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六章『ピクルス編』
第1116話 最悪の魔王16
しおりを挟むサガオが倒れた。
「おにぃちゃん!!」
「サガオ!!」
「ぐ、うぅ、体が重い」
「ギャハハ! 魔力の出力も落ちてんなぁ? そいつはビルディーが作ったとはいえ魔法陣で強化しているもんなぁ」
アイナの気合武装も解除されている。
「バーガー様……申し訳ありません、これでは力に……」
凍てつくはどう、実際に喰らうとこんなにことになるのか。
「ジゼル! 火を弱めにゃいで!」
「わかってる」
ジゼルがキツそうにしている。この空間で魔法を行使するのがどれだけの難易度になるか、検討もつかない。
「こんなもんかぁ、カーと戦った時の方が苦戦したぜ、ま、それなりに楽しめ、サンキューだぜ!」
負けた……また勝てなかった。
料理も間に合わない。
「……ギア?」
ギアは腕を組んで仁王立ちしている。
変化がない。
「魂が体が剥がれたってわけでもねぇだろうが、戸惑うんじゃねぇ」
どこからともなく声援が聞こえる。
「少なくとも俺の部下なら休まねぇ」
『『『ギーア! ギーア! ギーア!』』』
「んだぁ? 第一階層の連中が叫んでるな、ギャハハハ! おもしれぇーー!」
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