70 / 71
第二部
第70話 織田信長
しおりを挟む
とりあえずの方向性としては、【幸福のワイン】を要石に掛けて様子を見るということになった。
そうとなれば、【幸福のワイン】を用意しないといけないわね。確か、亜空間の工房にいくつかストックがあったわね。
私は二人にストックの確認に行くと告げて、亜空間の工房に移動した。
工房に行くと、ストックが25本あったのを確認し飛行船に戻ろうとしたところで、にゃーさん達に、知っていることを包み隠さず言うようお願いすることにした。
「にゃーさん、コンさん?」
「どうしました?」
「主様?」
「二人は、要石のこと知っていたの?」
私は単刀直入に確認した。すると、コンさんが、困ったような表情で説明をしてくれた。
「はぁ。主様はそのことを知ってしまったのですね。ところで、どこまでご存じで?」
私は、東の国で聞いたことを語って見せた。
「なるほど、わたし達が知っている事と大体一致していますね。付け加えていうのであれば、異世界に渡った方につき従ったあやかしというのがわたし達のことですね」
「えっ!おばあちゃんが作ったって……」
「はい。この器を作ったのは、確かに高祖母様です。ただ、わたし達は元から存在していました。姿を持たない影として。それを不憫に思ったのか、理由は教えてくださらなかったのですが、こうして依代を与えてくださったのです。なので、あなた様は、確かに始まりの聖女と呼ばれた方のお孫様で間違いないのです。わたし達がその証拠です」
はぁ。これで、加害者の血縁と確定してしまった。
そうなったら、サクッと解決させて気持ち良く異世界を満喫しよう。
それに、魔の森の脅威がなくなったら、安心して暮らせるようになるしね。
そうだ、念のため二人に要石の鎮め方について何か知っているか聞いてみよう。
「ねえ、二人は始まりの聖女って人から浄化?について何か聞いてない?」
「そうですね、当時姫様は要石に封じられている第六天魔王を解放してから浄化しようとしていたようですが、魔王の怒りは鎮められないほど膨れ上がっていたようで、結界によって怒りが溢れだすのを抑えることくらいしか手が打てなかったと言っていました。それと、ご自身の力が弱まってからは、後世に託そうという心づもりだったのか異界に渡り子孫を残すように考えたようです」
「そっか、それなら何故事情を残してくれなかったんだろう?」
「推測ですが、異界に渡って主の高祖父様と恋に落ち、子供を産んだ時に忍びないと思ったのだと思います。あの時の姫様はこれまでで一番幸福そうな表情をされておりましたからね。ただ、ご自身の残した秘術で、いつか誰かが向こうに渡った時のことを考えて我々に依代を与えたと」
「ふ~ん。それと、始まりの聖女だったおばあちゃんがこっちに来た時期と、こっちの聖女の伝承だと、時間的に辻褄が合わないように思うんだけど?」
「時差と言いますか、異世界に渡る際に時間がずれるようなのですよ。恐らくその所為でしょう」
ふむ。なんとなくの事情は理解したわ。
あれから時間もたっているし、少しは怒りが治まっている事を期待しておくことにしましょう。
ストックされていた、【幸福のワイン】を持って飛行船に戻って、コンさん達から聞いた話を二人に伝えた。
「まあ、自分の子供に重い役目を背負わせたくはないよな」
「そうですね」
二人は、始まりの聖女だっおばあちゃんがの心情を察してくれたみたいで、仕方ないと言ってくれた。
そして、飛行船は駆君が教えてくれた要石の側まで到着した。
というか、駆君。こんな魔の森の深くまで行っていたことに驚いた。
駆君の戦闘能力が高いことを物語っているわね。
実際に戦っているところを数回見たことがあるけど、全然何をしているのか分からなかったけどね。
駆君が、様子を見てくると言って、一人で飛行船を降りてしまった。止めようとしたけど、「近づいて大丈夫か様子を見てくるだけだ。大丈夫そうなら合図を送るから、それから降りてくるようにな」と、言って一人で行ってしまったのだ。
駆君が降りてから、数分後、現れた魔物をすべて倒してから合図を送ってくれたので、私とタイガ君は要石の側に降りた。
初めて見る要石は、一メートルほどのつるつるとした真っ黒な岩だった。
始めが肝心だと思い私は、要石に話しかけた。
「初めまして、おじいちゃん?私は、市さんの子孫の小春と言います。あなたをここから解放して、あの世?に行ってもらうように説得に来ました」
私がそう言うと、駆君とタイガ君はぎょっとした表情で言ってきた。
「小春……。なんか違うと思うぞ」
「僕もそう思います……」
「えっ?でもご挨拶って大事だよね?」
そんなことを言っていたら、要石が陽炎のように揺らめいたと思ったら何やら人影のようなものが現れた。
―――くくくっ。なかなか面白い連中だな。それに、そこの男は俺に美味なる酒を持ってくる者だな。
なんと、その人影は私達に語りかけてきたのだ。
「えっと、あなたが織田信長さんですか?」
―――いかにも。俺が第六天魔王、織田信長だ。
「ここに一人でいるのは飽きませんか?美味しいものも食べられませんし、つまらないですよね?」
―――うむ。確かに。だが、どこにも行くことはできないし、もう行きたくもない。
「どうしたんですか?」
―――くくくっ。本当に面白い娘だ。市に少し似ているな。懐かしいな。はるか昔、俺は市を一人の女として愛していた。その市を自分のものにする為、誰にも何も言わせないように、天下を手に入れようとした。だが、それよりも異界に渡ったほうが手っ取り早いと、ある時何ものかが俺をそそのかしてきた。当時の俺は、中々天下統一が捗らず、市も浅井の小倅に嫁がせるように家臣に言われて焦っていたのだ。だからなのか、楽な方に逃げてしまった。妖しい者の甘言に乗ってしまった。その結果が、これだ。
信長さんは、自嘲気味にそう語った。私は、何も言わずにただその話を聞いた。
―――こちらに渡って、最初に市を我がものにしようとしたが、家臣達に止められた。それが頭に来てな、八百万の神から奪った力が暴走して、八百万の神からもらいうけた力を使って、市が俺をこの場所に封じた。始めは、怒り狂い、周りの動物を魔に変事、周囲を瘴気で満たしていった。どの位の時が建ったのか、ある時、市と同じ気配の娘がここに来て、怒りを鎮めるように言ってきた。しかし、俺はその娘が市の血を引いていると分かり、さらに頭にきた。俺以外の男が市に触れた証拠がそこにいたのだ。怒り、瘴気を撒き散らした俺に、その娘は言った。「いつか、怒りを治めてください。あなたの愛した人は、そんなことは望んでいないのです。ただ、あなたと、周りの人々が笑って生きることが、彼女の幸せだったのです。あなたが、そのようなままでは彼女は幸せになどなれませんよ」とな。その時は、怒りに満ちでその言葉を理解することはできなかった。
―――ただ、長い時を過ごすうちに昔の、そう童の頃のことを思い出した。市がみんなが幸せに暮らせる世界を見たいと言ったあの日を。俺は、市のその言葉で天下統一を目指そうと思ったことを。それからは、徐々に渦巻いていた怒りが薄れて行った。しかし、周りに振りまいた瘴気まではそうはいかなかったがな。
そこまで聞いて、信長さんがもう怒っていないことが分かった。それに、少し寂しそうな事も。
「信長さん、自由になりたいですか?」
―――そうだな。自由になって、俺が見てこなかった世界を見て回りたいな。そして、叶うなら、あの世で市に、家臣達に詫びたいな。
「分かりました。それなら信長さんは自由です!!」
そう言って、私は要石に触れてから、要石が役目を終えて風に消えて行くことをイメージして錬金術を発動させた。
