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六章『ピクルス編』
第1064話 純悪の魔獣31
しおりを挟む「ギギ、これしきのことで私を滅ぼせると」
シチューの魔力変換していた質量の一部が開放される。体積はそのままだがズンと地面を這う。
「熱耐性は獲得済みだ、お前がどれほど怒ろうが無駄だ」
ガキン。
「なんぞや」
シチューの前足が凍りついた。
「なぜ凍る。この魔法は熱魔法だ、が」
バキバキと凍りついていく。
「熱の性質を持つ冷気?なんぞやこれは」
グレイブの静かなる怒りは熱を放ちつつも正反対の冷気をも放つ。感情を取り戻したことにより。グレイブの魔法は復活した。様々な魔法も使うことができる。
「なるほどどちらかに耐性を振ればもう一つを受けるか、普通の魔人なら滅ぼされていただろう」
シチューの身体から魔力が溢れる。冷気耐性も持っているのだ。
「所詮は人の技。私にはなんてことはない」
「気合武装!『紅蓮装甲』!!」
ズンズンとシチューに歩み寄りながら気合武装を纏う。
そして拳を振りかぶる。
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