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第二部
第三章 幕間
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シーナが、シエテにカインのことを一度だけ聞いてきた。
あれ以降そう言った事を聞いてくることはなかった。そして、それ以来そう言った前世の話題は一切シーナの口から出ることは無かった。
そのことに安心していたシエテだったが、今はそれどころではなかった。
大切にしている可愛いシーナに、悪い虫とお邪魔虫がついてしまった。
悪い虫は、道化を装ってるのがミエミエで今のところは、あまり問題でないと判断した。
問題なのは、お邪魔虫の方だった。
シエテは、お邪魔虫ことフェルエルタから自分と同じ匂いを感じていた。
しかし、恐ろしいことにシーナはそんなフェルエルタに懐いてしまった。
無表情なフェルエルタは、顔に出さない分厄介な相手でもあった。
同類のシエテにはその心の中が嫌でも分かってしまった。
ある時、フェルエルタはお菓子を作ったからとソル家までやってきたことがあった。
もちろん、悪い虫のクリストフも付いてきた。
シーナは、友達が家に遊びに来てくれたと言うことで、それはそれは嬉しそうに二人を家に案内したのだ。
そして、フェルエルタは作ってきたというお菓子をシーナに無表情で差し出した。
シーナは、無表情で手渡されたお菓子を見て、頬を染めて瞳を輝かせて言った。
「わあぁ~お姉ちゃんのお菓子だ。ありがとう、お姉ちゃんの作るお菓子大好きだから嬉しいな」
「いい。私も、(シーちゃんが)好きだから(可愛い……。うちに連れて帰りたい……)」
「でもすっごく嬉しいよ!私も(お菓子)大好きだから嬉しい。ありがとうお姉ちゃん」
「(シーちゃん)好き……(シーちゃんも私のことが好きって!!うふふ。どうしたらシーちゃんとずっと一緒にいられる?やっぱり、愚弟に頑張ってもらって、お嫁に来てもらうしかない。そうしたら義理の姉妹になって一緒に暮らせる。愚弟に店を継がせて、私も店の手伝いをするっとことで実家暮らし続行。良い案。うん、とても良い案)」
そう言って、シーナをぎゅっと抱きしめたのだ。シーナも恥ずかしそうにしながらも、ぎゅっとした。
ぎゅっとし合う二人を見てシエテは、お茶を飲むために用意していたカップを持つ手に思わず力が入ってしまった。
シエテがぎゅっとしてもされるままで、ぎゅっとはしてくれないのに、フェルエルタにはぎゅっとするのだ。
羨ましい光景にシエテは嫉妬した。それはもう、手にしていたカップが割れてしまうほどに。
それからは、対抗意識という訳ではないが、事あるごとにシーナの頭をナデナデしたり、ぎゅっと抱きしめた時に、ほっぺたをスリスリしたり、お菓子を食べるときにはあーんをしたりと、シエテのシスコンが上限を振り切って暴走を始めたのだった。
この暴走を目の当たりにしたフェルエルタは、さらなるスキンシップをするべくシーナを構い倒した。
すると、シエテもさらなる甘やかしを繰り広げた。
そんな二人を見てクリストフは、半眼で吐き捨てるように言った。
「お前ら……。似た者同士だな」
あれ以降そう言った事を聞いてくることはなかった。そして、それ以来そう言った前世の話題は一切シーナの口から出ることは無かった。
そのことに安心していたシエテだったが、今はそれどころではなかった。
大切にしている可愛いシーナに、悪い虫とお邪魔虫がついてしまった。
悪い虫は、道化を装ってるのがミエミエで今のところは、あまり問題でないと判断した。
問題なのは、お邪魔虫の方だった。
シエテは、お邪魔虫ことフェルエルタから自分と同じ匂いを感じていた。
しかし、恐ろしいことにシーナはそんなフェルエルタに懐いてしまった。
無表情なフェルエルタは、顔に出さない分厄介な相手でもあった。
同類のシエテにはその心の中が嫌でも分かってしまった。
ある時、フェルエルタはお菓子を作ったからとソル家までやってきたことがあった。
もちろん、悪い虫のクリストフも付いてきた。
シーナは、友達が家に遊びに来てくれたと言うことで、それはそれは嬉しそうに二人を家に案内したのだ。
そして、フェルエルタは作ってきたというお菓子をシーナに無表情で差し出した。
シーナは、無表情で手渡されたお菓子を見て、頬を染めて瞳を輝かせて言った。
「わあぁ~お姉ちゃんのお菓子だ。ありがとう、お姉ちゃんの作るお菓子大好きだから嬉しいな」
「いい。私も、(シーちゃんが)好きだから(可愛い……。うちに連れて帰りたい……)」
「でもすっごく嬉しいよ!私も(お菓子)大好きだから嬉しい。ありがとうお姉ちゃん」
「(シーちゃん)好き……(シーちゃんも私のことが好きって!!うふふ。どうしたらシーちゃんとずっと一緒にいられる?やっぱり、愚弟に頑張ってもらって、お嫁に来てもらうしかない。そうしたら義理の姉妹になって一緒に暮らせる。愚弟に店を継がせて、私も店の手伝いをするっとことで実家暮らし続行。良い案。うん、とても良い案)」
そう言って、シーナをぎゅっと抱きしめたのだ。シーナも恥ずかしそうにしながらも、ぎゅっとした。
ぎゅっとし合う二人を見てシエテは、お茶を飲むために用意していたカップを持つ手に思わず力が入ってしまった。
シエテがぎゅっとしてもされるままで、ぎゅっとはしてくれないのに、フェルエルタにはぎゅっとするのだ。
羨ましい光景にシエテは嫉妬した。それはもう、手にしていたカップが割れてしまうほどに。
それからは、対抗意識という訳ではないが、事あるごとにシーナの頭をナデナデしたり、ぎゅっと抱きしめた時に、ほっぺたをスリスリしたり、お菓子を食べるときにはあーんをしたりと、シエテのシスコンが上限を振り切って暴走を始めたのだった。
この暴走を目の当たりにしたフェルエルタは、さらなるスキンシップをするべくシーナを構い倒した。
すると、シエテもさらなる甘やかしを繰り広げた。
そんな二人を見てクリストフは、半眼で吐き捨てるように言った。
「お前ら……。似た者同士だな」
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