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六章『ピクルス編』

第880話 ドラゴンカーセックス

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 ここは霊峰龍之山。人間界、魔界とはまた別の場所である。

 雲よりも高い山々が並ぶこの世界で一番と言っていい最も神聖な場所だ。

 その山の一角。崖の淵に龍(ドラゴン)がいた。
 全長30メートルほどの巨躯を持つ四足歩行型の龍だ。

 右前脚をあげて指を空中に泳がせた。

 魔法陣だ。空中に魔法陣を描いたのだ。
 描き終わると魔法陣が輝き、中心から何かが出てくる。

 それは一台の車だった。真っ赤な車だ。

 この魔法は転移魔法といい。この世界において、この神龍。転移龍ドラゴンカーセックス(次からカーと表記)のみが使うことが出来る固有魔法(ユニークマジック)だ。

 この世界に車はない。魔法が発達した世界において機械の進化(レベル)はそこまでに達していないのだ(ギアを除く)。つまりこの車は異世界のものなのだ。

 異世界からまた別の異世界のものを召喚するという、よく分からないことになっているがそのまま進める。

「ふぅ、ふぅ……」

 鼻息の荒くなってきたカーは車に覆い被さる。
 潰さないように4本の足で体重を掛け過ぎないように注意を払う。

 そして収納していた繁殖器を出す。膨張した陰部は5メートルにまで膨張した。車の後ろの窓(リアガラス)を突き破る。ガラスで陰部が傷つくことは無い。ドラゴンカーセックスの陰茎、チ〇コはそんなヤワなものではないのだ。鍛え抜かれた聖剣よりも頑丈だ。

「フッフッ」

 最初はゆっくり、感覚を楽しむように出し入れする。
 徐々に激しくなっていく。しかしフロントガラスは破らない。こだわりなのだ。

 大量の汁が出ている。もう車の中はカーの体液で一杯だ。車も車でガソリンを出して滑りを良くする(これはカーの繊細な魔力操作によってガソリンタンクの中のガソリンを操作しているだけに過ぎないのだが傍から見れば車が出しているように見える)

 高度なオナニーだ。カーニーだ。その情熱は激しい。その高度な、高度すぎる技術を前にすれば彼の本気具合が分かるだろう。現にここに魔術師がいれば圧倒的な魔力操作の技量に感服したことだろう。

 それを自慰のためだけに使う。それが力あるものの贅沢というものだ。

 そしてしばらくしてピストン運動が激しくなる。
 ダボンダボンと言う音からズドンズドンとまるで大砲の発射音のようなものに変わった。絶頂が近い。来るか?

「フッフッフッフッ! フッ!? 出るぞ! GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 車のドアか開き中から白濁色の粘度の高い液体が吹き出す。とんでもない量だ。射精は一分続いた。

 まるでダムの決壊のようなそれが終わると打って変わって静まり返る。

 車内からへなへなになった老婆が出てきた。

 カーはというもコテンと仰向けになって空をボーッと眺めていた。余韻に浸っているのだ。

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