72 / 113
第三部
第七章 二度目の恋と最後の愛 5
しおりを挟む
ミュルエナが普通にいることにカインは唖然とした表情をした後で、わなわなと震えだした。
そして、全力でツッコんだのだった。
「どうしてお前がここにいる!!」
カインのツッコミに、ミュルエナはどうでも良さそうな調子で答えた。その視線はイチャイチャし続ける双子に向かっていた。
「えっと、忘れ物?的な?用事を思い出しまして、そのついでに、みなさんのお世話などを少々」
「は?」
「ファーストk―――」
ミュルエナがそこまで言いかけたところで、カインは光の速度でその口を塞ぎに掛かった。
王宮での事を踏まえて、口を塞ぎに掛かったようにフェイントをした上で、護身用の短剣を投擲した。
ミュルエナは、飛んでくる短剣を軽く避けたが、口から出た言葉は途中で止まってしまった。
そのことで、カインのことをニヤニヤした表情で一瞬見た後に、表情を元に戻してから、カインにだけ聞こえるような小声で言った。
「旦那様は、学習されましたね。王宮であたしの動きを止められなかったことから、フェイントからの投擲なんて冴えてます!そうそう、先程言いかけた話なのですが、ファーストキスのことです。美少女ちゃんもきっと、唇へのキスは初めてだと思われるので、ムードのある雰囲気の中で最初は軽めのチューの方が良いですよ。旦那様のことだから、ヤワヤワなお口を吸った瞬間ベロとか入れそうで心配になったので忠告に来ました!!」
ミュルエナの余計なお世話な心配事をもう一本の短剣の投擲で黙らせたカインは、蟀谷をピクピクとさせながら低い声で言い放ったのだった。
「自重くらい出来るわ!!」
カインの雄叫びを聞いたミュルエナは、疑わし気な目で見てからため息を盛大に吐いて、肩を竦めながら言った。
「分かりました。もし、初チューで、あたしの言った通りの行動をとった場合は……、そうですね~。おしおきだべぇ~ってことで!!あ~、楽しみ~」
ルンルン気分のミュルエナにソファーにあったクッションを投げつけるカインだったが、簡単に避けられてしまい舌打ちをしたのだった。
そして、疲れ切った表情でもう一方にもツッコミにかかった。
「お兄様?いい加減、離れてくれませんか?俺のシーナから」
そう、カインがミュルエナとやり合っている間も、シエテは眼中にないと言わんばかりに、ただひたすらシーナを構い倒していたのだ。
そんなシエテは、カインから言われた一言に蟀谷をビキビキといわせながらもまったく笑っていない目で、口元だけを弧を描くようにしてからこれまた低い声で言った。
ただし、シーナに聞こえないように、その耳を塞いでからだが。
「おい、ロリコン伯。お前にお兄様と呼ばれる筋合いはない。それに、シーたんはロリコン伯のものではない。俺の大切な妹だ」
そう言って、二人は睨み合い火花を散らせたのだった。
それを止めたのは、状況をまったく理解していないシーナだった。
「にーに?どうしたの?それに、カイン様も……。もしかして……、このお菓子……食べちゃ駄目だった?どうしようにーに、もう殆ど残ってないよ……。ごめんなさい、悪いのは私なんです!だから、にーにを怒らないで」
そう言って、少し涙目になりながらも必死にシエテを庇い、謝ってくるシーナの勘違いに、毒気を抜かれたカインとシエテは、視線だけで会話を成立させた。
(ここは一時休戦だ)
(分かりました。シーたんのためです)
視線で休戦を互いに約束した二人は、まるで打ち合わせでもしたかのような連携プレイでシーナの杞憂を必死で払ったのだった。
「違うぞシーナ、その菓子はお前が全部食べてもいいんだぞ」
「そうだぞ、シーたん。全然食べて大丈夫だぞ!!ただ、そう、領主様は腹が減ってたみたいで!」
「そうそう、小腹が空いてつい、美味そうに食べていたから気になったんだ!」
二人があたふたと言い訳をしていると、シーナはそれを鵜呑みにして、納得したとばかりに笑顔を取り戻していた。
しかし、シエテは痛恨のミスを犯していたのだ。
苦し紛れの言い訳に、カインが腹が減っていると言ったばかりにだ。
シーナは、素直にカインの空腹を心配してシエテの膝から降りてから、カインにお菓子を片手に近づき言ったのだ。
「はい、カイン様。あーん」
クッキーを華奢な指で摘んで、カインの口元に持ってきたシーナにカインは胸が高鳴った。
背の高いカインに届くように精一杯背伸びをして、少しプルプルと震えながらも一生懸命にクッキーを食べさせようとしてくれるそのシーナの姿に、カインは目眩がした。
(くっ!!なんだこの可愛い生き物は!!)
シーナをいつまでも待たせるわけにはいかないと、カインはドキドキしながら屈んで差し出されたクッキーを食べたのだ。
口に入れた瞬間、一瞬だけシーナの指が唇に触れた。
カインは、無意識にシーナの手首を掴み逃げられないようにしてから、指先についたクッキーのカスを舐め取った。
たまにお茶請けとして出される平凡なクッキーが、世界一美味なクッキーになったようにカインには思えてならなかった。
指先を舐められたシーナは、思ってもいなかったカインの行動に顔を真赤にさせているのが目に入った。
その初心な反応を見たカインは、もっと恥ずかしがるシーナが見たくなってしまい、見せつけるように指を舐めてからワザと「ちゅっ」と音をさせてからシーナの華奢な指を解放したのだった。
羞恥で真っ赤にさせた顔が可愛くて仕方がないという表情でシーナを見ているカインは、後ろからの衝撃に気が付いたときには意識が遠くなっていったのだった。
そして、全力でツッコんだのだった。
「どうしてお前がここにいる!!」
カインのツッコミに、ミュルエナはどうでも良さそうな調子で答えた。その視線はイチャイチャし続ける双子に向かっていた。
「えっと、忘れ物?的な?用事を思い出しまして、そのついでに、みなさんのお世話などを少々」
「は?」
「ファーストk―――」
ミュルエナがそこまで言いかけたところで、カインは光の速度でその口を塞ぎに掛かった。
王宮での事を踏まえて、口を塞ぎに掛かったようにフェイントをした上で、護身用の短剣を投擲した。
ミュルエナは、飛んでくる短剣を軽く避けたが、口から出た言葉は途中で止まってしまった。
そのことで、カインのことをニヤニヤした表情で一瞬見た後に、表情を元に戻してから、カインにだけ聞こえるような小声で言った。
「旦那様は、学習されましたね。王宮であたしの動きを止められなかったことから、フェイントからの投擲なんて冴えてます!そうそう、先程言いかけた話なのですが、ファーストキスのことです。美少女ちゃんもきっと、唇へのキスは初めてだと思われるので、ムードのある雰囲気の中で最初は軽めのチューの方が良いですよ。旦那様のことだから、ヤワヤワなお口を吸った瞬間ベロとか入れそうで心配になったので忠告に来ました!!」
ミュルエナの余計なお世話な心配事をもう一本の短剣の投擲で黙らせたカインは、蟀谷をピクピクとさせながら低い声で言い放ったのだった。
「自重くらい出来るわ!!」
カインの雄叫びを聞いたミュルエナは、疑わし気な目で見てからため息を盛大に吐いて、肩を竦めながら言った。
「分かりました。もし、初チューで、あたしの言った通りの行動をとった場合は……、そうですね~。おしおきだべぇ~ってことで!!あ~、楽しみ~」
ルンルン気分のミュルエナにソファーにあったクッションを投げつけるカインだったが、簡単に避けられてしまい舌打ちをしたのだった。
そして、疲れ切った表情でもう一方にもツッコミにかかった。
「お兄様?いい加減、離れてくれませんか?俺のシーナから」
そう、カインがミュルエナとやり合っている間も、シエテは眼中にないと言わんばかりに、ただひたすらシーナを構い倒していたのだ。
そんなシエテは、カインから言われた一言に蟀谷をビキビキといわせながらもまったく笑っていない目で、口元だけを弧を描くようにしてからこれまた低い声で言った。
ただし、シーナに聞こえないように、その耳を塞いでからだが。
「おい、ロリコン伯。お前にお兄様と呼ばれる筋合いはない。それに、シーたんはロリコン伯のものではない。俺の大切な妹だ」
そう言って、二人は睨み合い火花を散らせたのだった。
それを止めたのは、状況をまったく理解していないシーナだった。
「にーに?どうしたの?それに、カイン様も……。もしかして……、このお菓子……食べちゃ駄目だった?どうしようにーに、もう殆ど残ってないよ……。ごめんなさい、悪いのは私なんです!だから、にーにを怒らないで」
そう言って、少し涙目になりながらも必死にシエテを庇い、謝ってくるシーナの勘違いに、毒気を抜かれたカインとシエテは、視線だけで会話を成立させた。
(ここは一時休戦だ)
(分かりました。シーたんのためです)
視線で休戦を互いに約束した二人は、まるで打ち合わせでもしたかのような連携プレイでシーナの杞憂を必死で払ったのだった。
「違うぞシーナ、その菓子はお前が全部食べてもいいんだぞ」
「そうだぞ、シーたん。全然食べて大丈夫だぞ!!ただ、そう、領主様は腹が減ってたみたいで!」
「そうそう、小腹が空いてつい、美味そうに食べていたから気になったんだ!」
二人があたふたと言い訳をしていると、シーナはそれを鵜呑みにして、納得したとばかりに笑顔を取り戻していた。
しかし、シエテは痛恨のミスを犯していたのだ。
苦し紛れの言い訳に、カインが腹が減っていると言ったばかりにだ。
シーナは、素直にカインの空腹を心配してシエテの膝から降りてから、カインにお菓子を片手に近づき言ったのだ。
「はい、カイン様。あーん」
クッキーを華奢な指で摘んで、カインの口元に持ってきたシーナにカインは胸が高鳴った。
背の高いカインに届くように精一杯背伸びをして、少しプルプルと震えながらも一生懸命にクッキーを食べさせようとしてくれるそのシーナの姿に、カインは目眩がした。
(くっ!!なんだこの可愛い生き物は!!)
シーナをいつまでも待たせるわけにはいかないと、カインはドキドキしながら屈んで差し出されたクッキーを食べたのだ。
口に入れた瞬間、一瞬だけシーナの指が唇に触れた。
カインは、無意識にシーナの手首を掴み逃げられないようにしてから、指先についたクッキーのカスを舐め取った。
たまにお茶請けとして出される平凡なクッキーが、世界一美味なクッキーになったようにカインには思えてならなかった。
指先を舐められたシーナは、思ってもいなかったカインの行動に顔を真赤にさせているのが目に入った。
その初心な反応を見たカインは、もっと恥ずかしがるシーナが見たくなってしまい、見せつけるように指を舐めてからワザと「ちゅっ」と音をさせてからシーナの華奢な指を解放したのだった。
羞恥で真っ赤にさせた顔が可愛くて仕方がないという表情でシーナを見ているカインは、後ろからの衝撃に気が付いたときには意識が遠くなっていったのだった。
16
お気に入りに追加
2,624
あなたにおすすめの小説
突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。
橘ハルシ
恋愛
ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!
リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。
怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。
しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。
全21話(本編20話+番外編1話)です。
私の頑張りは、とんだ無駄骨だったようです
風見ゆうみ
恋愛
私、リディア・トゥーラル男爵令嬢にはジッシー・アンダーソンという婚約者がいた。ある日、学園の中庭で彼が女子生徒に告白され、その生徒と抱き合っているシーンを大勢の生徒と一緒に見てしまった上に、その場で婚約破棄を要求されてしまう。
婚約破棄を要求されてすぐに、ミラン・ミーグス公爵令息から求婚され、ひそかに彼に思いを寄せていた私は、彼の申し出を受けるか迷ったけれど、彼の両親から身を引く様にお願いされ、ミランを諦める事に決める。
そんな私は、学園を辞めて遠くの街に引っ越し、平民として新しい生活を始めてみたんだけど、ん? 誰かからストーカーされてる? それだけじゃなく、ミランが私を見つけ出してしまい…!?
え、これじゃあ、私、何のために引っ越したの!?
※恋愛メインで書くつもりですが、ざまぁ必要のご意見があれば、微々たるものになりますが、ざまぁを入れるつもりです。
※ざまぁ希望をいただきましたので、タグを「ざまぁ」に変更いたしました。
※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法も存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。
前世軍医だった傷物令嬢は、幸せな花嫁を夢見る
花雨宮琵
恋愛
侯爵令嬢のローズは、10歳のある日、背中に刀傷を負い生死の境をさまよう。
その時に見た夢で、軍医として生き、結婚式の直前に婚約者を亡くした前世が蘇る。
何とか一命を取り留めたものの、ローズの背中には大きな傷が残った。
“傷物令嬢”として揶揄される中、ローズは早々に貴族女性として生きることを諦め、隣国の帝国医学校へ入学する。
背中の傷を理由に六回も婚約を破棄されるも、18歳で隣国の医師資格を取得。自立しようとした矢先に王命による7回目の婚約が結ばれ、帰国を余儀なくされる。
7人目となる婚約者は、弱冠25歳で東の将軍となった、ヴァンドゥール公爵家次男のフェルディナンだった。
長年行方不明の想い人がいるフェルディナンと、義務ではなく愛ある結婚を夢見るローズ。そんな二人は、期間限定の条件付き婚約関係を結ぶことに同意する。
守られるだけの存在でいたくない! と思うローズは、一人の医師として自立し、同時に、今世こそは愛する人と結ばれて幸せな家庭を築きたいと願うのであったが――。
この小説は、人生の理不尽さ・不条理さに傷つき悩みながらも、幸せを求めて奮闘する女性の物語です。
※この作品は2年前に掲載していたものを大幅に改稿したものです。
(C)Elegance 2025 All Rights Reserved.無断転載・無断翻訳を固く禁じます。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
88回の前世で婚約破棄され続けて男性不信になった令嬢〜今世は絶対に婚約しないと誓ったが、なぜか周囲から溺愛されてしまう
冬月光輝
恋愛
ハウルメルク公爵家の令嬢、クリスティーナには88回分の人生の記憶がある。
前世の88回は全てが男に婚約破棄され、近しい人間に婚約者を掠め取られ、悲惨な最期を遂げていた。
彼女は88回の人生は全て自分磨きに費やしていた。美容から、勉学に運動、果てには剣術や魔術までを最高レベルにまで極めたりした。
それは全て無駄に終わり、クリスは悟った。
“男は必ず裏切る”それなら、いっそ絶対に婚約しないほうが幸せだと。
89回目の人生を婚約しないように努力した彼女は、前世の88回分の経験値が覚醒し、無駄にハイスペックになっていたおかげで、今更モテ期が到来して、周囲から溺愛されるのであった。しかし、男に懲りたクリスはただひたすら迷惑な顔をしていた。
牢で死ぬはずだった公爵令嬢
鈴元 香奈
恋愛
婚約していた王子に裏切られ無実の罪で牢に入れられてしまった公爵令嬢リーゼは、牢番に助け出されて見知らぬ男に託された。
表紙女性イラストはしろ様(SKIMA)、背景はくらうど職人様(イラストAC)、馬上の人物はシルエットACさんよりお借りしています。
小説家になろうさんにも投稿しています。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる