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第三部
第五章 好きという気持ち 4
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カインに平手打ちをお見舞いしたシーナは、はっきりとした口調で言った。
「カイン様、落ち着きましたか?もしまだ正気に戻っていないということでしたら、今度はグーで殴りますよ?」
そう言って、少し首を傾けてからニッコリとした表情でカインを見つめたのだ。
その表情と仕草を見たカインは、場違いにもシーナのことを可愛いと思ってしまっていた。
カインからの返事がなかったことから、シーナはカインがまだ正気に戻っていないと考えて拳を握りながら天使のほほえみを浮かべて近づいた。
それに気が付いたカインは、慌てて返事を返した。
「落ち着いた!!落ち着いたから、お前はまた殴ろうとするな!!」
カインが落ち着いたのであれば、殴る必要はないとシーナは握っていた拳を緩めた。
そして、カインの側に寄って、彼の傷だらけで血に染まった拳を優しく包み込んでからカインの瞳を見つめて言った。
「もう、人を傷つけないください。きっとカイン様は人を傷つけたことを後から後悔します。だから!」
「いや、俺はあの女を殴ったことを後悔することはない。いっそ清々した気持ちだ」
「でも、あの人のことすk―――」
「絶対にあり得ない!!あの女は俺の大切な人を奪った。俺は……、俺は、あの女、あの目の所為で、大切な人を自らの手で死に追いやったんだ!!いや、そんなの言い訳だな。俺は、なんとしてでもあの目に抗わなくてはいけなかったんだ……。それなのに…………、俺は…………。」
そう言ってから、カインは深く俯いた。
カインの言う、「目」については、何のことなのかわからないシーナだったが、カインが何かを酷く悔いていることは分かった。
そして、小さく肩が震えていたことに気が付いたシーナは、カインが泣いているのだと分かったがそれを指摘することはなかった。
ただ、カインの側に寄り添って優しくその頭を抱き寄せた。
シーナの胸に抱かれたカインは、その優しい温もりに溺れてしまいたいと思った。
だが、それは許されないことだと自分を戒めた。
優しい温もりを与えてくれるその腕から逃げるように、身を捩って抜け出そうとした。
しかし、シーナはそれを許さなかった。
先程よりも腕に力を込めて、カインの頭をぎゅっと胸に抱いた。
そして、優しい声でカインに言い聞かせるように言った。
「いいえ、貴方は十分傷ついています。大切な人を失っても、それでも前を向く強さがあります。貴方はとても優しい人です。大切な人を思わなかった日は無かったのでしょう?罪の意識に苛まれてとても苦しんでいます。そんな貴方が大切に思っていた人は、貴方が幸せになることを心から望んでいるはずです」
シーナの優しい言葉の数々に、カインは頭を振って否定した。
「違う、違うんだ。俺は、あの女を憎しみのまま閉じ込めて、酷いことをした。それに、彼女から全てを奪った俺が、俺だけが幸せになるなんて出来ない!!そんな資格なんて無い!!」
「カイン様が大切に思っている人は、カイン様が不幸になることを望むような人なんですか?」
「そんな訳ない!!彼女はいつも俺のこと想ってくれていた!!彼女は、直接俺に好きと言ってくれることはなかったが、行動で示してくれた。彼女からいつも、俺のことが好きなのだという気持ちが伝わってきた。そんな彼女が俺の不幸を望むはずがない!!」
カインから見たイシュミールの姿を言葉で聞いたシーナは、(そう言えば、イシュミールは恥ずかしがって、好意を口で伝えたことがなかったかも)と、心の中で思いながらも、好きという気持ちがカインに伝わるほどだったという事実に前世のことながら急に恥ずかしくなって赤面した。
急に赤面した顔を見られたくなかったシーナは、カインに顔を見られないようにするため、さらにカインの頭を胸にぐっと押し付けた。
カインは、シーナの小さくも柔らかい胸に顔を埋めるような姿勢になったことで、身動きできずにいた。
そんなカインのことを知ってか知らずか、シーナは恥ずかしさを誤魔化すかのように続けて言った。
「そっ、その女の人は、カイン様のこと大好きだったんだね。なら、そんな優しい人がカイン様の不幸を望むはずがないよ!!だから、カイン様は私に甘やかされて幸せになっていいの。いつまでもカイン様が、その人のことでウジウジしているのは、その人は望んでないよ!!だから、その人の分も幸せになっていいの!!」
そう言って、さらにカインを胸の中に優しく閉じ込めた。
カインは、シーナの言葉を聞きながらも、彼女の心臓が激しく音を立てていることに、ドキドキした。
シーナの高鳴る鼓動を聞いていると、カインも同じように鼓動が高鳴っていくのが分かった。
(イシュミールは、こんな俺が幸せになることを許してくれるのだろうか?いや、彼女なら、きっとこう言うだろうな。「カイン様は、仕方のない人ですね。本当に、カイン様が幸せにならないと心配で心配で成仏できないですよ?私が、地縛霊になったらどうしてくれるんですか?」って少しズレたことをいいながらも、俺のことを許してくれるだろうな……。俺がこんなに、引きずってると知ったらきっと、説教しに来そうだな。いや、彼女のことだから、説教ではなく、俺のこと全力で慰めてくれるんだろうな)
そう考えると、カインは急におかしくなった。
よくよく考えると、生前のイシュミールの性格なら今のカインのことを見たらきっと叱りつけることだろう。そして、シュンとしたカインを困った表情をしながらも一生懸命慰めてくれるだろう。
急に肩の荷が下りた気がしたカインは、くすくすと笑い出した。
シーナは、よく分からないがカインが何かから解放されたように感じた。
カインの頭を抱いていた腕の力を緩めてから、優しくその頭を撫でた。
あの時、膝枕をした時に撫でたときと同じ、触り心地のいい髪の感触を心ゆくまで味わった。
カインも、自然にシーナの細く華奢な腰に腕を回して彼女が逃げられないようにガッチリとホールドしていた。
そんな、いつの間にかいい雰囲気となっていた二人に遠慮がちに声を掛ける者がいた。
「あの~、あたしもいるんですけど~。それに、あの襤褸切れ状態のあの女もどうにかしないとなんですが……、そうですか、聞こえていないですか。そうですか……。はぁぁぁあ」
そう言ってミュルエナは、自分の仕えている屋敷の主人と美少女のイチャイチャを見せつけられたことに盛大なため息を吐いたのだった。
「カイン様、落ち着きましたか?もしまだ正気に戻っていないということでしたら、今度はグーで殴りますよ?」
そう言って、少し首を傾けてからニッコリとした表情でカインを見つめたのだ。
その表情と仕草を見たカインは、場違いにもシーナのことを可愛いと思ってしまっていた。
カインからの返事がなかったことから、シーナはカインがまだ正気に戻っていないと考えて拳を握りながら天使のほほえみを浮かべて近づいた。
それに気が付いたカインは、慌てて返事を返した。
「落ち着いた!!落ち着いたから、お前はまた殴ろうとするな!!」
カインが落ち着いたのであれば、殴る必要はないとシーナは握っていた拳を緩めた。
そして、カインの側に寄って、彼の傷だらけで血に染まった拳を優しく包み込んでからカインの瞳を見つめて言った。
「もう、人を傷つけないください。きっとカイン様は人を傷つけたことを後から後悔します。だから!」
「いや、俺はあの女を殴ったことを後悔することはない。いっそ清々した気持ちだ」
「でも、あの人のことすk―――」
「絶対にあり得ない!!あの女は俺の大切な人を奪った。俺は……、俺は、あの女、あの目の所為で、大切な人を自らの手で死に追いやったんだ!!いや、そんなの言い訳だな。俺は、なんとしてでもあの目に抗わなくてはいけなかったんだ……。それなのに…………、俺は…………。」
そう言ってから、カインは深く俯いた。
カインの言う、「目」については、何のことなのかわからないシーナだったが、カインが何かを酷く悔いていることは分かった。
そして、小さく肩が震えていたことに気が付いたシーナは、カインが泣いているのだと分かったがそれを指摘することはなかった。
ただ、カインの側に寄り添って優しくその頭を抱き寄せた。
シーナの胸に抱かれたカインは、その優しい温もりに溺れてしまいたいと思った。
だが、それは許されないことだと自分を戒めた。
優しい温もりを与えてくれるその腕から逃げるように、身を捩って抜け出そうとした。