どうなるかなんて分からないけど、私はそうすることがいい結果につながると何故か感じたから。
そうとなれば、【幸福のワイン】を用意しないといけないわね。確か、亜空間の工房にいくつかストックがあったわね。
私は二人にストックの確認に行くと告げて、亜空間の工房に移動した。
工房に行くと、ストックが25本あったのを確認し飛行船に戻ろうとしたところで、にゃーさん達に、知っていることを包み隠さず言うようお願いすることにした。
「にゃーさん、コンさん?」
「どうしました?」
「主様?」
「二人は、要石のこと知っていたの?」
私は単刀直入に確認した。すると、コンさんが、困ったような表情で説明をしてくれた。
「はぁ。主様はそのことを知ってしまったのですね。ところで、どこまでご存じで?」
私は、東の国で聞いたことを語って見せた。
「なるほど、わたし達が知っている事と大体一致していますね。付け加えていうのであれば、異世界に渡った方につき従ったあやかしというのがわたし達のことですね」
「えっ!おばあちゃんが作ったって……」
「はい。この器を作ったのは、確かに高祖母様です。ただ、わたし達は元から存在していました。姿を持たない影として。それを不憫に思ったのか、理由は教えてくださらなかったのですが、こうして依代を与えてくださったのです。なので、あなた様は、確かに始まりの聖女と呼ばれた方のお孫様で間違いないのです。わたし達がその証拠です」
はぁ。これで、加害者の血縁と確定してしまった。
そうなったら、サクッと解決させて気持ち良く異世界を満喫しよう。
それに、魔の森の脅威がなくなったら、安心して暮らせるようになるしね。
そうだ、念のため二人に要石の鎮め方について何か知っているか聞いてみよう。
「ねえ、二人は始まりの聖女って人から浄化?について何か聞いてない?」
「そうですね、当時姫様は要石に封じられている第六天魔王を解放してから浄化しようとしていたようですが、魔王の怒りは鎮められないほど膨れ上がっていたようで、結界によって怒りが溢れだすのを抑えることくらいしか手が打てなかったと言っていました。それと、ご自身の力が弱まってからは、後世に託そうという心づもりだったのか異界に渡り子孫を残すように考えたようです」
「そっか、それなら何故事情を残してくれなかったんだろう?」
「推測ですが、異界に渡って主の高祖父様と恋に落ち、子供を産んだ時に忍びないと思ったのだと思います。あの時の姫様はこれまでで一番幸福そうな表情をされておりましたからね。ただ、ご自身の残した秘術で、いつか誰かが向こうに渡った時のことを考えて我々に依代を与えたと」
「ふ~ん。それと、始まりの聖女だったおばあちゃんがこっちに来た時期と、こっちの聖女の伝承だと、時間的に辻褄が合わないように思うんだけど?」
「時差と言いますか、異世界に渡る際に時間がずれるようなのですよ。恐らくその所為でしょう」
ふむ。なんとなくの事情は理解したわ。
あれから時間もたっているし、少しは怒りが治まっている事を期待しておくことにしましょう。
ストックされていた、【幸福のワイン】を持って飛行船に戻って、コンさん達から聞いた話を二人に伝えた。
「まあ、自分の子供に重い役目を背負わせたくはないよな」
「そうですね」
二人は、始まりの聖女だっおばあちゃんがの心情を察してくれたみたいで、仕方ないと言ってくれた。
そして、飛行船は駆君が教えてくれた要石の側まで到着した。
というか、駆君。こんな魔の森の深くまで行っていたことに驚いた。
駆君の戦闘能力が高いことを物語っているわね。
実際に戦っているところを数回見たことがあるけど、全然何をしているのか分からなかったけどね。
駆君が、様子を見てくると言って、一人で飛行船を降りてしまった。止めようとしたけど、「近づいて大丈夫か様子を見てくるだけだ。大丈夫そうなら合図を送るから、それから降りてくるようにな」と、言って一人で行ってしまったのだ。
駆君が降りてから、数分後、現れた魔物をすべて倒してから合図を送ってくれたので、私とタイガ君は要石の側に降りた。
初めて見る要石は、一メートルほどのつるつるとした真っ黒な岩だった。
始めが肝心だと思い私は、要石に話しかけた。
「初めまして、おじいちゃん?私は、市さんの子孫の小春と言います。あなたをここから解放して、あの世?に行ってもらうように説得に来ました」
私がそう言うと、駆君とタイガ君はぎょっとした表情で言ってきた。
「小春……。なんか違うと思うぞ」
「僕もそう思います……」
「えっ?でもご挨拶って大事だよね?」
そんなことを言っていたら、要石が陽炎のように揺らめいたと思ったら何やら人影のようなものが現れた。
―――くくくっ。なかなか面白い連中だな。それに、そこの男は俺に美味なる酒を持ってくる者だな。
なんと、その人影は私達に語りかけてきたのだ。
「えっと、あなたが織田信長さんですか?」
―――いかにも。俺が第六天魔王、織田信長だ。
「ここに一人でいるのは飽きませんか?美味しいものも食べられませんし、つまらないですよね?」
―――うむ。確かに。だが、どこにも行くことはできないし、もう行きたくもない。
「どうしたんですか?」
―――くくくっ。本当に面白い娘だ。市に少し似ているな。懐かしいな。はるか昔、俺は市を一人の女として愛していた。その市を自分のものにする為、誰にも何も言わせないように、天下を手に入れようとした。だが、それよりも異界に渡ったほうが手っ取り早いと、ある時何ものかが俺をそそのかしてきた。当時の俺は、中々天下統一が捗らず、市も浅井の小倅に嫁がせるように家臣に言われて焦っていたのだ。だからなのか、楽な方に逃げてしまった。妖しい者の甘言に乗ってしまった。その結果が、これだ。
信長さんは、自嘲気味にそう語った。私は、何も言わずにただその話を聞いた。
―――こちらに渡って、最初に市を我がものにしようとしたが、家臣達に止められた。それが頭に来てな、八百万の神から奪った力が暴走して、八百万の神からもらいうけた力を使って、市が俺をこの場所に封じた。始めは、怒り狂い、周りの動物を魔に変事、周囲を瘴気で満たしていった。どの位の時が建ったのか、ある時、市と同じ気配の娘がここに来て、怒りを鎮めるように言ってきた。しかし、俺はその娘が市の血を引いていると分かり、さらに頭にきた。俺以外の男が市に触れた証拠がそこにいたのだ。怒り、瘴気を撒き散らした俺に、その娘は言った。「いつか、怒りを治めてください。あなたの愛した人は、そんなことは望んでいないのです。ただ、あなたと、周りの人々が笑って生きることが、彼女の幸せだったのです。あなたが、そのようなままでは彼女は幸せになどなれませんよ」とな。その時は、怒りに満ちでその言葉を理解することはできなかった。
―――ただ、長い時を過ごすうちに昔の、そう童の頃のことを思い出した。市がみんなが幸せに暮らせる世界を見たいと言ったあの日を。俺は、市のその言葉で天下統一を目指そうと思ったことを。それからは、徐々に渦巻いていた怒りが薄れて行った。しかし、周りに振りまいた瘴気まではそうはいかなかったがな。
そこまで聞いて、信長さんがもう怒っていないことが分かった。それに、少し寂しそうな事も。
「信長さん、自由になりたいですか?」
―――そうだな。自由になって、俺が見てこなかった世界を見て回りたいな。そして、叶うなら、あの世で市に、家臣達に詫びたいな。
「分かりました。それなら信長さんは自由です!!」
そう言って、私は要石に触れてから、要石が役目を終えて風に消えて行くことをイメージして錬金術を発動させた。
どうなるかなんて分からないけど、私はそうすることがいい結果につながると何故か感じたから。
10
お気に入りに追加
132
あなたにおすすめの小説
嫌われ貧乏令嬢と冷酷将軍
バナナマヨネーズ
恋愛
貧乏男爵令嬢のリリル・クロケットは、貴族たちから忌み嫌われていた。しかし、父と兄に心から大切にされていたことで、それを苦に思うことはなかった。そんなある日、隣国との戦争を勝利で収めた祝いの宴で事件は起こった。軍を率いて王国を勝利に導いた将軍、フェデュイ・シュタット侯爵がリリルの身を褒美として求めてきたのだ。これは、勘違いに勘違いを重ねてしまうリリルが、恋を知り愛に気が付き、幸せになるまでの物語。
全11話
欠陥姫の嫁入り~花嫁候補と言う名の人質だけど結構楽しく暮らしています~
バナナマヨネーズ
恋愛
メローズ王国の姫として生まれたミリアリアだったが、国王がメイドに手を出した末に誕生したこともあり、冷遇されて育った。そんなある時、テンペランス帝国から花嫁候補として王家の娘を差し出すように要求されたのだ。弱小国家であるメローズ王国が、大陸一の国力を持つテンペランス帝国に逆らえる訳もなく、国王は娘を差し出すことを決めた。
しかし、テンペランス帝国の皇帝は、銀狼と恐れられる存在だった。そんな恐ろしい男の元に可愛い娘を差し出すことに抵抗があったメローズ王国は、何かあったときの予備として手元に置いていたミリアリアを差し出すことにしたのだ。
ミリアリアは、テンペランス帝国で花嫁候補の一人として暮らすことに中、一人の騎士と出会うのだった。
これは、残酷な運命に翻弄されるミリアリアが幸せを掴むまでの物語。
本編74話
番外編15話 ※番外編は、『ジークフリートとシューニャ』以外ノリと思い付きで書いているところがあるので時系列がバラバラになっています。
貧乏男爵令息(仮)は、お金のために自身を売ることにしました。
バナナマヨネーズ
恋愛
貧乏男爵の次男に生まれたベルナードには、人には言えない秘密があった。そんなベルナードは、病気の兄の薬代を得るために、金銭的な援助を条件に侯爵家からの縁談を受けることにした。
そんな侯爵家の令嬢にも人には言えない秘密があった。
これは、秘密を抱えた二人が幸せになるまでの物語。
※世界観ですが、「妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。」「元の世界に戻るなんて聞いてない!」と同じ国が舞台です。
デブスの伯爵令嬢と冷酷将軍が両思いになるまで~痩せたら死ぬと刷り込まれてました~
バナナマヨネーズ
恋愛
伯爵令嬢のアンリエットは、死なないために必死だった。
幼い頃、姉のジェシカに言われたのだ。
「アンリエット、よく聞いて。あなたは、普通の人よりも体の中のマナが少ないの。このままでは、すぐマナが枯渇して……。死んでしまうわ」
その言葉を信じたアンリエットは、日々死なないために努力を重ねた。
そんなある日のことだった。アンリエットは、とあるパーティーで国の英雄である将軍の気を引く行動を取ったのだ。
これは、デブスの伯爵令嬢と冷酷将軍が両思いになるまでの物語。
全14話
※小説家になろう様にも掲載しています。
拝啓。聖女召喚で得た加護がハズレらしくダンジョンに置いてきぼりにされた私ですが元気です。って、そんな訳ないでしょうが!責任者出て来いやオラ!
バナナマヨネーズ
恋愛
私、武蔵野千夜、十八歳。どこにでもいる普通の女の子。ある日突然、クラスメイトと一緒に異世界に召喚されちゃったの。クラスのみんなは、聖女らしい加護を持っていたんだけど、どうしてか、私だけよくわからない【応援】って加護で……。使い道の分からないハズレ加護だって……。はい。厄介者確定~。
結局、私は捨てられてしまうの……って、ふっざけんな!! 勝手に呼び出して勝手言ってんな!
な~んて、荒ぶってた時期もありましたが、ダンジョンの中で拾った子狼と幸せになれる安住の地を求めて旅をすることにしたんですよ。
はぁ、こんな世界で幸せになれる場所なんてあるのかしら?
全19話
※小説家になろう様にも掲載しています。
旦那様の様子がおかしいのでそろそろ離婚を切り出されるみたいです。
バナナマヨネーズ
恋愛
とある王国の北部を治める公爵夫婦は、すべての領民に愛されていた。
しかし、公爵夫人である、ギネヴィアは、旦那様であるアルトラーディの様子がおかしいことに気が付く。
最近、旦那様の様子がおかしい気がする……。
わたしの顔を見て、何か言いたそうにするけれど、結局何も言わない旦那様。
旦那様と結婚して十年の月日が経過したわ。
当時、十歳になったばかりの幼い旦那様と、見た目十歳くらいのわたし。
とある事情で荒れ果てた北部を治めることとなった旦那様を支える為、結婚と同時に北部へ住処を移した。
それから十年。
なるほど、とうとうその時が来たのね。
大丈夫よ。旦那様。ちゃんと離婚してあげますから、安心してください。
一人の女性を心から愛する旦那様(超絶妻ラブ)と幼い旦那様を立派な紳士へと育て上げた一人の女性(合法ロリ)の二人が紡ぐ、勘違いから始まり、運命的な恋に気が付き、真実の愛に至るまでの物語。
全36話
わたしを嫌う妹の企みで追放されそうになりました。だけど、保護してくれた公爵様から溺愛されて、すごく幸せです。
バナナマヨネーズ
恋愛
山田華火は、妹と共に異世界に召喚されたが、妹の浅はかな企みの所為で追放されそうになる。
そんな華火を救ったのは、若くしてシグルド公爵となったウェインだった。
ウェインに保護された華火だったが、この世界の言葉を一切理解できないでいた。
言葉が分からない華火と、華火に一目で心を奪われたウェインのじりじりするほどゆっくりと進む関係性に、二人の周囲の人間はやきもきするばかり。
この物語は、理不尽に異世界に召喚された少女とその少女を保護した青年の呆れるくらいゆっくりと進む恋の物語である。
3/4 タイトルを変更しました。
旧タイトル「どうして異世界に召喚されたのかがわかりません。だけど、わたしを保護してくれたイケメンが超過保護っぽいことはわかります。」
3/10 翻訳版を公開しました。本編では異世界語で進んでいた会話を日本語表記にしています。なお、翻訳箇所がない話数には、タイトルに 〃 をつけてますので、本編既読の場合は飛ばしてもらって大丈夫です
※小説家になろう様にも掲載しています。
準聖女の幼馴染が好きすぎて仕事が手に付かないので、騎士団副団長をやめることにしました
バナナマヨネーズ
恋愛
魔物から世界を守るため、壁役を果たしている国があった。
その国の名は、ステイル聖王国といった。
その国の騎士団副団長のファニス(21歳)は、幼馴染のメリッサのことが大好きなのだ。
ただ、幼馴染のメリッサは普通の女の子とは少し違っていた。
それは、準聖女という役目を担っているということ。
いえ、それだけだったら二人の恋は多少の障害があるだけ、役目を終えれば、結婚だって問題ないんですよ?
ただ、騎士団副団長のファニス(21歳)の大好きなメリッサはまだ11歳の幼女だったんです。
※「錬金術師の恋」のスピンオフになりますが、こちらだけでも問題なくお読みいただけると思います。
※小説家になろう様で掲載していた作品に少し修正を加えたものです。
全16話予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる