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四章『トマト編』

第580話 下水の攻防4

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 吹き飛ばされたワッパーはダウンしたまま起き上がらない。ルフレオは警戒したまま距離を詰める。

「どうしたもうおしまいか? そんなわけないじゃろ?」

 帰ってくるのは呻き声だけだ。

「おじぃちゃん。気をつけて。確実に」

 ルフレオは頷くと魔法を唱えた。

「隕石(メテオ)」

 容赦のない攻撃魔法がワッパーを襲う。直撃だ。

「グワッパーーッ!!」

 断末魔と爆音が鳴り響く。ルフレオは魔力操作して素早く煙を払う。

「これは!」

 ワッパーの体が水となって消える。

「偽物!」
「パァ!!」

 背後の下水から飛び出したワッパーが迫る! それにアイナが対峙する。

 アイナは素早く細剣で突く。浅く突いているのは牽制のためだ。回避したワッパーが懐に潜り込む。

 だが、普段から小さな俺を相手にしていたアイナは懐に潜り込まれた時の対策を嫌というほど訓練している。

「はぁ!!」

 アイナは空いていた左手から魔力を放出。ワッパーを地面に叩きつける。

「グワバァ!!」
「バーガー様! これも偽物です!」

 アイナの叩きつけたワッパーが水になる。

 下水から腕だけが伸びる。その手はジゼルの足首を掴む。

「ジゼル!」
「っ!!」

 ジゼルが下水に引きずり込まれた。
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