異世界創造NOSYUYO トビラ

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4章   禍 つ 者    『魔王様と愉快な?八逆星』

書の7前半 西方魔城 『死ぬ前に魔王のツラを拝め!』

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■書の7前半■ 西方魔城 Black hillock country

 目を覚ましてベッドから起き上がった俺は、まだ意識が『こちら』にある事を確認して辺りを見回した。俺が起きた気配を知ってか、身体の構造上うつ伏せに寝ていたナッツも起き上がる。
「眠れたか?」
「正直、微妙かな」
「俺も、なんか……横になったは良いがしばらくは寝付けなかったぜ。でもセーブはされたんだよな?」
「大丈夫だと思うよ……レッドはちゃんと眠ったかな?一番神経質そうだと思わないか?」
「どうだろう、あいつ見かけに寄らず神経図太そうだぜ?」
「繊細そうじゃないか。少なくともお前よりは」
「うーむ、まぁそこん所は素直に認めますが」
 苦笑するナッツに俺は自虐の笑いを浮かべていた。
「あ、そうだ」
 俺はポケットを弄って……軽く『それ』をナッツに投げ渡す。
「ん、……ナーイアストの石?」
「お前持ってろ」
「……どうして?」
「俺が持ってなきゃいけない道理は無いだろ?お前が一番逃げ足速そうだし……」
「ん、そうだね。誰が持っていても別に問題無いだろうけど……わかった。僕が預かっておくよ」

 身支度を整えて朝食を食べた事、領主やカオスと挨拶するシーンなどを次々にスキップした様だ。


 『思い出している』


 実は『俺』は今、過去の記録をリコレクトしている。

 ログアウト前の、強制終了前の僅かなログの残滓を。

 まるで夢の様に、思い出したくても次々と流れ溶け出す記憶のように朧気なログ。

 思い出したと思った記録が、どこまで正しいのかもなんだか自信が無い不安定な記録。

 自分の『記憶』のはずなのにはっきりしない。自分の『記録』のはずなのに曖昧な過去。

 信じて良いのか?
 夢の様にあちこち穴だらけの記憶の事を信じて行動したら……なんだか全ての判断を間違う様な気がしてならない。
 はっきりしない自分の『記憶』を信じて行動して、それにまんまと騙されたら嫌だなぁと思う。何しろ強制終了間際の、本来なら残らないはずのログだ。こんなん無ければもっと良いのに、すっぱり全部無いともっと困った事になる。俺達全員一日以上、丸々記憶喪失してた事になっちまうのだ。

 今『再び』ログインして、曖昧な記憶が辛うじて残っているのをリコレクトする。
 これによって俺達は物語の続きを始められる。でも強制終了しちゃった所為でログが壊れてて……という状況なのだ、ぶっちゃけて。


 どこまでが事実で、どこまでが虚実であるのかその保証は誰もしてくれない。


 でもおかしな話で……。現実においての『過去』なんてものははっきり言って全部、そういう曖昧なものなのだ。どこまでが事実でどこまでが虚実なのか、それを絶対的に保証してくれる人、もの、理、そんなものは在りはしない。写真も映像も、簡単に捏造できる世の中だ。

 在るのだと信じる事と、在るのだと確証される事は……
 在るのだと知らず騙される事と、在るのだとあえて騙されてみるのに似ていると思うがどうよ?

 現実は真実とは違う。真実は無数にあって人それぞれで……だからこそぼんやりしたもので、実体なんて無い『夢』みたいに儚いものだったりする訳じゃないか。


 ゲームの中の物語は虚実でも、ゲームの中で物語は現実だ。
 そして『ゲーム』自体は虚実では無い。ここまでは分かるだろ?
 かくして『ゲーム』が現実に存在するからゲームの中の物語りも同じく現実に存在する……と、言ったら?どうなるだろう?
 言ったそいつの頭はどうかしてると評価されるに違いない。
 お前何ファンタジーしてるの?と笑われるに違いない。ロマンティストと言ってくれとキメたとしても、間違いなく彼女には笑われているに違いないのだ。
 では一体ゲームの中と外にある実と虚が、どこらへんから境界を引いてこっちが現実、こっちが空想と分ける事が出来るのだろうか?現実問題、境界線を引く事など出来ないのに気が付くはずだ。
 モニタ画面を境界とするに、そこから発せられる光、俺達の目に映る映像は幻視なのか?聞こえる空気振動である音は全て幻聴か?確かにそうだと言い切る奴もいるが、それで決着はつく問題か?
 作り上げられた世界を、現実に存在すると信じて疑わない『自分自身』が受け取った時、それはどうやって実と虚の境界を引くべきなのか。
 心の中に線を引けない。だって心は物質じゃない。心、言うなればそれは『現象』だという例えは上手いと思う。引いたと思った線だって結局の所その人の空想でしか無い訳だ。
 心っていう、目に見えないが存在するのだと信じきっている『何か』すら、実はこの世界で誰も存在するという証明をする事が出来ない。

 哲学っぽくなってきた。

 もしかしたら証明したエラい学者なんかがいるのかもしれないが、俺ぁ頭悪いからそんなのは知らん。もし心の存在を『科学的』に証明した人がいるなら間違いなくその人はノーベル賞とかなんとか貰って誰でも知っているような偉人になっているに違いないと思う。
 本屋とか中吊り広告の下段に、今だ『心とは何か』などという胡散臭い帯言葉を見かけるたびに……あ、それってやっぱりまだはっきり分かって無いんだな、と思う訳。

 んー……どうしてこんな小難しい事をリコレクトするのかと言うとだな……。夢の様にはっきりしない壊れかけの記録、ログを『今』確認するように思い出してみて……。結局この世界で俺達が取った行動を『確実に記録』している『ログ』っていうのは果たして現実なのかそれとも夢物語、ファンタジーなものなのか……。

 俺は正直にこれを『現実』で迷ってしまった。

 それでレッドの奴をとっ捕まえてだな、その辺りってどんなもんよと、とてもシリアスな話に付き合ってもらった事実がある訳だ。今思うと正気の沙汰じゃねぇ、ドトールで野郎二人が額つき合わせてマジメに『心とは何ぞや』を論議しあう図。
 お陰でおバカな俺でもある程度、考えが纏まって色々こうやって語れる訳だよ。レッド様サマだ。

 結局の所良くわかんねぇな。
 でも今は一応、俺は俺なりの決着をつけて記憶を『リコレクト』している。
 あ。説明するのを忘れていたけど、リコレクトっつーのは『思い出す』コマンドの事だ。一旦ログアウトしてから、そういう名称にする事に皆で決めたから今後は『リコレクト』と言うぜ。
 それはともかく。
 絶対『こっちの世界』に来てからもまた悩むに違いない、この難しい哲学に、だな。決着をつけるキメ台詞を用意して来ていたりするのだ。
 分からなくてこんがらがって、マジメに悩んで頭を抱えた俺に……レッドが教えてくれた『俺』の言葉。

『なら、現実を否定するのを止めればいいんですよ』

『貴方は僕に向かって言ったじゃありませんか。自分にとってこれはゲームではない、現実だって。拒絶しないで受け入れてしまったらどうです?体裁や一般論は置いておいて、自分の心に素直になればいい』

 おお、俺って何気に良い事言ってたんだなぁと正直関心した。自分の言葉だって事にちょっと驚いたね。ともかく、結局の所『心』って奴を保証する他人はいないのだ。
 居るとするならそれは、自分だけ。

 レッド曰く『科学的』とは、自分だけ納得して証明しても得られない称号だ、とかなんとか。
 自分を騙すだけではダメで、他人も、果ては世界の全てを騙したその時、世間は『科学的な証明』が成されたと物事を評価するんだそうだ。

 騙すって言い方はどうよ?と突っ込みたい所だが……。まぁ、そうだよな。
 騙されていないっていう保証はドコにも無いよな。


 うーむ、すっかり話を脱線させた。


 さて、どこか俯瞰するように見ている俺のログの話に戻ろう。
 壊れかけているログを確認する作業を続けよう。話の続きをするにこのログ確認は重要な事だ。
 たとえどんな続きが待っていようと覚悟して、この記録と向き会うと決めている。

 壊れかけのログを全て確認する事。
 それが、再びこの世界『トビラ』にログインする為に、強制終了で抜け出した俺達に科せられた……。

 罰、なのかもしれない。

 何しろ壊れかけてて信用の置けない記録な訳で、俺達はこの怪しい記録に騙される可能性も無きにしも非ずだ。でも無視は許されていない。ともすれば……罰に近いと思ったりもする。






 まるでご近所にピクニックに出かけるような手軽さが笑える。

「やー、ここですか」
 鳥のさえずりが平和だ。平和すぎる。
 レッドが眩しい朝日を手で遮って、硬く閉じた門の向こうの廃墟を見やった。敷地を囲む塀は頑丈で年期も相当に入っているのだが、今でもそれは『塀』としてしっかり機能していた。
 実用的なのな、三メートルは優に在りそうな頑丈な塀がぐるっと屋敷を取り囲んでいて、四方にある門は黒く酸化安定した鋼の巨大な鉄格子が嵌まっている。
 それらには頑丈に鍵が掛けられていて……素人が中に入る事を頑なに拒否していた。
 乱暴にすればぶっ壊す事も出来なくも無さそうだが……。と俺は、乱暴な破壊行動が得意なテリーを横目で見た。しかしナッツが、溜め息を漏らして目の前の何重にも重ねられている南京錠や鎖の束を指差す。
「曰くありまくりだね、すごいよこの封印。物理は当然、魔法避けもがっちり掛かってる上に……内側からの開錠も出来ないようになってる」
「簡単には蹴破れねぇって訳か」
 蹴破る事を期待されているのを分かっていたのか、テリーは腕を組んで言った。
「まずはこれらのアンロックしないと……」
「そのロックのどさくさに紛れて内部を『視れない』ように細工されていますね。この敷地は完全に外界と遮断されているようですが……魔王軍が出入りしているはずなのだからどこかに、穴はあるでしょう」
「俺達も同じ穴から入るのかよ」
「ハデに横穴を開けるのもどうかと思います」
「いいじゃない、どうせ偵察程度で済ますつもりじゃぁ無いんだし」
 アベルの強気な言葉は最もだが……レッドはそれでも横穴を開ける事には反対の様だ。こうなると理詰めで責めて来やがる。
「開けた穴から赤旗の怪物が溢れて来たらどうしますか。勿論、この魔王本拠地を潰す勢いで行くのは結構ですが……タトラメルツに近すぎるという事実をお忘れではないでしょうね?」
 振り返ればすぐそこに民家だ。流石に不吉な土地が近いってんで、この辺りは空き家っぽいのが多いが……それでもタトラメルツはすぐそこである。散歩程度の距離だ。俺達もややピクニック気分で来れちゃったからな。
「塀と門の封印が強固なのは結構な事です、これらは壊さずにおいて余計な被害を外に出さないように配慮すべきです」
「うー……分かったわよ、もう」
 アベルが大人しく観念するってんだからレッドの責め方は実に巧妙だ……俺もこれ位あっさりアベルの奴を納得させれれな良いんだがなぁ。
「じゃ、穴を探すか……探すって程でもないだろうけど」
「どう言う意味?」
 テニーさんとの一件でテリーの肩に乗っけてもらえないアインはどこにいるかと言うと……俺の頭にしがみついている。結構これって肩こるな。しかし邪魔だから乗るな……とも邪険に言えない、様々な思い渦まく俺を笑ってくれ。
 女の子がぴったりくっついていると考える一方、でも腐女子という現実も容赦なく俺を刺す。いや、彼女の腐女子としての思考は本当の所おっかないんだが、別に頭に乗っけているのは触るもおぞましい怪物って訳じゃぁないしな。差別的な考えはヨクナイ。いやまさか、今目の前にいる人間で怪しい妄想はすまい。というかそんなのに自分が使われているハズが無い、という安堵感もあったりするんだが……それってやっぱり俺の考えが甘いのかな?甘いかもしれん……アベルと知り合いって事はアイツとも知り合いって可能性が高い訳だし……。
 とにかく、色々考えてしまうがアインは俺の頭にしがみついている。しがみついて、ナッツが言った意味深な言葉について説明を求めた、と。
「北門は完全ファマメント国側を向いている。おまけにこの呪われた地のかつての領主が管理していた森が北側に広がっていて、そこからの出入りをカモフラージュしている形になってるだろ?」
「じゃぁぐるっと回り込んで……その北門から入るんだね」
「あまり猶予は無いけど……館の敷地自体はそれ程広い訳じゃないからね」

 そんなわけでぐるりと、問題の森に入って塀伝いに北門にまで回りこんでみたら案の定というか安易な展開というか……。

 そこだけ、扉は開かれていた。

「どうしましょうねぇ……ここまで堂々とだだっ開きだと逆に躊躇してしまいますね」
 見張りの姿も見受けられないが……魔王の連中がここの塀の中にいるなら、アラーム魔法の一つや二つは仕掛けられていて然るべきだろう。
「今更迷ったってしょうがないんじゃねぇの?」
「そうよ、さっさと乗り込みましょ」
 気は合うんだよな、アベルとは。だって中を魔法探査も出来ない状態なんだろ?行ってみなきゃわかんない状態だってんならもう、これは突っ込むしかないだろうが。

 しばらくあーでもない、こーでもないと、強硬派と慎重派に分かれて意見を戦わせたが……結局の所ここまで来て後退する訳にもいかないので……中に入る運びとなった。
 当然だな、中に入ってみない事にはこの廃墟が本当に魔王の本拠地として使われているのかどうかも分からないのだ。とりあえずは、だな。勝てる見込みが無いのなら撤退も視野に入れていろいろと前準備して来てるんだ。
 場合によっては素直に逃走する事を何故か、連中は重点的に俺とアベルに言い聞かせながら……一つ目的を絞る事になったんだ。
 それはつまり、魔王の面を拝む事。そこに魔王がいるって事実、そいつを一つしっかり確定させてからログアウトしようじゃないか、ってな。

 物理以外に魔法などの諸々について『境界』を引いている門と塀を潜り、長年呪われていると言われて放置されていた土地。荒れ放題な上に強力な結界魔法の所為で、森の広がりすら拒んだその土地は痩せていた。
 割れたレンガの道には、弱々しい草が伸びっきり。古城を取り囲む堀は水も枯れ、ひび割れた底の泥が赤錆色の得体の知れないもので染まっている。
 桟橋は降りていた。俺達はそこを素早く駆け抜ける。敵の気配は無いけれど、明らかにこの場所はおかしい。
 今しがた渡った桟橋は頑丈で、最近補強されているものだと一目瞭然だ。

 気配がする。何者ともしれない、何かの生命が息づいている気配。

 開け放たれていた城の入り口に駆け込み、石作りのエントランスで俺は立ち止まった。だだっ広い空間だ、左右に弧を描く頑丈そうな石階段がしっかり形を留めていて……登りきった所に踊場がある。
 間違いなく誰かいる。闇に沈む踊場を睨みつけ、俺は声を張り上げた。
「姿を現せ、そこに居るのは分かってんだぞ!」
 すると。
 全く予想に反した返答が返って来た。というか返答とは言えない。

 俺の第一声に戻ってきたのは……なんと、高笑いだった。
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