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六章『ピクルス編』

第854話 半壊パーティ

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 その日のうちに俺が復活したという話は王国全土に広まった。

 広めるかどうかという話にもなったが、全体的に士気の下がっている聖騎士たちを励ますためにも公表した方がいいと王さまが判断した。それで士気が高まるなら安いもんだ。

 俺は王都を出て城下町を跳ねて進みある場所に向かった。


 アイナは行方不明。
 エリノアは裏切り、スーはイズクンゾに食われた。

 勇者パーティも半壊状態だ。でも無事な者もいる。

「モぉ~~」
「モーちゃん!」

 モーちゃんは無事だった。俺がいなくなったあともしっかりと世話をしてくれていたようだ。

 おお、一段と大きくなったな。ん?

「あれ、角が生えてる」

 折れたはずの角が生えていた。よく見ない限りどっちが折れていた方の角が見分けがつかない。

「ぶもー」
「こいつぅ、あはは、あははは」
「ぶふぉー」

 俺らがイチャついていると小屋の扉が開かれた。

「バーガー?」
「ジゼル!」

 干し草を持ったジゼルが現れた。

「バーガー。生きていたか」
「ジゼル、その目」

 酷いクマだ。見るからに疲労が溜まっている。

「大変だったな。俺が来たからにはもう大丈夫だ」
「おういえ、すぐに支度する」
「まだ何も言ってないぞ」
「行くからここに来た。違う?」
「正解だ。一緒に来てくれるか?」
「愚問すぎて笑っちゃうYO」

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