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61~70話

68a、クリスマス番外編 12月25日

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クリスマスの朝、枕元にはプレゼントが置かれているという。

「マヤ、朝だぞ」

「んん……」

眠い目を開けば、視界に入るのは何よりも大好きな人。

「ガルさま……おはようございます」

ふゎとあくびを一つ。

昨夜お願いした通り、ガルは目覚めてすぐに声をかけてくれたらしい。
頬の下にある硬い腕枕に触れる。

サンタの存在を信じていたわけではないけれど、幼い頃からずっと憧れていた。
目覚めた瞬間に嬉しい贈り物があるというのは、一体どれほど幸せなことだろうと。

だから今日はどうしても、ガルが隣に寝ているうちに目を覚ましたかったのだ。

「おはよう、マヤ。なんだか嬉しそうだな」

ガルからは沢山の贈り物を貰った。
服や、おもちゃや、雑貨に、お菓子。
でもどんな贈り物よりも一番嬉しいのは、私を見つめて愛してくれるガルの存在そのものだ。

「えへへ……ガルさま、だいすきです」

頬の緩むままふにゃと笑顔を向ければ、大きな手の平が優しく頬を捉えた。

「朝からそんなに可愛い顔を見せられては、出かけたくなくなってしまうな」

ガルは私に覆い被さると、ベッドに押し付けるようにして深く口付けた。

「ん……ふっ……」

深々と差し入れられた舌に舌の根をくすぐられる。
縮こまる舌を誘い出すように絡めて吸い上げては、こくりと唾液を飲み込みまた口腔を貪る。

「っは、んむっ……ぅ……」

眠気でぼんやりとしていた頭にさらに霞がかかって、陶然とキスに酔いしれる。

大きな手が寝衣を捲り上げ、朝の清涼な空気に肌を撫でられて目が覚めた。

「っ、ガル様! お仕事の時間っ!!」

「大丈夫、登城時刻まではまだある。いつも早朝に鍛錬の時間をとっているからな」

「じゃ、じゃあ、鍛錬しないと……」

も運動だ。似たようなものだろう?」

「全然、違……っ」

熱い舌がぬるりと首筋を舐め上げ、それ以上の反論を封じた。
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