異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

文字の大きさ
上 下
310 / 362
完結後推奨 番外編 妄想仮想代替恋愛

◆トビラ後日談 A SEQUEL『妄想仮想代替恋愛 -5-』

しおりを挟む
◆トビラ後日談 A SEQUEL『妄想仮想代替恋愛 -5-』
 ※本編終了後閲覧推奨、古谷愛ことアインさんメインの後日談です※

 木の実のクッキーを疑似カフェオレの中に砕いて入れて、柔らかくする。
あたし専用のマグは口が大きくなってて鼻がすっかり入るの。特注品だよ、えへへ。
 で、あたしの口って犬みたいに縦に長いから咀嚼して砕けてしまうものを食べるのには適してないのね。本来なら肉の塊を引きちぎりながら飲み込むって『食事』スタイルが正しいのだろう……ドラゴン的に。
 という訳で、こうやってクッキーを柔らかくして啜り上げて食べるようにしている。こうすればカスを口から零さなくて済むってワケ。
 小さな手でクッキーを砕き入れる作業をしながら、あたしは……ヤトの事を考える時に感じる『気持ち』は何だろうなぁって『向こうのあたし』に問いかけてみた。
 すると、向こうのあたしは少し悩んでから答えをくれるんだ。

 ああ、そっか。そうなんだ。
 あたし、ヤトについてはお父さんかお母さんみたいな感じで接しているのかも。

 ……ドラゴンの生態なんかドラゴンであるにもかかわらずあたしはよく分からない。何しろ立派なドラゴンのお父さんとお母さんがあたしには居ない。
 シコクに流れ着いた卵から孵ったあたしは、シコクでペレーちゃんとパスお姉ちゃんに育ててもらった。所が何が原因か良く分からないけどシコクの外に出てしまい、東国ペランストラメールに流れ着いて捕まって、魔導都市に売りさばかれて実験動物として扱われそうになって居た所、エズ3人組ってくくる事が多いヤトとアベちゃんとテリーの3人に助けてもらったんだよね。それ以来彼らと一緒に居る。
 あたし、ドラゴンとしてはまだまだ生まれたてなのは間違いないらしい。レッドとナッツが一般的なドラゴンについて調べてそう教えてくれた。
 ドラゴンなのにドラゴンから育てられた経歴が無いので今、この通りよ。自分の事なんて何一つさっぱり分からない。
 有る程度の大きさに育つまで、ドラゴンって子育てするのかな?
 あたしはね……巣立ちが出来てないんだよ。それで、そうと知らずに育ての親を求めていて今はまだ、その庇護の下にいるつもりなんだ。


「アイン、クッキー溢れてるぞ」
「あ、いけない」
 疑似カフェオレが今にもあふれ出そうな程に、クッキーをマグに入れそうになっていたのを慌てて止めた。
 入りきらないのは直接口に砕いて放り込んで飲み込んじゃう。
 食べかす、溢すのもったいないもん。
「どうした、まだ寝ぼけてるのか?」
「ううん、今日はちゃんと起きてるよ……あのね。好き、について考えていたの」
 ヤト、ちょっと驚いたような顔をする。
 考えていた事全部は話せないなぁ、だって彼の中に今『ヤト氏』が居ないし。居ないとなると、向こうの世界の話は出来ないのよね。というか、してもいいけど相手が理解してくれない。
 そんでもってペナルティがついて経験値が削られちゃう。 
 ただでさえ経験値が低い私、ヘタなことはおしゃべり出来ないよ。
 なんであたしの経験値が低いかって?それは、あたしがチビドラゴンだから。
 言語を操れるはずがない生命が人格を有し言葉を喋る……あたしは、そういう種族を超えた特別なクラスなんだ。

 条件転生と呼ばれるこの『ゲーム』の特別ルールを使っている。ナッツは『裏技相当』だと言ってたかな。あたしみたいな事を誰かがしないように、ゲームの正規版で少し修正が入ったらしいよ。
 裏技相当、その都合……あたしの経験値は正規の値になっていない。
 ゲーム始めた当初っから整数値ギリギリ。
 おかげでこれといって戦闘能力がある訳でもない完全なお荷物か、小道具みたいな扱いになっている。
 その上経験値はなかなか溜まらない、これも最初から背負っているペナルティ。その事をちゃんと知ってるのは……仲間内ではメージンくらいかな。

