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おまけ その2
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*:゚+。.☆.ローガン様にお仕置き(ローガン視点)
ある日、私の顔に真っ赤な吹き出物のようなものがたくさんできた。
原因不明の吹き出物は顔全体にできて、赤く盛り上がっていた。
医者は、そのうち治るだろうと言ったが一向に回復はしなかった。
私の恋人達は声を揃えて言った。
「「「「いやだぁーー。汚い肌! 気持ち悪いわねぇーー。ローガン様の価値は王太子の地位と顔だけだったのに、台なしだわぁ」」」」
「なんでだよ? 私の、中身は変らないじゃないか? なんで、外見ばかり気にするんだ!」
私は、叫んだけれど、返ってきた答えは同じだった。
「ばっかじゃないの? 自分こそ、外見しか気にしてなかったじゃない?」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚(エリザベス視点)
ネイサン様が、私達の息子を抱いてあやしながら、機嫌良く笑っていた。
「なにか、良いことがありまして?」
「いや、エリザベスを妻にできて嬉しいなぁーと、しみじみ思っていたところだ。まぁ、この幸運も、あの愚かな甥っ子のお陰と言えば、そうとも言えるしなぁーー。そろそろ、許してやるかな」
そうおっしゃると、侍女にローガン様に軟膏を届けるように、おっしゃった。
私は、ネイサン様が、漆でローガン様の顔をかぶれさせていたことは、まるで知らなかったのだった。
「叔父上のお陰で、誰が私を本当に愛してくれていたのか、わかりましたよ。この女性は、私が漆でかぶれて、怪物のような顔になった時でも好きだと言ってくれた唯一の女性です。この女性を妻にしようと思います」
ローガン様は、一人の女性を私達に紹介したのだった。彼女は今までローガン様が好んできた美人タイプではないが、感じの良い理知的な顔立ちで、しっかりとした価値観のある堅実な女性に見えた。
「あぁ、いいことだな。いい女性を見つけたな」
ネイサン様は、満足そうに笑みを浮かべて、私達はこの結婚に大賛成したのだった。
*:゚+。.☆.エリザベスとネイサン様の、ある日のひとこま(エリザベス視点)
私とネイサン様は、浜辺で寛いでいた。傍らでは、幼い王子と子犬が走り回っている。
侍女達が大きなパラソルを差して、私達に日陰をつくる。冷たいカクテルを飲みながら、潮風に吹かれて愛する男性の胸にもたれかかっていると、とても満ち足りて幸せな気分になる。
「幸せすぎて怖いです・・・・・・ネイサン様の妻になれて、本当に良かった」
私は、甘えるように、そのネイサン様の逞しい腕に自分の腕を絡める。
「嬉しいけど、これぐらいで、怖がられちゃぁ、困るな。まだ、私達の幸せは始まったばかりだよ」
そう言って、ネイサン様は私に口づけたのだった。
完
ある日、私の顔に真っ赤な吹き出物のようなものがたくさんできた。
原因不明の吹き出物は顔全体にできて、赤く盛り上がっていた。
医者は、そのうち治るだろうと言ったが一向に回復はしなかった。
私の恋人達は声を揃えて言った。
「「「「いやだぁーー。汚い肌! 気持ち悪いわねぇーー。ローガン様の価値は王太子の地位と顔だけだったのに、台なしだわぁ」」」」
「なんでだよ? 私の、中身は変らないじゃないか? なんで、外見ばかり気にするんだ!」
私は、叫んだけれど、返ってきた答えは同じだった。
「ばっかじゃないの? 自分こそ、外見しか気にしてなかったじゃない?」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚(エリザベス視点)
ネイサン様が、私達の息子を抱いてあやしながら、機嫌良く笑っていた。
「なにか、良いことがありまして?」
「いや、エリザベスを妻にできて嬉しいなぁーと、しみじみ思っていたところだ。まぁ、この幸運も、あの愚かな甥っ子のお陰と言えば、そうとも言えるしなぁーー。そろそろ、許してやるかな」
そうおっしゃると、侍女にローガン様に軟膏を届けるように、おっしゃった。
私は、ネイサン様が、漆でローガン様の顔をかぶれさせていたことは、まるで知らなかったのだった。
「叔父上のお陰で、誰が私を本当に愛してくれていたのか、わかりましたよ。この女性は、私が漆でかぶれて、怪物のような顔になった時でも好きだと言ってくれた唯一の女性です。この女性を妻にしようと思います」
ローガン様は、一人の女性を私達に紹介したのだった。彼女は今までローガン様が好んできた美人タイプではないが、感じの良い理知的な顔立ちで、しっかりとした価値観のある堅実な女性に見えた。
「あぁ、いいことだな。いい女性を見つけたな」
ネイサン様は、満足そうに笑みを浮かべて、私達はこの結婚に大賛成したのだった。
*:゚+。.☆.エリザベスとネイサン様の、ある日のひとこま(エリザベス視点)
私とネイサン様は、浜辺で寛いでいた。傍らでは、幼い王子と子犬が走り回っている。
侍女達が大きなパラソルを差して、私達に日陰をつくる。冷たいカクテルを飲みながら、潮風に吹かれて愛する男性の胸にもたれかかっていると、とても満ち足りて幸せな気分になる。
「幸せすぎて怖いです・・・・・・ネイサン様の妻になれて、本当に良かった」
私は、甘えるように、そのネイサン様の逞しい腕に自分の腕を絡める。
「嬉しいけど、これぐらいで、怖がられちゃぁ、困るな。まだ、私達の幸せは始まったばかりだよ」
そう言って、ネイサン様は私に口づけたのだった。
完
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サラサラっと読めて良かったですね。長いのもいいですが、たまにこう言うのも読みたくなるのでありがたいです。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
結婚式とおまけで完結ですーーヽ(´o`;
まだちょいと続きますが
😓
よろしくお願いしますー🥺
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
そうですよねーー
長めのものも書きますが、短いお話もいいですよね😆
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。