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六章『ピクルス編』

第1103話 最悪の魔王3

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 いつ戦いが始まってもおかしくない緊張感の中でギアが口を開いた。

「俺を勇者パーティに数えてるんじゃねぇだろうな」
「実質もうそうだろ」
「バーガー様、それは違うと思います、ギアは共通の敵がいるから一時休戦しているに過ぎません、敵です」
「そういうこった、こっちにはこっちの準備はあるんだよ、ホネルトン、聞こえるか」
「はい」
「え!?」

 床から声がした頭蓋骨がコロコロと転がって来た。

「例のものを出せ」
「はっ」

 次は腕だ、何かを包んでいる。

「バーガーはそのままだと雑魚すぎるからな、それを挟め」

 アイナが受け取り、布をめくる。

「黒い骨?」
「ネスの魔力結晶だ」
「なんだと!?」
「前に俺が原因でホネルトンが制裁されて右腕を斬られたんだが、そのあとネスの魔力を使って再生したんだ」
「いいのか?」
「ネスもアイツに一発喰らわせねぇと気がすまねぇだろうよ、あの中に兄弟もいるんだろ? なおさら適任だ」
「ギアが人間味のあることを!?」
「やられたらやり返す仕事の基本だろうが」

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