しかし、シーナはそれを許さなかった。
先程よりも腕に力を込めて、カインの頭をぎゅっと胸に抱いた。
そして、優しい声でカインに言い聞かせるように言った。
「いいえ、貴方は十分傷ついています。大切な人を失っても、それでも前を向く強さがあります。貴方はとても優しい人です。大切な人を思わなかった日は無かったのでしょう?罪の意識に苛まれてとても苦しんでいます。そんな貴方が大切に思っていた人は、貴方が幸せになることを心から望んでいるはずです」
シーナの優しい言葉の数々に、カインは頭を振って否定した。
「違う、違うんだ。俺は、あの女を憎しみのまま閉じ込めて、酷いことをした。それに、彼女から全てを奪った俺が、俺だけが幸せになるなんて出来ない!!そんな資格なんて無い!!」
「カイン様が大切に思っている人は、カイン様が不幸になることを望むような人なんですか?」
「そんな訳ない!!彼女はいつも俺のこと想ってくれていた!!彼女は、直接俺に好きと言ってくれることはなかったが、行動で示してくれた。彼女からいつも、俺のことが好きなのだという気持ちが伝わってきた。そんな彼女が俺の不幸を望むはずがない!!」
カインから見たイシュミールの姿を言葉で聞いたシーナは、(そう言えば、イシュミールは恥ずかしがって、好意を口で伝えたことがなかったかも)と、心の中で思いながらも、好きという気持ちがカインに伝わるほどだったという事実に前世のことながら急に恥ずかしくなって赤面した。
急に赤面した顔を見られたくなかったシーナは、カインに顔を見られないようにするため、さらにカインの頭を胸にぐっと押し付けた。
カインは、シーナの小さくも柔らかい胸に顔を埋めるような姿勢になったことで、身動きできずにいた。
そんなカインのことを知ってか知らずか、シーナは恥ずかしさを誤魔化すかのように続けて言った。
「そっ、その女の人は、カイン様のこと大好きだったんだね。なら、そんな優しい人がカイン様の不幸を望むはずがないよ!!だから、カイン様は私に甘やかされて幸せになっていいの。いつまでもカイン様が、その人のことでウジウジしているのは、その人は望んでないよ!!だから、その人の分も幸せになっていいの!!」
そう言って、さらにカインを胸の中に優しく閉じ込めた。
カインは、シーナの言葉を聞きながらも、彼女の心臓が激しく音を立てていることに、ドキドキした。
シーナの高鳴る鼓動を聞いていると、カインも同じように鼓動が高鳴っていくのが分かった。
(イシュミールは、こんな俺が幸せになることを許してくれるのだろうか?いや、彼女なら、きっとこう言うだろうな。「カイン様は、仕方のない人ですね。本当に、カイン様が幸せにならないと心配で心配で成仏できないですよ?私が、地縛霊になったらどうしてくれるんですか?」って少しズレたことをいいながらも、俺のことを許してくれるだろうな……。俺がこんなに、引きずってると知ったらきっと、説教しに来そうだな。いや、彼女のことだから、説教ではなく、俺のこと全力で慰めてくれるんだろうな)
そう考えると、カインは急におかしくなった。
よくよく考えると、生前のイシュミールの性格なら今のカインのことを見たらきっと叱りつけることだろう。そして、シュンとしたカインを困った表情をしながらも一生懸命慰めてくれるだろう。
急に肩の荷が下りた気がしたカインは、くすくすと笑い出した。
シーナは、よく分からないがカインが何かから解放されたように感じた。
カインの頭を抱いていた腕の力を緩めてから、優しくその頭を撫でた。
あの時、膝枕をした時に撫でたときと同じ、触り心地のいい髪の感触を心ゆくまで味わった。
カインも、自然にシーナの細く華奢な腰に腕を回して彼女が逃げられないようにガッチリとホールドしていた。
そんな、いつの間にかいい雰囲気となっていた二人に遠慮がちに声を掛ける者がいた。
「あの~、あたしもいるんですけど~。それに、あの襤褸切れ状態のあの女もどうにかしないとなんですが……、そうですか、聞こえていないですか。そうですか……。はぁぁぁあ」
そう言ってミュルエナは、自分の仕えている屋敷の主人と美少女のイチャイチャを見せつけられたことに盛大なため息を吐いたのだった。
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