「スキってなんだ?誰に隙があるって?」
「?、そのスキじゃないよ。スキ、キライの好き」
「……なんでまたそんな事を。まだチビのくせに早くも発情期って奴か?」
「そうじゃなくて、前にさ。あたしの事好きだとかなんとか言ったじゃない」
 途端、ヤトはばつが悪そうな顔でそっぽを向く。
「それは……あれだ。……逃避の末というか……少なくともキライじゃぁない。可愛い小動物は愛くるしいぁという事だ、うん」
 最終的には開き直ったように言うんだなぁ。
 てっきり、今でも大好きだと言ってくれるのかと思ったのに。
「んじゃ、あたしが大きくなって愛くるしいとは呼べない、立派なドラゴンになったらもう好きじゃなくなるの?」
 ……何故か顎を引き、くしゃみしそうなのを必死に我慢してるみたいな顔になるヤト。
 ん?ああ、あたしってば無意識に小首をかしげてたわ。
 これは彼が『萌えている』顔ね。にやけそうになる顔を必死に押さえ込んでいるの。バレバレなんだから大人しくにやけてしまえばいいのに。
 彼で言った通り、そういうのが大好きで堪らないってのは事実なんだからさ。
「だ、大丈夫だ。安心しろ、男の子はカッコイイのも大好きだからな!お前がデカくなったらそれはそれでイイと思うぞ!」
 その前に、あたしが大きく育つまで……この共同生活は続くのかしら?
 続けばいいなぁ、何事もなくずっと平和に。
 ただそれだけを今は願ってる。
「なんか、外にスキな人でもあったとか、会いたい奴がいるとか……どっか行きたいトコでもあるのか?」
 少しだけ不安そうな顔で聞かれてあたしは長い首を横に振った。
「そういうわけじゃないよ。……もうちょっと大きくなったら自力でシコク参りはしたいけどね」
「本当か?実はもっとハデな人生、もとい竜生を送りたいとか思ってたんじゃないのか?」

 お前、こんな何もない田舎で引き籠もり生活が嫌なんじゃないのか?
 俺に付き合う必要なんか無いんだ、お前の人生はお前のモノなんだから。

 ……頼むからもう誰も俺に構わないでくれ。

 そんな声がバレバレだよヤト。
 バレバレだからみんな貴方に構いたいんだって。
「トラブルはこりごりよ、魔導都市で骨身にしみたもん。あたしはここで、まったり暮らすのが一番幸せ」
「そっか、」
 ちょっとまだ疑ってる顔だなぁ。
 あたしがここで暮らすに満足しているのは本当なのにな。
「いつか、大きくなったらヤトを乗せて飛びたいって思ってるよ。いっつも乗せて貰ってたしね」
「ドラゴンに乗るかぁ……お前、亜竜擬きとは違うガチドラゴンってお墨付きもらってたもんな。ドラゴンに乗れるってのはそうそう無い事だよなぁ……悪くねぇ」
「でしょー?」
「で、そんな前はどうして俺の頭に乗るんだよ?」
 それは、そこが一番安定してるからだよ。
 マグに入りきらないクッキーを丸飲みにしながらあたしは頭を左右に振る。
「テリーみたいに肩じゃダメなのか?」
「ヤトの肩、乗りにくいもん」
 実はちょっとね、ヤトが着ていた鎧が苦手だったんだ。
 なんかあの金属、触れるとぴりぴりするの。後で聞いた話、ヤトがシーミリオン国から貰ったあの鎧はナーイアスト、水属性だったんですって。あたしはこの赤い鱗の通り炎竜、イーフリートは火属性だから相性悪かったみたい。それで、首に巻いているマントに足をのっけて頭に掴まるっていう、鎧の金属部分に触れない乗り方をしていた。
 今ヤトはは鎧なんか勿論付けてない。あの鎧は事もあろうかランドールにあげちゃったらしいよ。籠手と剣だけは手元に置いてるけど……。
 鎧は無いけど今も、あたしは彼の頭に乗っかってる。
 だって、ヤトってば薄着なんだもの。ヘタに乗ると爪で怪我させちゃったりするでしょ?だから結局頭乗りしちゃうんだって。
「ほら、さっさと片付けろ。俺は明日の料理の下ごしらえしないとなんだ」
「気合い入ってるんだね」
 最後のコーヒーを飲み干し、立ち上がりながらヤトは笑う。
「どーせ奴の事だ、散々田舎だのなんだの、お前はやっぱり田舎が似合うだの言うに決まってる。あんな山の上で何喰ってるのか知らないが、ぎゃふんと言わせてやりたいからな!」
 確かに、彼はここに来る時大抵ここの事をぼろくそに言うわよねぇ……。
「お料理くらいしか自慢できる事が無いもんね」
「料理舐めんな!新鮮なモンを新鮮な内に、これ程素晴らしい贅沢はないという事を僻地レズミオで干からびたモンでも喰ってるだろう奴に教えてやるわ!」

