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第十九話 散歩
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一騒動あったものの、注文した料理が来たので、冷めないうちに食べることにした三人だった。
食事をしながら、ウィリアムは先ほどの春虎の動きについて疑問に思っていたことを聞いた。
「そう言えば、さっきの動きは凄かったな。本当に俺よりも強いのかもと思ったぞ」
「そうだな。故郷で何か訓練でも受けていたのか?」
ウィリアムの問いに、ユリウスも質問を重ねてきたため、春虎は誤魔化すことはせずに、忍術の免許皆伝ということを伝えることにした。
「えっと、船長には言ったと思うんですけど、ボクの家は忍術の家元で、幼いころからの修行のお陰といいますか、これでも免許皆伝の上忍なんです。と、言っても分からないですよね」
忍術のことを何と説明していいのか分からず、困り顔で苦笑いをしつつ説明をした。
「ふむ。分からないが、分かった。ハルトラが特殊な訓練を受けたってことはな!!」
「はぁ、ウィル……。とにかく、ハルトラのことは戦力とみなしてもいいってことか?」
「はい。そう思ってもらって結構です」
「分かった。ところで、それほどの動きが出来るということは、俺の訓練も大丈夫そうだな」
「副船長の訓練ですか?」
「ああ、お前は全属性適性持ちだからな。俺が訓練を付けてやるから、立派な術者を目指そうな」
「おっ、ユーリの魔法馬鹿が発動したか?」
「馬鹿じゃない。俺は、持っている能力を有効に使いたいだけだ」
「くくく、そう言うことにしておくよ」
「ふん。ハルトラ、そう言うことで、出向してから時間をみて訓練を付けるからそのつもりでな」
「わかりました」
こうして、出向後にユリウスに訓練をしてもらうことにが決まったのだった。
◆◇◆◇
翌日は、船の備品で交換が必要だったもので事前に注文をしていたものが船に届いたため、クルー全員で交換作業に追われた。
出航前日は、全クルーに休暇が言い渡され、自由に過ごすことになったのだった。
クルーたちは思い思いに過ごしていたが、春虎は何をしようかと考えた末に一人で街を散歩することにした。
出掛ける前に、ウィリアムに散歩に行くことを伝えると、「一人じゃ危ないから一緒にいく」と言われたが、「船長は心配症ですね。でも一人で大丈夫ですよ」と言って、一人で船を出てきたのだった。
改めて、街を散歩していると、いたるところに異世界に来たと思える光景が広がった。
知っているけど、微妙に違う文字。
見たこともない食べ物や、日用品に至っては使い方も分からないものまであった。
街の大きな通りには馬車が走り、その馬車を引く馬も普通の馬もいれば、馬に似ているが、明らかに馬ではない動物が引いていたりもした。
街を行きかう人たちの恰好も、元の世界とは違っていた。
こちらのお金を持っていないので、物を買うことはできないが見ているだけでも楽しめた春虎だったが、何気なく店を覗いた春虎に試食と言って店の人間がいろいろくれることに戸惑いつつも、お礼を言いもらっていると、いつの間にか満腹状態となっていたのだった。
腹ごなしの意味も込めてさらに街を歩いていると、春虎はあることに気が付いた。
この世界の女性は、全員長い髪にスカートをはいていることに。
(そうか、この短い髪と、最初にはいていたズボンの所為で男の子だと思われたのか!でも、いまさら、実は女の子でした~とか言うのも面倒なことが起こりそうだし、何かあれば変化の術とか幻術でごまかせばいいか)
この時の春虎の判断が、ウィリアム、ユリウス、そしてゴールデン・ウルフのクルーを大変な目にあわせてしまうことなど、この時は知る由もなかったのだった。
一日、一人で散歩をして船に帰る時には何故か、両手にお土産が沢山になっていたことに、首をかしげる春虎だったが、それぞれの店の人間はただ、見た目幼い美少年が目を輝かせて街を歩いている姿に微笑ましい気持ちになり、ついつい試食、お土産と称して売り物を上げてしまっていたのだった。
そして、そんな春虎が船に帰ると、ふくれっ面のウィリアムがユリウスに怒られている場面に遭遇した。
「ただいま戻りました……。どうしたんですか?」
「お帰り、散歩は……、楽しめたみたいだな」
「はい。ここの人たちは、いろいろ試食やお土産をくれて……、お給金を頂いたら改めて買い物に行かないとですね」
「ああ~、それはしなくていいと思うぞ」
「でも……」
「そういうつもりで、いろいろくれた訳じゃないと思うから、そこまで気にしなくて大丈夫だ」
「分かりました。ところで、船長はどうしたんですか?」
「ああ~、これはな―――」
「どうしたもこうしたもない!!どうして、俺を置いて一人で行ったんだ!!」
「えっ?でも、船長はいろいろとお仕事があると副船長に聞いたので、気持ちだけ受け取ったんですが?」
「今日一日、ハルトラと散歩する位何ともない!!」
「ウィル!!出航する前に片づけるべき仕事があっただろうが!!」
「そ、それは……」
「出来てるんだよな?」
「えっと、そのだな、あれだ」
「なんだ」
曖昧な答えを返すウィリアムに、苛立ったように、低い声でユリウスは言った。
「おい、直ぐに仕事を片付けろ。さもないと……」
「さもないと……」
「出航後、お前の食事だけ、別メニューを用意することになる」
「おい!!それは卑怯だぞ!!」
「はん!今後もハルトラの旨い飯が食いたければ、今すぐに仕事を片付けろ!」
ユリウスの脅しが効いたウィリアムは青い顔をして慌てて船長室に駆けて行った。
その後ろ姿を見送ったユリウスは、春虎に疲れた顔で言った。
「すまないが、後で簡単なもので良いから差し入れを持っていってくれないか?」
なんだかんだいって、ウィリアムに甘いユリウスに微笑ましい気持ちになり、春虎は笑いながら了承した。
「ふふ。副船長は優しいですね。分かりました、後で何か作って持っていきますね」
ユリウスは、春虎の見せた甘く柔らかい笑顔に目が離せなくなったが、その笑顔も直ぐに元の表情に戻ってしまったため、もう少し見ていたかったと思った自分に困惑して謎のいい訳を始めた。
(おっ、俺は違う。断じて違う。そう、見たことない表情に驚いただけだから!!ただそれだけだから!!)
台所に向かう、春虎の小さな背中が見えなくなっても、いい訳をすることが忙しくて、その場を離れることが出来なったユリウスであった。
食事をしながら、ウィリアムは先ほどの春虎の動きについて疑問に思っていたことを聞いた。
「そう言えば、さっきの動きは凄かったな。本当に俺よりも強いのかもと思ったぞ」
「そうだな。故郷で何か訓練でも受けていたのか?」
ウィリアムの問いに、ユリウスも質問を重ねてきたため、春虎は誤魔化すことはせずに、忍術の免許皆伝ということを伝えることにした。
「えっと、船長には言ったと思うんですけど、ボクの家は忍術の家元で、幼いころからの修行のお陰といいますか、これでも免許皆伝の上忍なんです。と、言っても分からないですよね」
忍術のことを何と説明していいのか分からず、困り顔で苦笑いをしつつ説明をした。
「ふむ。分からないが、分かった。ハルトラが特殊な訓練を受けたってことはな!!」
「はぁ、ウィル……。とにかく、ハルトラのことは戦力とみなしてもいいってことか?」
「はい。そう思ってもらって結構です」
「分かった。ところで、それほどの動きが出来るということは、俺の訓練も大丈夫そうだな」
「副船長の訓練ですか?」
「ああ、お前は全属性適性持ちだからな。俺が訓練を付けてやるから、立派な術者を目指そうな」
「おっ、ユーリの魔法馬鹿が発動したか?」
「馬鹿じゃない。俺は、持っている能力を有効に使いたいだけだ」
「くくく、そう言うことにしておくよ」
「ふん。ハルトラ、そう言うことで、出向してから時間をみて訓練を付けるからそのつもりでな」
「わかりました」
こうして、出向後にユリウスに訓練をしてもらうことにが決まったのだった。
◆◇◆◇
翌日は、船の備品で交換が必要だったもので事前に注文をしていたものが船に届いたため、クルー全員で交換作業に追われた。
出航前日は、全クルーに休暇が言い渡され、自由に過ごすことになったのだった。
クルーたちは思い思いに過ごしていたが、春虎は何をしようかと考えた末に一人で街を散歩することにした。
出掛ける前に、ウィリアムに散歩に行くことを伝えると、「一人じゃ危ないから一緒にいく」と言われたが、「船長は心配症ですね。でも一人で大丈夫ですよ」と言って、一人で船を出てきたのだった。
改めて、街を散歩していると、いたるところに異世界に来たと思える光景が広がった。
知っているけど、微妙に違う文字。
見たこともない食べ物や、日用品に至っては使い方も分からないものまであった。
街の大きな通りには馬車が走り、その馬車を引く馬も普通の馬もいれば、馬に似ているが、明らかに馬ではない動物が引いていたりもした。
街を行きかう人たちの恰好も、元の世界とは違っていた。
こちらのお金を持っていないので、物を買うことはできないが見ているだけでも楽しめた春虎だったが、何気なく店を覗いた春虎に試食と言って店の人間がいろいろくれることに戸惑いつつも、お礼を言いもらっていると、いつの間にか満腹状態となっていたのだった。
腹ごなしの意味も込めてさらに街を歩いていると、春虎はあることに気が付いた。
この世界の女性は、全員長い髪にスカートをはいていることに。
(そうか、この短い髪と、最初にはいていたズボンの所為で男の子だと思われたのか!でも、いまさら、実は女の子でした~とか言うのも面倒なことが起こりそうだし、何かあれば変化の術とか幻術でごまかせばいいか)
この時の春虎の判断が、ウィリアム、ユリウス、そしてゴールデン・ウルフのクルーを大変な目にあわせてしまうことなど、この時は知る由もなかったのだった。
一日、一人で散歩をして船に帰る時には何故か、両手にお土産が沢山になっていたことに、首をかしげる春虎だったが、それぞれの店の人間はただ、見た目幼い美少年が目を輝かせて街を歩いている姿に微笑ましい気持ちになり、ついつい試食、お土産と称して売り物を上げてしまっていたのだった。
そして、そんな春虎が船に帰ると、ふくれっ面のウィリアムがユリウスに怒られている場面に遭遇した。
「ただいま戻りました……。どうしたんですか?」
「お帰り、散歩は……、楽しめたみたいだな」
「はい。ここの人たちは、いろいろ試食やお土産をくれて……、お給金を頂いたら改めて買い物に行かないとですね」
「ああ~、それはしなくていいと思うぞ」
「でも……」
「そういうつもりで、いろいろくれた訳じゃないと思うから、そこまで気にしなくて大丈夫だ」
「分かりました。ところで、船長はどうしたんですか?」
「ああ~、これはな―――」
「どうしたもこうしたもない!!どうして、俺を置いて一人で行ったんだ!!」
「えっ?でも、船長はいろいろとお仕事があると副船長に聞いたので、気持ちだけ受け取ったんですが?」
「今日一日、ハルトラと散歩する位何ともない!!」
「ウィル!!出航する前に片づけるべき仕事があっただろうが!!」
「そ、それは……」
「出来てるんだよな?」
「えっと、そのだな、あれだ」
「なんだ」
曖昧な答えを返すウィリアムに、苛立ったように、低い声でユリウスは言った。
「おい、直ぐに仕事を片付けろ。さもないと……」
「さもないと……」
「出航後、お前の食事だけ、別メニューを用意することになる」
「おい!!それは卑怯だぞ!!」
「はん!今後もハルトラの旨い飯が食いたければ、今すぐに仕事を片付けろ!」
ユリウスの脅しが効いたウィリアムは青い顔をして慌てて船長室に駆けて行った。
その後ろ姿を見送ったユリウスは、春虎に疲れた顔で言った。
「すまないが、後で簡単なもので良いから差し入れを持っていってくれないか?」
なんだかんだいって、ウィリアムに甘いユリウスに微笑ましい気持ちになり、春虎は笑いながら了承した。
「ふふ。副船長は優しいですね。分かりました、後で何か作って持っていきますね」
ユリウスは、春虎の見せた甘く柔らかい笑顔に目が離せなくなったが、その笑顔も直ぐに元の表情に戻ってしまったため、もう少し見ていたかったと思った自分に困惑して謎のいい訳を始めた。
(おっ、俺は違う。断じて違う。そう、見たことない表情に驚いただけだから!!ただそれだけだから!!)
台所に向かう、春虎の小さな背中が見えなくなっても、いい訳をすることが忙しくて、その場を離れることが出来なったユリウスであった。
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