見ている私に『それは恋のお呪い、いわゆる惚れ薬さ』と言った。
「ソフィアちゃん! 何をしているの? 向こうの通りのカフェに入りましょう? お母様は喉が渇いたわ」
そのお母様の言葉に慌てて、私はその老女にお金を払いポケットにしまった。
その後、その老女が『あれ、あたしゃ、間違えたようだよ』とぼそっと呟いた声は私には届かなかった。
三日後、学園に行くと私の机には落書きがされ『意地悪女』と書かれていたのだった。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※宣伝です。不快な方はお読みにならないでください。
作者のTwitter @bluesky1170 よろしければフォローお願いします😊
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ご愛読いただきまして、ありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾
「婚約破棄されたので、もう縋る女はやめました」なぜか、恋愛路線から外れコメディー路線のホームセンター冨士山のお話になっております。毎回、事件が起こります。よろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾
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「なんだ? あのばか王太子は? あれは、あんなに阿呆だったかな?」
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「あんな方と婚約しなくてかえって良かったですわ。さぁ、ソフィアちゃん。こんなことは忘れましょう。三日間も学園に行かなくていいなら、お母様と市井の商店街にでも遊びに行きましょう」
「ふむ。それが、いい。私は兄上(王)に報告してくる。こんな濡れ衣を着せられて黙ってはいられん!」
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『・・・・・私はレティシアと婚約することにした。』と、ロミオ様はおっしゃった。
『真実の愛』って、なんだろう? 私とロミオ様との愛こそ、それだと思っていたのにこんなにも簡単に壊れるということは、違ったということだ。
その日の夜遅くに王宮からお戻りになったお父様は、私の部屋をノックした。
「ソフィア。起きているかい?」
私は、起きていると返事をした。お父様は、私の部屋に入ってくると気遣わしげに私を見つめた。
「兄上に会って、ソフィアのことは信じてもらえたよ。ただ、ロミオ王子はどうにもレティシア様に夢中で王の言うことも耳に入らないらしい。一過性の恋煩いだと思うから様子を見ると言われたよ」
一過性の恋煩いってなに? 待っていれば、ロミオ様の心は戻ってくるの?
翌日、お母様とのお買い物で、市井に行った際に見つけた出店で、私は不思議な薬を見つけた。
老女がその薬を取って見ている私に『それは恋のお呪い、いわゆる惚れ薬さ』と言った。
「ソフィアちゃん! 何をしているの? 向こうの通りのカフェに入りましょう? お母様は喉が渇いたわ」
そのお母様の言葉に慌てて、私はその老女にお金を払いポケットにしまった。
その後、その老女が『あれ、あたしゃ、間違えたようだよ』とぼそっと呟いた声は私には届かなかった。
三日後、学園に行くと私の机には落書きがされ『意地悪女』と書かれていたのだった。
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