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101~最終話

107a、愛がわかったそのあとに3

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「あの、使用人の皆さんは一緒に食べないんですか?」

 有志による出し物があるらしく、楽器の準備をしている間に小声でガルに聞く。
 数十人前ともつかない料理が並んでいるにも関わらず、使用人達は何一つ手をつけずに見守っているだけだ。

「ああ、すべて俺達のために用意されたものだ」

「……これ、皆で一緒に食べちゃダメですかね……?」

 残れば使用人達で分けるのかもしれないけれど、せっかくのパーティーだ。沢山の御馳走も、二人だけで食べるより皆で一緒に食べた方が楽しい気がする。

「マヤがいいならかまわないが」

「はい! お願いします」

 パンパンッ

 ガルが手を打つと、準備中の人も手を止め全員がこちらに注目した。

「マヤの意向により、この場は無礼講とする。テーブルと椅子を運んできてお前達も料理を食べるといい。酒も追加で開けていいぞ」

 ガルの言葉にわぁっと歓声が上がる。
 あっと言う間に数台のテーブルと椅子が運び込まれ、未使用の皿がテーブルの端に積み上げられた。

 辺りはガヤガヤと賑やかさを増し、演奏の音を聴きながら美味しい料理と楽しいひとときを満喫する。
 使用人達の注意も分散したのか、ガルが私に料理を食べさせていてももうどよめきは起こらなかった。

 香ばしい匂いに振り返れば、いつの間にか会場の隅に石を積み上げたかまどが作られ、料理長が追加の肉を焼いている。
 庭の花で作ったのだという綺麗な花冠を載せてもらい、楽器の演奏を聴いて、歌を聴いて、色々な果物を使ったジャグリングを見たり、水魔法で作られた魚が宙を泳ぐのを見たり。
 皆、今日の日のために練習してくれたのだろうか。
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