9 / 21
09. 俺の「妊娠させないと出られない部屋」が色々間違っていた件※
しおりを挟む
「悠くん、すごいなぁ」
彼女はお風呂上がり、僕の髪を見て言った。
「え、どうして?」
「髪のセット、いつも綺麗で。きっと乾かすのが上手なんだね」
「……そうかな」
先にお風呂に入った僕は、彼女がお風呂に入っている間に、濡れた髪を乾かした。
本当は「一緒にお風呂に入ろう」って言いたいんだけど、体型を気にする彼女は嫌がるかもと思って、僕はずっと言えずにいる。
その代わり、という訳ではないけれど、僕は彼女に言った。
「葵の髪、僕が乾かしてあげようか?」
「いいの?」
「もちろん。じゃあ、こっちにおいで」
彼女をソファに座らせて、僕はソファの後ろに回る。
本当は「僕の膝の上においで」って言いたいんだけど、体重を気にする彼女は嫌がるかもと思って、やっぱり言えない。
お膝抱っこはできなくても、こうして彼女のふわふわの髪に触れられるだけで幸せな気持ちになる。
温風を当てて頭皮を撫でるように動かしていると、彼女が言った。
「悠くんに乾かしてもらうのすごく気持ち良い。極楽気分だよぉ」
「ふふっ、それは良かった」
「気持ち良すぎて寝ちゃいそう」
「寝てても良いよ」
「悠くん……!ほんと優しい、大好き」
「うん、僕も葵が大好きだよ」
「うぅ、抱き付きたい……」
「ふふっ、もう少しで乾くからちょっと待ってね」
仕上げの冷風を当てて、完成だ。
「できたよ。どうかな?」
僕はソファで彼女の隣に座り、鏡を見せる。
「わあ、ツヤツヤ!すごいよ!悠くん、ありがとう!」
鏡で仕上がりを確認した彼女は、満面の笑みを浮かべて僕に抱き付いた。
彼女のふわふわの体に触れるのは、何度体を重ねても変わらず緊張してしまう。
「ううん、どういたしまして」
僕は鏡をテーブルの上に置き、ぎこちない動きで彼女の背に腕を回した。
その時、ふと思い出した。
彼女はたまに、動物園で飼育員の手厚いお世話を見かけると、羨ましそうに「私も飼育されたいなぁ」と言うことがある。
だから、僕がこんな風に彼女のお世話をしてあげたら、彼女は僕から一生離れないでいてくれるかもしれない。
仄暗い感情が僕の中に湧き起こる。
「明日、朝のセットもしてあげるよ」
「わぁ、嬉しい!悠くん、ありがとう!」
そして彼女は、また満面の笑みを浮かべて、僕を強く抱き締めた。
その時の僕は、少し黒い笑みを浮かべていたかもしれない。
***
俺の意識はゆっくりと浮上する。
朝食後の行為の後、俺はアイデシアを怒らせてしまい、風呂から追い出されたのだが。
アイデシアの怒りを収めるにはどうしたらいいかと考えながら、とりあえず反省の意を示すため服を着た。
そして、ソファに座ったのだが、……いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
愛しい女を怒らせている状況で寝られる俺は、我ながら図太すぎると思った。
だが、寝ていたのはほんの数分だったようだ。
アイデシアのシャワーはまだかかりそうである。
「……暇だし、部屋の探索でもするか」
そういえば昨日からアイデシアを堪能するのに夢中で、部屋にある物を把握する暇もなかった。
各部屋にある収納を確認していく。
すると、寝室のクローゼットで、大変興味深いものを見つけた。
俺は黒い笑みを浮かべた。
◇
アイデシアと無事に仲直りした後、ソファで雑談していた。
もちろん今すぐ押し倒したい。
しかし、先ほどアイデシアを怒らせたばかりなので、俺はアイデシアを膝の上に乗せ、髪を乾かすなどして、大人しくイチャイチャするに留めた。自粛タイムだ。
アイデシアが旅の話を聞きたいというのでしてやったら、ものすごく興味深そうな反応が返ってきた。
俺は今後について考えながら、口を開く。
「繁殖活動が終わったらすぐにでもアイデシアを旅に連れて行きたいが、そのあと子育てが始まるんだもんな。行くなら子育てが終わってからになるか」
職員の許可を得たら、俺は繁殖活動後も研究所に残り、アイデシアとここで子育てをするつもりだ。
子育てするなら、過酷な外よりも確実にこの研究所が安全そうだからだ。という訳で、旅に出るなら子供が巣立った後だなと思った。
すると、アイデシアが驚いたような声を出す。
「えっ……ユークリッド様?!一人自由気ままな旅を続けたいって言ってませんでしたっけ?」
確かに、昨日の今日だというのに、すごい変わりようだもんな。俺も自分で驚きだ。
まぁ、それだけアイデシアが可愛すぎて離れたくないということだ。しょうがない。
「アイデシアなら問題ない。一緒に行こう」
そう言って、俺はアイデシアの額に口付ける。
すると、なぜかアイデシアの瞳に涙が滲み、俺は焦った。
「おっ、おい、どうした!アイデシア」
「いえ、……すごく嬉しくて」
なるほどな。今までずっと研究所で暮らしていたんだもんな。
先ほどの興味深そうな態度を見ても、外への憧れを募らせていたのだろう。
「そうか。アイデシアが行きたい場所にどこでも連れて行ってやるぞ」
俺はそう言って、アイデシアの頬の涙を唇で拭った。
「はい……楽しみです。とても……」
そう言っていじらしく微笑むアイデシアが愛しくて、俺の中心がまた熱くなってくる。
すっかりアイデシアの機嫌も直ったようだし、そろそろ自粛タイムは終わりでいいだろう。
という訳で、俺はアイデシアをソファに押し倒そうとしたのだが。
「アイデシアーーー!!!お昼ご飯持ってきたよー!」
職員がガチャリと玄関のドアを開けて、部屋に入ってきたことで未遂に終わった。
俺は心の中で盛大に舌打ちした。
◇
昼食を持ってきた職員に、アイデシアが尋ねた。
「ユークリッド様から職員のお二人にご相談があるのですが、お時間をいただくことは可能でしょうか?」
「うん、もちろんだよ!じゃあアイデシア、昼食が終わったら、研究室にユークリッド君を連れて来てもらえるかな?」
俺とアイデシアは目を見開いた。
「「え?!」」
驚いた俺は、すぐさま職員に質問する。
「アイデシアが妊娠するまで、二人共この部屋から出られないと聞いたんだが……?」
すると、今度は職員が驚いた声を上げて、アイデシアの方を見る。
「ええーっ!!!どういうこと?!アイデシア?!」
驚愕する職員に、アイデシアが呆然としたように話し始めた。
「……この研究所で飼育されている、繁殖成功率の低い生き物の繁殖活動では、相性の良い雄と雌のペアを妊娠するまで同じ部屋で過ごさせているイメージがあって……。てっきりドラゴンもそうなのかと思っておりました」
「ええええええ!!!確かに他の生き物にそういう措置を取ることはあるけど!可愛い可愛い娘みたいなアイデシアと、そのお相手のユークリッド君にそんなことしないよぉ!」
「えええっ!!!」
アイデシアが目を見開いた。
どうやら、この部屋は『妊娠しないと出られない部屋』ではなかったらしい。
そもそも、職員はアイデシアを娘のように感じているのに、アイデシアはあくまで自分がこの研究所で飼育されている他の生物と同じだと考えていることで、勘違いが生じたようだ。
アイデシアが俺の拘束を『繁殖活動中』だと強調していたのに、朝食を運んできた職員が「末永くお幸せに」と言った理由も、恐らくその辺りの認識の齟齬が原因なのだろう。
しかし、なんと『妊娠しないと出られない部屋』に関する間違いはそれだけではなかった。
職員は言い辛そうに口を開く。
「ちなみにね、アイデシア。……ドラゴンは卵を産むから、『妊娠』はしないよ」
「「!!!」」
アイデシアと俺は息を呑んだ。
確かに、ドラゴンは卵生動物だ!
前世が人間で、今世もヒト型で生活することが多かった俺。
ドラゴンが卵生動物ということと、自分がドラゴンということは理解していたのに。
自分が卵生動物ということが、うまく繋がっていなかった。
俺は思わず笑ってしまった。
「ははっ、確かにそうだな!俺はヒト型でいることが多いから、全く気付かなかった!」
アイデシアが真っ赤になって、非常に申し訳無さそうな顔で言った。
「……ユークリッド様、私もです。普段ヒト型で生活し、研究所の職員の方々とお話する機会が多いので、自分も人間のような気持ちになっておりました。
ですが、『妊娠』はともかく、『出られない』と勘違いしていたのは、笑い話では済みませんよね。……私のせいで部屋に拘束してしまい、本当にごめんなさい」
頭を下げるアイデシアに俺は言った。
「アイデシア、気にするな。『繁殖活動の間は出られない』という制限は、お前と心ゆくまで愛し合うのにかなり都合が良かったからな。……違っていてむしろ残念なぐらいだ」
アイデシアが目を見開き、固まった。
職員は嬉しそうに口を開く。
「わぁ!アイデシア、愛されてるねぇ!」
「ちょっと、ユークリッド様?!何を仰ってるんですか!!!」
真っ赤になって声を荒げるアイデシアが可愛い。
「本音なんだからしょうがないだろう」
俺はそう言って、アイデシアの腰を引き寄せ、額にキスを落とした。
「もう!ユークリッド様!職員の前ですよ!」
アイデシアが真っ赤になって、俺の腕から逃れようとする。
すると、職員が口を開いた。
「あはは!もうすっかり仲良しだね!……じゃあ、お邪魔虫のボクはそろそろ戻ろうかな。ユークリッド君、また後で!」
「ああ。また後で、よろしく頼む」
そうして職員はこの部屋を後にした。
◇
「じゃあ、昼食にするか」
「そうですね」
アイデシアが一人で席に着こうとするので、俺はそれを阻止しようと抱き上げ膝の上に乗せた。
「ユークリッド様?!」
驚くアイデシアに俺は膝の上を指差し言った。
「お前の席はココだ」
「……もう!」
真っ赤に色付いたアイデシアの頬に、俺はキスを落とす。
朝食と同じように、昼食もお互い食べさせ合った。
俺は空いた左の手のひらで、アイデシアの二の腕やお腹や太ももを撫で、ふわふわで最高の触り心地を堪能する。
触っているうちに、もちろん俺の中心は熱を持ってしまっていた。
「ーーーっ」
アイデシアも、時折快感を耐える素振りを見せる。
その様子に俺は堪らなくなり、アイデシアの胸に手を這わせようとしたら。
アイデシアはその可愛らしい手のひらを、俺の手の甲に乗せて制止した。
そして目元を少し赤くさせて、横目で俺を睨む。
「ユークリッド様、ダメですよ」
「ええ~、アイデシア、少しだけだから」
「ダメです。食事中ですよ」
アイデシアはピシャリと言う。
先ほど、怒らせたばかりなので、俺は大人しく引き下がることにした。
「悪かった、アイデシア。食事中はしないから。……でも、ココとココとココはいいか?」
俺はアイデシアの二の腕とお腹と太ももを指先でふに、ふに、ふに、と触れながら言った。
「……構いませんけど」
アイデシアは複雑そうな顔を浮かべる。
俺はアイデシアの耳元で尋ねた。
「何だ?アイデシア、言ってみろ」
「……太いので、恥ずかしいです」
少し拗ねたような顔でそんなことを言うアイデシアに、俺は愛しさが溢れた。
可愛い耳たぶに口付けて、囁く。
「ふわふわで気持ちいい。最高の身体だ」
「……なっ!ユークリッド様?!」
アイデシアが真っ赤になる。
本当に可愛い。可愛すぎる。
よし、急いで『食事中』を終わらせてしまおう。
俺は昼食に手を伸ばした。
「では、とっとと食べてしまおうか」
俺はフォークをアイデシアの口元に運ぶ。
「そうですね。昼食後は職員との約束もありますし」
俺が急ぎたい理由と少し違ったが、俺は微笑むだけに留めておいた。
そして俺は、引き続きアイデシアのふわふわを堪能しつつ、食べるスピードを少し上げた。
◇
食事を終え、テーブルを片付けた。
「よし、アイデシア。食事は終えたぞ」
「はい!それでは研究室にご案内しますね」
「いいや、そうじゃない」
「え?」
目を見開いたアイデシアの両脇に手を置き、テーブルと俺の間に閉じ込めた。
紫水晶の瞳を正面から見つめる。
すると、アイデシアが息を呑んだ。
「先ほど食事中だからと断っただろう?食事は終えたぞ」
「でも、約束がっ……」
「……だが」
俺は、アイデシアのスカートに手を差し入れ、太ももの内側をなぞる。
ショーツから溢れた蜜が、太ももを湿らせている。
「っっ……!」
「お前も、限界だろう?そんな顔のまま外に出したくない」
「……!」
俺を見るアイデシアの瞳は、既に情欲で潤みきっていた。
「……そんなに、酷い顔をしておりますか?」
「酷い顔、というより、俺にとってはイイ顔だな。だが、俺以外には絶対見せたくない」
「……!!!」
アイデシアの顔が羞恥で赤らみ、更に俺を煽る顔になる。
「アイデシアもそのままでは辛いだろう?……まあ、俺が散々弄って焦らしたせいだからな。時間が気になるのなら、アイデシアの熱を逃すだけで終わらせる」
アイデシアは目を見開き、首を横に振った。
「そんな!私だけという訳には……!」
「まあ、俺も正直キツいから、一緒に発散させてもらえたら助かるんだが。……短時間で終わらせるから、いいか?」
「……」
アイデシアは少し悩んだ末に、恥ずかしそうに口を開いた。
「……では、お願いできますか?」
「ああ」
そうして、既に高まりきっていた俺たちは、その熱をぶつけ合うように唇を合わせた。
「んんっ……んんんっ……」
舌を貪り合いながら、アイデシアを机に座らせる。
アイデシアのシャツのボタンを胸の下まで開け、俺は唇を離した。
「急ぐから、服はこのままするぞ」
「……はい」
俺はアイデシアのシャツのはだけた部分から見えるブラジャーを膨らみの下まで下げた。
ブラジャーのカップ部分に持ち上げられたその双丘が、俺を煽る。
堪らず俺は双丘の蕾に貪り付く。
「ぁあんっ……、やぁんっ……」
アイデシアが声を漏らす。
蕾を甘噛みしながら、アイデシアのスカートをたくし上げ、ショーツに手をかける。
「……今日は紐じゃないんだな」
「……もぅっ」
情欲に蕩けきった瞳で俺を睨むアイデシアに、ますます煽られた俺は、反対側の蕾へと舌を這わせた。
「ぁぁあんっ……」
ショーツを膝まで下げた後、アイデシアの片脚を持ち上げて机に立てさせながらショーツを引き抜く。
そして露わになった蜜口に、指をつぷりと埋め込んだ。
「やぁんっ……」
ナカが既に蕩けているのを確認した俺は、アイデシアの耳元で囁いた。
「アイデシア、いいか?」
「……はい、ユークリッドさま」
アイデシアの焦がれるような瞳に、俺の猛りは最高潮に達する。
性急にトラウザーズと下履きをくつろげ、ショーツが引っ掛かったままのもう片方の脚も机に立たせる。
そして俺は、アイデシアの中に挿入っていった。
「ぁあんっ」
「アイデシア、動くぞ」
アイデシアは艶めかしい息遣いでこくんと頷く。
アイデシアを寝かせるには机の上は固すぎるかと思い、俺はアイデシアの背中を支えて抽送を開始した。
アイデシアは俺のシャツを掴むが、体の間には隙間ができた。
俺はアイデシアの熱を逃すため、空いた指で秘芽を刺激してやる。
「あ、あぁっ、あぁん、やぁんっ」
散々高まっていた後だったからか、すぐにアイデシアの限界が訪れた。
「あぁあん、ぁああんっ、ぁあっ、ユークリッドさまっ、きちゃうっ」
「ああ、イッていいぞ」
俺はアイデシアに口付け、尖りをキュッと摘んだ。
「はぁああああああんっ」
アイデシアのナカが痙攣する。
そして俺はその全てを搾り取るような震えに耐えきれず、アイデシアへと腰を打ちつけ欲望を吐き出した。
「ーーーーーっっっ」
いや、俺、いくら何でも早すぎか?
……まあ、急いでいるし丁度良いよな。
俺は脳内で言い訳しながら呼吸を整えた。
「……アイデシア、どうだ?収まったか?」
アイデシアは涙で潤む瞳で、こちらを見た。
「は……はい……」
肯定の返事とは裏腹に、アイデシアの瞳は情欲に染まりきっている。イキたいのにイケない……みたいなとんでもなくエロい顔をしていた。
「おい、アイデシア、……悪化してないか?」
そういえば、出して終わりの男とは違って、女はなかなか昂りが引かないんだったか。
俺のせいで昼食中に散々高められ、しかも短時間の行為で悪化させられた昂りは、1回イッたぐらいじゃ収まらなかったらしい。
「もう1回イッとくか?」
俺がアイデシアの体に触れようとすると、アイデシアが真っ赤になって、俺の胸を押した。
「~~~!だ、大丈夫です!!!」
その拍子に俺のモノがアイデシアのナカから抜けたのだが。
俺のモノについていたのと、アイデシアの蜜口から溢れたのとで、お互いの体液が混ざり合った白濁がアイデシアのスカートにべとりと付いた。
「!!!」
「……すまん、下だけでも脱いでおいた方が良かったな。服も汚れてしまったことだし、約束はまた今度にしてもらおう。お前が満足するまでイカせてやるから、……とりあえず脱ぐか」
「~~~~~~~っっっ!!!」
朝食後の時と同じように、アイデシアは声にならない悲鳴を上げた。
そして、テーブルから飛び降り、再び風呂場に駆け込んでしまったのだった。
彼女はお風呂上がり、僕の髪を見て言った。
「え、どうして?」
「髪のセット、いつも綺麗で。きっと乾かすのが上手なんだね」
「……そうかな」
先にお風呂に入った僕は、彼女がお風呂に入っている間に、濡れた髪を乾かした。
本当は「一緒にお風呂に入ろう」って言いたいんだけど、体型を気にする彼女は嫌がるかもと思って、僕はずっと言えずにいる。
その代わり、という訳ではないけれど、僕は彼女に言った。
「葵の髪、僕が乾かしてあげようか?」
「いいの?」
「もちろん。じゃあ、こっちにおいで」
彼女をソファに座らせて、僕はソファの後ろに回る。
本当は「僕の膝の上においで」って言いたいんだけど、体重を気にする彼女は嫌がるかもと思って、やっぱり言えない。
お膝抱っこはできなくても、こうして彼女のふわふわの髪に触れられるだけで幸せな気持ちになる。
温風を当てて頭皮を撫でるように動かしていると、彼女が言った。
「悠くんに乾かしてもらうのすごく気持ち良い。極楽気分だよぉ」
「ふふっ、それは良かった」
「気持ち良すぎて寝ちゃいそう」
「寝てても良いよ」
「悠くん……!ほんと優しい、大好き」
「うん、僕も葵が大好きだよ」
「うぅ、抱き付きたい……」
「ふふっ、もう少しで乾くからちょっと待ってね」
仕上げの冷風を当てて、完成だ。
「できたよ。どうかな?」
僕はソファで彼女の隣に座り、鏡を見せる。
「わあ、ツヤツヤ!すごいよ!悠くん、ありがとう!」
鏡で仕上がりを確認した彼女は、満面の笑みを浮かべて僕に抱き付いた。
彼女のふわふわの体に触れるのは、何度体を重ねても変わらず緊張してしまう。
「ううん、どういたしまして」
僕は鏡をテーブルの上に置き、ぎこちない動きで彼女の背に腕を回した。
その時、ふと思い出した。
彼女はたまに、動物園で飼育員の手厚いお世話を見かけると、羨ましそうに「私も飼育されたいなぁ」と言うことがある。
だから、僕がこんな風に彼女のお世話をしてあげたら、彼女は僕から一生離れないでいてくれるかもしれない。
仄暗い感情が僕の中に湧き起こる。
「明日、朝のセットもしてあげるよ」
「わぁ、嬉しい!悠くん、ありがとう!」
そして彼女は、また満面の笑みを浮かべて、僕を強く抱き締めた。
その時の僕は、少し黒い笑みを浮かべていたかもしれない。
***
俺の意識はゆっくりと浮上する。
朝食後の行為の後、俺はアイデシアを怒らせてしまい、風呂から追い出されたのだが。
アイデシアの怒りを収めるにはどうしたらいいかと考えながら、とりあえず反省の意を示すため服を着た。
そして、ソファに座ったのだが、……いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
愛しい女を怒らせている状況で寝られる俺は、我ながら図太すぎると思った。
だが、寝ていたのはほんの数分だったようだ。
アイデシアのシャワーはまだかかりそうである。
「……暇だし、部屋の探索でもするか」
そういえば昨日からアイデシアを堪能するのに夢中で、部屋にある物を把握する暇もなかった。
各部屋にある収納を確認していく。
すると、寝室のクローゼットで、大変興味深いものを見つけた。
俺は黒い笑みを浮かべた。
◇
アイデシアと無事に仲直りした後、ソファで雑談していた。
もちろん今すぐ押し倒したい。
しかし、先ほどアイデシアを怒らせたばかりなので、俺はアイデシアを膝の上に乗せ、髪を乾かすなどして、大人しくイチャイチャするに留めた。自粛タイムだ。
アイデシアが旅の話を聞きたいというのでしてやったら、ものすごく興味深そうな反応が返ってきた。
俺は今後について考えながら、口を開く。
「繁殖活動が終わったらすぐにでもアイデシアを旅に連れて行きたいが、そのあと子育てが始まるんだもんな。行くなら子育てが終わってからになるか」
職員の許可を得たら、俺は繁殖活動後も研究所に残り、アイデシアとここで子育てをするつもりだ。
子育てするなら、過酷な外よりも確実にこの研究所が安全そうだからだ。という訳で、旅に出るなら子供が巣立った後だなと思った。
すると、アイデシアが驚いたような声を出す。
「えっ……ユークリッド様?!一人自由気ままな旅を続けたいって言ってませんでしたっけ?」
確かに、昨日の今日だというのに、すごい変わりようだもんな。俺も自分で驚きだ。
まぁ、それだけアイデシアが可愛すぎて離れたくないということだ。しょうがない。
「アイデシアなら問題ない。一緒に行こう」
そう言って、俺はアイデシアの額に口付ける。
すると、なぜかアイデシアの瞳に涙が滲み、俺は焦った。
「おっ、おい、どうした!アイデシア」
「いえ、……すごく嬉しくて」
なるほどな。今までずっと研究所で暮らしていたんだもんな。
先ほどの興味深そうな態度を見ても、外への憧れを募らせていたのだろう。
「そうか。アイデシアが行きたい場所にどこでも連れて行ってやるぞ」
俺はそう言って、アイデシアの頬の涙を唇で拭った。
「はい……楽しみです。とても……」
そう言っていじらしく微笑むアイデシアが愛しくて、俺の中心がまた熱くなってくる。
すっかりアイデシアの機嫌も直ったようだし、そろそろ自粛タイムは終わりでいいだろう。
という訳で、俺はアイデシアをソファに押し倒そうとしたのだが。
「アイデシアーーー!!!お昼ご飯持ってきたよー!」
職員がガチャリと玄関のドアを開けて、部屋に入ってきたことで未遂に終わった。
俺は心の中で盛大に舌打ちした。
◇
昼食を持ってきた職員に、アイデシアが尋ねた。
「ユークリッド様から職員のお二人にご相談があるのですが、お時間をいただくことは可能でしょうか?」
「うん、もちろんだよ!じゃあアイデシア、昼食が終わったら、研究室にユークリッド君を連れて来てもらえるかな?」
俺とアイデシアは目を見開いた。
「「え?!」」
驚いた俺は、すぐさま職員に質問する。
「アイデシアが妊娠するまで、二人共この部屋から出られないと聞いたんだが……?」
すると、今度は職員が驚いた声を上げて、アイデシアの方を見る。
「ええーっ!!!どういうこと?!アイデシア?!」
驚愕する職員に、アイデシアが呆然としたように話し始めた。
「……この研究所で飼育されている、繁殖成功率の低い生き物の繁殖活動では、相性の良い雄と雌のペアを妊娠するまで同じ部屋で過ごさせているイメージがあって……。てっきりドラゴンもそうなのかと思っておりました」
「ええええええ!!!確かに他の生き物にそういう措置を取ることはあるけど!可愛い可愛い娘みたいなアイデシアと、そのお相手のユークリッド君にそんなことしないよぉ!」
「えええっ!!!」
アイデシアが目を見開いた。
どうやら、この部屋は『妊娠しないと出られない部屋』ではなかったらしい。
そもそも、職員はアイデシアを娘のように感じているのに、アイデシアはあくまで自分がこの研究所で飼育されている他の生物と同じだと考えていることで、勘違いが生じたようだ。
アイデシアが俺の拘束を『繁殖活動中』だと強調していたのに、朝食を運んできた職員が「末永くお幸せに」と言った理由も、恐らくその辺りの認識の齟齬が原因なのだろう。
しかし、なんと『妊娠しないと出られない部屋』に関する間違いはそれだけではなかった。
職員は言い辛そうに口を開く。
「ちなみにね、アイデシア。……ドラゴンは卵を産むから、『妊娠』はしないよ」
「「!!!」」
アイデシアと俺は息を呑んだ。
確かに、ドラゴンは卵生動物だ!
前世が人間で、今世もヒト型で生活することが多かった俺。
ドラゴンが卵生動物ということと、自分がドラゴンということは理解していたのに。
自分が卵生動物ということが、うまく繋がっていなかった。
俺は思わず笑ってしまった。
「ははっ、確かにそうだな!俺はヒト型でいることが多いから、全く気付かなかった!」
アイデシアが真っ赤になって、非常に申し訳無さそうな顔で言った。
「……ユークリッド様、私もです。普段ヒト型で生活し、研究所の職員の方々とお話する機会が多いので、自分も人間のような気持ちになっておりました。
ですが、『妊娠』はともかく、『出られない』と勘違いしていたのは、笑い話では済みませんよね。……私のせいで部屋に拘束してしまい、本当にごめんなさい」
頭を下げるアイデシアに俺は言った。
「アイデシア、気にするな。『繁殖活動の間は出られない』という制限は、お前と心ゆくまで愛し合うのにかなり都合が良かったからな。……違っていてむしろ残念なぐらいだ」
アイデシアが目を見開き、固まった。
職員は嬉しそうに口を開く。
「わぁ!アイデシア、愛されてるねぇ!」
「ちょっと、ユークリッド様?!何を仰ってるんですか!!!」
真っ赤になって声を荒げるアイデシアが可愛い。
「本音なんだからしょうがないだろう」
俺はそう言って、アイデシアの腰を引き寄せ、額にキスを落とした。
「もう!ユークリッド様!職員の前ですよ!」
アイデシアが真っ赤になって、俺の腕から逃れようとする。
すると、職員が口を開いた。
「あはは!もうすっかり仲良しだね!……じゃあ、お邪魔虫のボクはそろそろ戻ろうかな。ユークリッド君、また後で!」
「ああ。また後で、よろしく頼む」
そうして職員はこの部屋を後にした。
◇
「じゃあ、昼食にするか」
「そうですね」
アイデシアが一人で席に着こうとするので、俺はそれを阻止しようと抱き上げ膝の上に乗せた。
「ユークリッド様?!」
驚くアイデシアに俺は膝の上を指差し言った。
「お前の席はココだ」
「……もう!」
真っ赤に色付いたアイデシアの頬に、俺はキスを落とす。
朝食と同じように、昼食もお互い食べさせ合った。
俺は空いた左の手のひらで、アイデシアの二の腕やお腹や太ももを撫で、ふわふわで最高の触り心地を堪能する。
触っているうちに、もちろん俺の中心は熱を持ってしまっていた。
「ーーーっ」
アイデシアも、時折快感を耐える素振りを見せる。
その様子に俺は堪らなくなり、アイデシアの胸に手を這わせようとしたら。
アイデシアはその可愛らしい手のひらを、俺の手の甲に乗せて制止した。
そして目元を少し赤くさせて、横目で俺を睨む。
「ユークリッド様、ダメですよ」
「ええ~、アイデシア、少しだけだから」
「ダメです。食事中ですよ」
アイデシアはピシャリと言う。
先ほど、怒らせたばかりなので、俺は大人しく引き下がることにした。
「悪かった、アイデシア。食事中はしないから。……でも、ココとココとココはいいか?」
俺はアイデシアの二の腕とお腹と太ももを指先でふに、ふに、ふに、と触れながら言った。
「……構いませんけど」
アイデシアは複雑そうな顔を浮かべる。
俺はアイデシアの耳元で尋ねた。
「何だ?アイデシア、言ってみろ」
「……太いので、恥ずかしいです」
少し拗ねたような顔でそんなことを言うアイデシアに、俺は愛しさが溢れた。
可愛い耳たぶに口付けて、囁く。
「ふわふわで気持ちいい。最高の身体だ」
「……なっ!ユークリッド様?!」
アイデシアが真っ赤になる。
本当に可愛い。可愛すぎる。
よし、急いで『食事中』を終わらせてしまおう。
俺は昼食に手を伸ばした。
「では、とっとと食べてしまおうか」
俺はフォークをアイデシアの口元に運ぶ。
「そうですね。昼食後は職員との約束もありますし」
俺が急ぎたい理由と少し違ったが、俺は微笑むだけに留めておいた。
そして俺は、引き続きアイデシアのふわふわを堪能しつつ、食べるスピードを少し上げた。
◇
食事を終え、テーブルを片付けた。
「よし、アイデシア。食事は終えたぞ」
「はい!それでは研究室にご案内しますね」
「いいや、そうじゃない」
「え?」
目を見開いたアイデシアの両脇に手を置き、テーブルと俺の間に閉じ込めた。
紫水晶の瞳を正面から見つめる。
すると、アイデシアが息を呑んだ。
「先ほど食事中だからと断っただろう?食事は終えたぞ」
「でも、約束がっ……」
「……だが」
俺は、アイデシアのスカートに手を差し入れ、太ももの内側をなぞる。
ショーツから溢れた蜜が、太ももを湿らせている。
「っっ……!」
「お前も、限界だろう?そんな顔のまま外に出したくない」
「……!」
俺を見るアイデシアの瞳は、既に情欲で潤みきっていた。
「……そんなに、酷い顔をしておりますか?」
「酷い顔、というより、俺にとってはイイ顔だな。だが、俺以外には絶対見せたくない」
「……!!!」
アイデシアの顔が羞恥で赤らみ、更に俺を煽る顔になる。
「アイデシアもそのままでは辛いだろう?……まあ、俺が散々弄って焦らしたせいだからな。時間が気になるのなら、アイデシアの熱を逃すだけで終わらせる」
アイデシアは目を見開き、首を横に振った。
「そんな!私だけという訳には……!」
「まあ、俺も正直キツいから、一緒に発散させてもらえたら助かるんだが。……短時間で終わらせるから、いいか?」
「……」
アイデシアは少し悩んだ末に、恥ずかしそうに口を開いた。
「……では、お願いできますか?」
「ああ」
そうして、既に高まりきっていた俺たちは、その熱をぶつけ合うように唇を合わせた。
「んんっ……んんんっ……」
舌を貪り合いながら、アイデシアを机に座らせる。
アイデシアのシャツのボタンを胸の下まで開け、俺は唇を離した。
「急ぐから、服はこのままするぞ」
「……はい」
俺はアイデシアのシャツのはだけた部分から見えるブラジャーを膨らみの下まで下げた。
ブラジャーのカップ部分に持ち上げられたその双丘が、俺を煽る。
堪らず俺は双丘の蕾に貪り付く。
「ぁあんっ……、やぁんっ……」
アイデシアが声を漏らす。
蕾を甘噛みしながら、アイデシアのスカートをたくし上げ、ショーツに手をかける。
「……今日は紐じゃないんだな」
「……もぅっ」
情欲に蕩けきった瞳で俺を睨むアイデシアに、ますます煽られた俺は、反対側の蕾へと舌を這わせた。
「ぁぁあんっ……」
ショーツを膝まで下げた後、アイデシアの片脚を持ち上げて机に立てさせながらショーツを引き抜く。
そして露わになった蜜口に、指をつぷりと埋め込んだ。
「やぁんっ……」
ナカが既に蕩けているのを確認した俺は、アイデシアの耳元で囁いた。
「アイデシア、いいか?」
「……はい、ユークリッドさま」
アイデシアの焦がれるような瞳に、俺の猛りは最高潮に達する。
性急にトラウザーズと下履きをくつろげ、ショーツが引っ掛かったままのもう片方の脚も机に立たせる。
そして俺は、アイデシアの中に挿入っていった。
「ぁあんっ」
「アイデシア、動くぞ」
アイデシアは艶めかしい息遣いでこくんと頷く。
アイデシアを寝かせるには机の上は固すぎるかと思い、俺はアイデシアの背中を支えて抽送を開始した。
アイデシアは俺のシャツを掴むが、体の間には隙間ができた。
俺はアイデシアの熱を逃すため、空いた指で秘芽を刺激してやる。
「あ、あぁっ、あぁん、やぁんっ」
散々高まっていた後だったからか、すぐにアイデシアの限界が訪れた。
「あぁあん、ぁああんっ、ぁあっ、ユークリッドさまっ、きちゃうっ」
「ああ、イッていいぞ」
俺はアイデシアに口付け、尖りをキュッと摘んだ。
「はぁああああああんっ」
アイデシアのナカが痙攣する。
そして俺はその全てを搾り取るような震えに耐えきれず、アイデシアへと腰を打ちつけ欲望を吐き出した。
「ーーーーーっっっ」
いや、俺、いくら何でも早すぎか?
……まあ、急いでいるし丁度良いよな。
俺は脳内で言い訳しながら呼吸を整えた。
「……アイデシア、どうだ?収まったか?」
アイデシアは涙で潤む瞳で、こちらを見た。
「は……はい……」
肯定の返事とは裏腹に、アイデシアの瞳は情欲に染まりきっている。イキたいのにイケない……みたいなとんでもなくエロい顔をしていた。
「おい、アイデシア、……悪化してないか?」
そういえば、出して終わりの男とは違って、女はなかなか昂りが引かないんだったか。
俺のせいで昼食中に散々高められ、しかも短時間の行為で悪化させられた昂りは、1回イッたぐらいじゃ収まらなかったらしい。
「もう1回イッとくか?」
俺がアイデシアの体に触れようとすると、アイデシアが真っ赤になって、俺の胸を押した。
「~~~!だ、大丈夫です!!!」
その拍子に俺のモノがアイデシアのナカから抜けたのだが。
俺のモノについていたのと、アイデシアの蜜口から溢れたのとで、お互いの体液が混ざり合った白濁がアイデシアのスカートにべとりと付いた。
「!!!」
「……すまん、下だけでも脱いでおいた方が良かったな。服も汚れてしまったことだし、約束はまた今度にしてもらおう。お前が満足するまでイカせてやるから、……とりあえず脱ぐか」
「~~~~~~~っっっ!!!」
朝食後の時と同じように、アイデシアは声にならない悲鳴を上げた。
そして、テーブルから飛び降り、再び風呂場に駆け込んでしまったのだった。
2
お気に入りに追加
79
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
あなたのつがいは私じゃない
束原ミヤコ
恋愛
メルティーナは、人間と人獣が暮す国に、リュディック伯爵家の長女として生まれた。
十歳の時に庭園の片隅で怪我をしている子犬を見つける。
人獣の王が統治しているリンウィル王国では、犬を愛玩動物として扱うことは禁じられている。
メルティーナは密やかに子犬の手当をして、子犬と別れた。
それから五年後、メルティーナはデビュタントを迎えた。
しばらくして、王家からディルグ・リンウィル王太子殿下との婚約の打診の手紙が来る。
ディルグはメルティーナを、デビュタントの時に見初めたのだという。
メルティーナを心配した父は、メルティーナに伝える。
人獣には番がいる。番をみつけた時、きっとお前は捨てられる。
しかし王家からの打診を断ることはできない。
覚悟の上で、ディルグの婚約者になってくれるか、と──。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
婚約破棄寸前の悪役令嬢に転生したはずなのに!?
もふきゅな
恋愛
現代日本の普通一般人だった主人公は、突然異世界の豪華なベッドで目を覚ます。鏡に映るのは見たこともない美しい少女、アリシア・フォン・ルーベンス。悪役令嬢として知られるアリシアは、王子レオンハルトとの婚約破棄寸前にあるという。彼女は、王子の恋人に嫌がらせをしたとされていた。
王子との初対面で冷たく婚約破棄を告げられるが、美咲はアリシアとして無実を訴える。彼女の誠実な態度に次第に心を開くレオンハルト
悪役令嬢としてのレッテルを払拭し、彼と共に幸せな日々を歩もうと試みるアリシア。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる