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Chapter2.彩音

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翌朝


いつもより、早く駅に向かった。



昨日、タイトさんたちと駅で会ったから

4人のうち誰かと会えたらいいなって


できれば、タイトさんに会えたらいいなって、思っていたら…………




昨日会った場所に


タイトさんが、いた……ーーー。



1人でスマホをいじりながら立っていて

背が高いから、タイトさん目立つなぁって



「………おはようございます!」


気合を入れてタイトさんに声をかけたら

「わっ!」って小さく声を上げながらも「おはようございます」って返してくれた。


「朝、早いんですね!ビックリしました」

「え……まぁ、そちらも…………俺はその、昨日のことがあったから、謝らないとって思いまして…………」


………つまり、わたしを待っていてくれたの!!?



「昨日は本当に、すみませんでした。
あなたにフォローさせてしまい……よくよく考えたら、あなたを囲うように見た目アレな坂ノ下の男4人もいたんですから。
お友達が誤解しても仕方ない状況です」


丁寧に謝ってくれたんだけどさ


ほらね、やっぱり彼は、優しい人だよ。


だって、彼が謝らないといけないことなんてないんだし

わたしに謝るために今日、ここで待っててくれたんだよ。


「こちらこそ、ご迷惑をおかけしました。
でも!昨日は本当に嬉しかったんです!
デスアークのライブでお世話になった人に会えたことが!
あの、良かったらですが………デスアークファンの仲間として、友達になってくれませんか?」


お友達になるチャンス

今しかないって思ったの。


タイトさんは「えっ!?」って言って驚いてから

高校とか陽菜とかを気にしていたけど


「わたしは、友達になりたい人と友達になりたい。
そこには学校なんて関係ないし、友達からの評価も関係ない。
わたしたちはデスアークという共通の好きなバンドで知り合ったんですから。
だから、駄目ですか?」

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