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五章『チーズ編』

第658話 大戦争33

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 ジュウウウウウ、と肉を焼くような音がする。
 聖水で浄化しているのだ。

 にしてもクゥの操る魔法はどれも時間操作の影響を受けないな。クゥ自信の使う魔法だからか。

「聖水耐性を持っている魔物はいない。邪な魔力を全て浄化してやろう」


「ミ」


......動いた。



 セミリオンが僅かにだが動き出した。

「音の振動のみで時の次元に介入するとはな」
「ミミミミミ」

 超振動で聖水がセミリオンに触れる前に蒸発する。
 セミリオンが動き出す。

「野生の本能か。ならこれはどうだ。精霊雷王(エレメントエレキキング)」

 青い稲妻がセミリオンに直撃する。

「ミミミミミミミミミミミミミミミ」

 セミリオンは短く鳴き続ける。稲妻が弾け周囲を引き裂く。

「音で精霊王(エレメンタルキング)の稲妻を防ぐか。なるほど、時間対策は自前の鳴き袋で対策すると。面白い生態だ。こんなものが生物として存在していいものか」

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