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女公爵は義理の弟に翻弄される
しおりを挟む私の大好きな泣きたくなるような美しい顔が近づいてきて、口づけをする。
最初はほんの少し唇を押しつけるだけ。
でも、彼の舌が私の唇をゆっくりなめてきて、口をこじ開けさせると、柔らかな舌が私の舌とからめあう。
ゆっくり、ゆっくり口の中をすべてなめ回されて気が遠くなるような恍惚感に包まれた。
「ほら、気持ちいいでしょ?俺を愛してるって言って?」
「‥‥あ、愛してない」
「ふっ。じゃぁ、もう少し虐めてあげる」
ドレスを脱がされると、ぷるんとした白い胸があらわになる。
そこにそっと口づけてくる。
大好きな義弟に胸を優しく揉まれていると幸福感に満たされてうっとりと私は目を閉じた。
☆
なんでこうなったかっていうと‥‥
私の負けず嫌いが原因なのかしら?
私は女公爵で義理の弟は騎士団の若き団長ギルバート。
☆
私はお母様の再婚相手の連れ子の彼を見た時、一目惚れした。
「あなた、気に入ったわ!私が結婚してあげる」
「嫌です。俺は砂糖菓子のようなかわいい年下の女の子と結婚します!」
はっ!
一瞬で振られました。
私が10歳、彼が9歳の時の黒歴史。
私はそれ以来、ギルバートには努めて冷たくしている。
この恋心はきっちり心の奥に押し込め厳重に鍵をかけた。
☆
母の公爵と義理の父が不幸な事故で亡くなると、私は20歳で女公爵の地位を引き継いだ。
ギルバートは13歳から騎士学校に通い19歳になった今では異例の出世を遂げ、騎士団長になっていた。
この世界では男性は結婚前に女性の身体を知るために未亡人がお相手ををする慣習がある。
ギルバートには、子爵家の未亡人で35歳の美熟女アメリアを用意してあげた。
ところが、ギルバートはその美熟女との一ヶ月ある授業をたった三日で拒否し、私の寝室に来て言った。
「続きは、姉上とします!」
「ちょっと、いきなり寝室にくるなんて!無礼でしょう?それと、そんなの無理だから!」
「まさか、姉上!経験がないのですか?それほどの美しさで、公爵の仕事も優秀にこなすあなたが?まさか処女なんですか?」
やめてよ、処女、処女って。
この世界は早熟で、女性は16歳ぐらいで処女を失う。
貴族同士の不倫は公然の秘密だし、身分の高い女性ほど奔放で恋愛ゲームを楽しんでいた。
私は、そういうのが得意じゃない。
本当に大好きな人が一人いて、私を溺愛してくれれば他の男なんていらない。
つまり、私はまだ処女です‥‥グスン。
でも、負けず嫌いの私は胸をそらせてこう言った。
「処女なものですか!!もう何人もの男性としたわよ!!」
「ほぉーそれなら、俺のお相手もしてくださいね!麗しい姉上!」
「っつ‥‥」
で、今に至るってわけです。
いきなり、私のベッドにあがってきて腰をだかれてキスされたのがさっき。
今は胸を揉まれている!
ちょっと、待って!
私、初めては、やっぱり愛してくれる人じゃないと嫌だ!
いくら大好きな義理の弟でも、これって、子作り技術の授業でしょう?
愛は?愛はここにあるのかい?
私にはあっても、こいつにはないはず‥‥
私はギルバートを突き飛ばし冷たく言った。
「アメリアとして!私とは口づけだけよ」
「それなら、明日からは姉上と口づけしながらアメリアとします!」
「ほぇ???」
それじゃぁ、余計いやらしいというか‥‥この子、複数としたい変態なのかしら?
☆
翌日の夜の大人の授業では、アメリアを膝に抱えたギルバートが私に口づけをしている。
優しい口づけで髪を撫でられてうっとりしていると、アメリアが鋭く注意する。
「ギルバート君!手は私のここです。いいですか?ここを優しくまずなで上げて‥‥あ、ああん、上手ですね」
ギルバートはアメリアの胸をまるく円を描くようになで上げて、たまに強く揉み上げている。
私は胸がずきっつと痛む。
「ギルバート君!下も触ってください。そう、そこぉーゆっくり触ってくださいね。あーぁん」
ちょっと、待って!もう無理!
私が逃げようとするとギルバートが私の手をつかんで離さない。
アメリアのそこはもう大洪水で、ぬらぬら光っている。
ギルバートはアメリアのそこに長い指を3本もつっこんで、ときどきぷっくりした突起物もなで回すとアメリアは
絶頂を迎えたようで身体が激しく痙攣した。
☆
ギルバートがアメリアにアレをいれようとした瞬間、私は我慢できずに泣き出した。
こんなのってない!
なんで、好きな男が他の女に突っ込んでるところを見なきゃいけないの?
「ギルバートのばか!」
私は走り出して自分の部屋に飛び込んだ。
ギルバートは裸にタオル生地のガウンだけ羽織って私の部屋に来た。
「いつまでも、意地を張るからですよ?おとなしく俺に抱かれてください」
私の顔を両手で包み込んで涙を舌で拭い取る。
私は子供のように泣きじゃくる。
「愛してますよ。ずっと姉上だけを」
ギルバートは私の髪を優しく撫でると私の上に覆い被さる。
大好きな彼の顔が近づいて優しく唇を吸われると、頭がぼーっとしてもうなにも考えられない。
胸の頂きが舌で転がされ、溢れかえった蜜壺にも舌をいれられ、羞恥と快楽で喘ぎが止まらない。
長い、長い前戯のあと彼のものを受け入れると充足感でいっぱいになる。
「痛いですか?ちょっとづつ動きますから」
ギルバートは私の耳元で囁いて息を荒くしている。
「ギル!ギル!愛してる。愛してる。」
私はうわごとのように彼に何度も何度も言う。
ギルバートは満足そうな笑みを浮かべた。
「知ってますよ」
私はこの美しい大好きな義理の弟に、毎日のように抱かれた。
☆
明日はギルバートが20歳になる誕生パーティが王主催で開かれる。
彼が騎士団長になったのは二年前の隣国との戦争で英雄になったからで
その功績を称え伯爵の爵位とご褒美が与えられる。
このご褒美は、私を憂鬱にさせていた。
英雄は身分に関係なく誰でも妻に娶ることができるというご褒美だ。
「どうしたの?アントワーヌ?」
私を抱っこしているギルバートは、私のため息を聞いて心配そうに顔を覗き込む。
「ううん、なんでもない。ギル、大好きよ」
「俺もアンが大好きですよ」
うっとりするような笑顔で私の頬に口づける。
でも、私は知っている。
それがウソだって。
だって、私は10歳のときに言われたのだもの!
俺は砂糖菓子のようなかわいい年下の女の子と結婚します!って。
私は年上で砂糖菓子じゃない。
銀髪でサファイアブルーの瞳は冷たげで氷姫と揶揄される容貌だ。
愛しいこいつは、明日は他の女性を妻に選ぶに違いない。
私は唇をかみしめた。
そうなったら、多分、耐えられない。
王都を抜け出し、領地にしばらく引きこもるわ。
そうだ!準備をしなきゃ!!
☆
私は執事を呼びつけた。
「明日から領地にしばらく帰るわ。用意をしてちょうだい」
「え?明日はギルバート様の誕生日パーティですよ?王主催です。義理の弟君の晴れの舞台ですよ?」
執事は私を責める。
この執事は、私が生まれたときからいる母の腹心の部下だ。
「わ、私、出席したくないの!明日はギルは絶対、王女様を結婚相手に選ぶわ。砂糖菓子で年下だもの!」
うわぁーーーん。思いっきり、泣いてしまった。
執事は私がギルバートから振られた昔の現場も、今までの経緯も見てきた。
「なるほど‥‥アントワーヌ様は、本当にギルバート様を愛していらっしゃるのですね?
それならば、そんな辛い場に出席なさることはありません!
わたくしが善処いたしましょう。」
☆
宮殿で行われたパーティはきらびやかで王侯貴族が着飾り、盛大に行われた。
砂糖菓子のような風貌の王女は着飾り、ギルバートを熱い眼差しで見ている。
「ギルバートよ、そなたの功績と栄誉をたたえ、20歳の祝いとともに侯爵の爵位と勲章、さらに褒美を与える。
褒美は、好きな女を娶っていいということだ。誰でもかまわん。王女でも平民でも、本当に好きな女との婚姻を許
そう!」
「では‥‥‥」
☆
アントワーヌは領地の屋敷の寝室で一人でもの思いにふけっていた。
もう、パーティはとっくに終わって、ギルバートは王女とイチャイチャしているに違いない。
「あの王女は砂糖菓子だもの。仕方ないわ‥‥ギル、会いたいわ」
つぶやいて、枕に顔を埋めると、バリトンボイスが部屋に響いた。
「ここにいますよ」
私が顔をあげると彼は私を抱きあげ、ベッドに座らせると、私の前に跪いた。
「アントワーヌ、俺と結婚していただけますか?生涯、貴女だけと誓います」
「う、うそ‥」
「砂糖菓子なんて本当は好きじゃないんですよ。冷たくて甘い氷菓子がいい」
私は彼の腕のなかに飛び込んだ。
完
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こいつに
少しくらいのざまぁが
あっても….
こんにちわぁー(#^.^#)
感想ありがとう
>義弟に振り回されすぎ(笑)
あっは😁そうだねぇーー
>この男に少しイラつきます💢
うんうん
>こいつに
少しくらいのざまぁが
あっても….
あぁ、あっても良かったかもね
この時はあんまり強烈なざまぁって書いてなかったかも
3年前くらいかぁーー
歳月ってあっという間だね(;´Д`)
年々、時間が早く感じるもん
退会済ユーザのコメントです
あはは🤣そう、そうイケオヤジですー
感想ありがとうございます😊