 そう明日、テリーが来るの。
 いや、今はテリオス・ウィンって呼ばないとなのかな?
 ここではどっちで呼ぼうが構わない、とか言ってたかもしれない。

「テリー、何の用事なのかな?」
 それについて聞いた気もするけど……うまくリコレクト出来ない。ただ話がしたいから来るのかな?
 ふふ……なんだかそういうのは他人事なのにやっぱり嬉しい。
「あ?用事?……そういや何か言ってたな」
 来る、という事を伝えてくれたのはレッドなんだけど……。
「……なんだっけ」
 この通り、どうでもいい事と受け取るときれいさっぱり忘れてしまうダメな子達ばっかりで暮らしている訳で。
 ……だからレッドが頻繁に訪ねてきては世話焼いてくれる訳だ。
「ま、いいじゃねぇか。別に大した用事じゃねぇだろ、どーせグチ聞いてくれとかそんなんじゃね?あ、酒も用意した方が良いのかな……。今のうちに割り水しておくか」
「わぁい、お泊まりなの?」
 機敏に反応したあたしに向け、たまにこうやってあたしが『変な妄想』を働かせる事を承知しているヤトは胡散臭い顔を向けてくる。
「知らねぇ、転移門で来るんだろうしレッドも一緒だろ。こんな田舎で寝泊まりなんてするはずねぇだろ」
「そう言わないで飲み明かして夜明けのコーヒーでも飲めばいいのに!」
「なんで」
 中の人がいないからか、その理由については即座理解出来ない今回のヤト・ガザミ。
 うーんそうか、こっちの世界では夜明けのコーヒーを一緒に飲むのにこれ以上の意味は無いか。
 ……って事は危ない、ペナルティ一歩手前発言だ。マイナスにならないようにフォローしなきゃ!
「だからね、つい飲み明かして夜が明ける訳。なんだかんだやってて朝まで起きてちゃう訳よ!そんでこれからテリーはお仕事が待ってるの。寝てないの、眠いんだけど寝れないの。だから、早朝からコーヒー淹れてあげて一緒に飲むって訳」
 あたし的には『なんだかんだ』の所に色々期待するわけだけど。
「そもそもそんな夜が開けるまで飲むとか無理だろ。俺達ナッツみたいなザルじゃねぇ」
 確かに、ナッツは毒素耐性が極めて強いという特性を取った都合、あとリアルを反映しているのか酒に酔うという概念が存在しないみたいなザルの人だ。水みたいにラム酒を飲んでいるのをあたしも目撃した事があります!
「飲み明かすっても……エズでも朝方まで意識保つとか、そんな事ぁ無かったと思うけどなぁ……」
「……!そこ、詳しく知りたい!」
 エズ時代、つまりヤトとテリーの『闘士時代』話は色々と美味しいと認識しております!ネタ的に!
 本人らにとってはどうでもいい話でも、腐女子の『私』には美味しすぎるエピソード満載なんだから、是非とも聞きたい!
 でも、都度あたしがこうやって無駄に食いつくからか、それとも、克服したつもりでやっぱり、過去と向き合うのは完全には無理なのか。
 未だにあんまり話したがらないのよねぇ。
「詳しくも何も……とにかく、お前の妄想には付き合ってられないって。さっさとテーブルから退け」
 ほら、体よく追い払われちゃった。
 いけず、じゃぁテリーちゃんに色々聞いちゃうんだもんね。


 それで……もう、はやくテリオス氏来ないかしら?とかワクワクしてたらその間の事はスキップしちゃったみたい。

 朝に弱いあたしはいつもの通り、朝ご飯の良い匂いを嗅ぎつけて夢うつつと目を覚ました。
 ここ、夢の中なのに夢を見るのよね。
 こちらの世界で起きた事はリコレクトによって有る程度は思い出せるけど、こちらの世界で見た夢はいくらリコレクトしても反応はない。稀に覚えてる事もあるけど、少なくともリコレクトコマンドには対応してないみたいだ。
 あたし、どんな夢見てたのかな。
 ……そんな事をぼんやりと考えていたあたし、気が付いたら何時も通り朝のおかゆを啜ってた。
 糊のついた鼻先を上げる。
 すでに、沼のほとりでコーヒー片手に雑談をしている二人の影を見つけてはっとなって覚醒した。
 ……完全に寝ぼけてご飯食べてたみたい。
 自覚は無いんだけど……ヤト曰く、こうやって時に半分寝たまま朝ご飯だけは食べるんだって、あたし。
 やだ、あたしってばちゃんと朝の挨拶したのかしら?

 慌てて残りのおかゆを啜り上げる。
 専用のコーヒーマグには……今回はお砂糖入りのコーヒーがまだ湯気を立てていた。
 灼熱の炎を吐き出す事が出来るあたしはもちろん、猫舌という事はない。でも熱を感知出来ない訳じゃないのよ?
 コーヒーはまだ少し熱めだったけど、早く二人が話している間に乱入したくて首を突っ込んで一気に飲み干した。
「ごちそうさま」
 寝ぼけていたから頂きます、を怠っていたかもしれない。
 あれで天使教の敬虔な信者であるテリーから叩き混まれた礼節作法。その重要さを思い出し、せめて最後の挨拶はしっかりと手を合わせて行う。
 さ、お椀を片付けやすいように重ね置いてっと。
 さっそく二人の所に飛んで行くわよ!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」 公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。 血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

番だからと攫っておいて、番だと認めないと言われても。

七辻ゆゆ
ファンタジー
特に同情できないので、ルナは手段を選ばず帰国をめざすことにした。

皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした

葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。 でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。 本編完結済みです。時々番外編を追加します。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた

杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。 なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。 婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。 勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。 「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」 その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺! ◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。 婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。 ◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。 ◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます! 10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!

処理中です...