11 / 17
11 上条瑛太との作戦会議と、急に引っ越す裕太
しおりを挟む
「ねぇ、なんで、こうも実家に行くのかしら?」
私は上条瑛太に問いかけた。彼も首を傾げているが、結論としては私と同じ考えだった。
「よほど、その女性が、裕太さんのご家族に気に入られているのかもしれませんね。家庭的なのかな?」
がーーん!! 家庭的ね・・・・・・まじで、一昔前の、漫画的効果音の登場に、私も呆れましたよ。
なるほどね・・・・・・全然、家庭的じゃないもんね・・・・・・私ってば。
私は、裕太に食事に誘われたことも打ち明けた。
「そこ、おいしかったですか?」
いきなり、聞かれて頷いた。
「うん、結構、良い感じのお店だったわよ?」
「ふん! 困った人ですね。日向さんは、小悪魔的な女性ですよね?」
小悪魔的?・・・・・・いやぁーー、初めて言われましたが・・・・・・
そんな男を惑わす高等技術なんて、もっとらんわ・・・・・・
「とにかく、その実家に女性を連れて行っているとすれば本命でしょう? 毎回、本命とだけデートしてるのかなぁーー。裕太さんは、本当は真面目な人?」
「わからないわ・・・・・・真面目だったと思う? もう、なにが正解かが、わからないのよ。どうでもいいかもしれないわ。だって、別れたいって言われたんだから、今更、何を掴んだところで・・・・・・」
「・・・・・・はい、はい。日向さんが、まだ、裕太さんが好きなことがその表情でわかりましたよ・・・・・・」
「なっ、そんなことないわよ! 私は、もうふっきれているのよ・・・・・・絶対、割り切れているつもりなんだから・・・・・・」
「うん、うん。わかっていますよ。真面目な日向さんは、やっぱり、けじめをつけないと次の恋には移れそうもないですね?」
私は、次の恋には、確かに移れないのかな・・・・・・女性の恋愛は上書きとよく言われるけれど、私の場合は簡単には塗り潰すことはできないようだ。
その日、マンションに戻ると裕太が私を待っていた。
「ごめんな。日向! 急遽、引っ越しすることになった。ここの家賃は、日向が引っ越すまで半分払うから。ゆっくり物件を探していいよ」
「なんで、そんなに急なの?」
「ははは。彼女がね・・・・・・俺と片時も離れたくないって・・・・・・」
さようでございますか・・・・・・もう、どうぞ、勝手に惚気てろ!
私は上条瑛太に問いかけた。彼も首を傾げているが、結論としては私と同じ考えだった。
「よほど、その女性が、裕太さんのご家族に気に入られているのかもしれませんね。家庭的なのかな?」
がーーん!! 家庭的ね・・・・・・まじで、一昔前の、漫画的効果音の登場に、私も呆れましたよ。
なるほどね・・・・・・全然、家庭的じゃないもんね・・・・・・私ってば。
私は、裕太に食事に誘われたことも打ち明けた。
「そこ、おいしかったですか?」
いきなり、聞かれて頷いた。
「うん、結構、良い感じのお店だったわよ?」
「ふん! 困った人ですね。日向さんは、小悪魔的な女性ですよね?」
小悪魔的?・・・・・・いやぁーー、初めて言われましたが・・・・・・
そんな男を惑わす高等技術なんて、もっとらんわ・・・・・・
「とにかく、その実家に女性を連れて行っているとすれば本命でしょう? 毎回、本命とだけデートしてるのかなぁーー。裕太さんは、本当は真面目な人?」
「わからないわ・・・・・・真面目だったと思う? もう、なにが正解かが、わからないのよ。どうでもいいかもしれないわ。だって、別れたいって言われたんだから、今更、何を掴んだところで・・・・・・」
「・・・・・・はい、はい。日向さんが、まだ、裕太さんが好きなことがその表情でわかりましたよ・・・・・・」
「なっ、そんなことないわよ! 私は、もうふっきれているのよ・・・・・・絶対、割り切れているつもりなんだから・・・・・・」
「うん、うん。わかっていますよ。真面目な日向さんは、やっぱり、けじめをつけないと次の恋には移れそうもないですね?」
私は、次の恋には、確かに移れないのかな・・・・・・女性の恋愛は上書きとよく言われるけれど、私の場合は簡単には塗り潰すことはできないようだ。
その日、マンションに戻ると裕太が私を待っていた。
「ごめんな。日向! 急遽、引っ越しすることになった。ここの家賃は、日向が引っ越すまで半分払うから。ゆっくり物件を探していいよ」
「なんで、そんなに急なの?」
「ははは。彼女がね・・・・・・俺と片時も離れたくないって・・・・・・」
さようでございますか・・・・・・もう、どうぞ、勝手に惚気てろ!
0
お気に入りに追加
461
あなたにおすすめの小説
バツイチ夫が最近少し怪しい
家紋武範
恋愛
バツイチで慰謝料を払って離婚された男と結婚した主人公。
しかしその夫の行動が怪しく感じ、友人に相談すると『浮気した人は再度浮気する』という話。
そう言われると何もかもが怪しく感じる。
主人公は夫を調べることにした。
私の婚約者は、ヒロインに選ばれずに領地へお戻りになり、そして私に求婚する予定(らしい) です。
凪鈴蘭
恋愛
乙女ゲーム、それには何人かの攻略対象がいるだろう。
それぞれのキャラのルートがいくつもあるのは当然。だがここは、
誰もが現実世界を生きる、アンジャベル帝国。ならばルートがあるとすれば、それはただ一つのみ。
王立魔法学院に通い、子爵令嬢であるジェンティアナは中等部の卒業試験にて、ここが乙女ゲームの世界であることに気がついた。
そして、この試験の成績上位者になれば攻略対象の一人との婚約が確約することも。
彼女は中等部生であるが、ゲームの本編が始まるのは学院の高等部から。ジェンティアナは公爵家の婚約者であるために、中等部で学院を卒業し、これから花嫁修業を公爵領でつまなければならない。
前世の世界では乙女ゲームの大ファンであったので、婚約者であるレシュノルティアにヒロインが近づく機会があったかどうか、探るが、彼にはそれらしい影はない。そして彼は、選ばれずに彼の地へただただ帰ってきた。
そして私に、ありえないひと言を発する。
※タイトル変更いたしました。
50歳前の離婚
家紋武範
恋愛
子なしの夫婦。夫は妻から離婚を切り出された。
子供が出来なかったのは妻に原因があった。彼女はそれを悔いていた。夫の遺伝子を残したいと常に思っていたのだ。
だから別れる。自分以外と結婚して欲しいと願って。
夫の不貞現場を目撃してしまいました
秋月乃衣
恋愛
伯爵夫人ミレーユは、夫との間に子供が授からないまま、閨を共にしなくなって一年。
何故か夫から閨を拒否されてしまっているが、理由が分からない。
そんな時に夜会中の庭園で、夫と未亡人のマデリーンが、情事に耽っている場面を目撃してしまう。
なろう様でも掲載しております。
自殺した妻を幸せにする方法
久留茶
恋愛
平民出身の英雄アトラスと、国一番の高貴な身分の公爵令嬢アリアドネが王命により結婚した。
アリアドネは英雄アトラスのファンであり、この結婚をとても喜んだが、身分差別の強いこの国において、平民出のアトラスは貴族を激しく憎んでおり、結婚式後、妻となったアリアドネに対し、冷たい態度を取り続けていた。
それに対し、傷付き悲しみながらも必死で夫アトラスを支えるアリアドネだったが、ある日、戦にて屋敷を留守にしているアトラスのもとにアリアドネが亡くなったとの報せが届く。
アリアドネの死によって、アトラスは今迄の自分の妻に対する行いを激しく後悔する。
そしてアトラスは亡くなったアリアドネの為にある決意をし、行動を開始するのであった。
*小説家になろうにも掲載しています。
*前半は暗めですが、後半は甘めの展開となっています。
*少し長めの短編となっていますが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる