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CASE15 いつかまた、会えたら…

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アゲハが選んだお店は、やっぱりマスターがやってるコーヒー屋さん。


ドアを開けるとお客さんは誰もいなくて、マスターが一人、カウンターにいた。


「おや、いらっしゃい。団体とは珍しい」

「ちょっと大事な話がしたくってね。ねぇマスター、お店をしばらく貸し切りって駄目かな?」


アゲハの中々な無茶振りにも、マスターは笑顔でOKしてくれて

マスターは看板を片付けに外に出ていった。


「お前は外で見張っていろ。たぶんレジスタンスが潜んでる」

「りょ、了解しました!!」


涼くんは一緒に来た破壊者に指示をして、破壊者の人は慌てて外に出ていった。

………部下的な人なのかな?


私が破壊者の人が出ていったドアをじっと見ていたら、アゲハは先に椅子に座った。

アゲハが座ったのはカウンター席。


アゲハが座ったのを確認してから、涼くんが座ったのはテーブル席。


二人の距離が………なんとも言えない、、、


私は涼くんに向かい合うようにテーブル席に座って、私の隣は桃華。


アイさんはカウンター席に座ったけど、アゲハとは離れた端に座って……なんともバラバラな感じになっていた。



「早速だけど、まず、虹野」


涼くんに呼ばれて視線を涼くんに向けたんだけど

今、目の前にいる涼くんは、、私が知ってる涼くんの顔……になっていた。


「色々災難だったな。今はもう、記憶は戻っているよな?」

「うん。バッチリ。涼くんも私を助けてくれた一人なんでしょ?だから、ありがとう」


お礼を伝えたらふいっと視線をそらされた。


当たり前だけど空気が重くて無言になっちゃって

だけどすぐにマスターがコーヒーを淹れてくれたから、みんなが一口飲んでから涼くんが再び口を開いた。


「それで、その女、許したワケ?」


涼くんの指差す先にはアイさん。

アイさんは一瞬目を見開いたけど、関係ないって顔に変わって顔をそらした。


「許す……?」

アゲハがちょっと低い声で聞き直してきて、視線が一気に私に集まった。


何か言わないと……だけど、言葉が出ない。



「あ、虹野言ってないんだ。同情?そんな余地ない女だと思うけどな」


涼くんはたぶん……知っている。

知ってて私に聞いているんだね。


「私が同じ立場に立っていたら……助かりたい・怖い思いはしたくないって思ったと思うから……」


「だから、それが同情。でもさぁ、助けるに値しない女だよ、ソイツ。ノアが“ある程度知識があって、自分に似た存在”を呼び出したんだから。ノアに似てんなら相当の自己中か性格クズのどれか」


新事実を投下された気がするけど、、、


涼くんまぁまぁディスっているけど、、、


アイさんも反論しないしなんなんだ、この状況は。



「空、説明してよ。アイと何があったかを」


アゲハもちょっと怒っているっぽいから

アゲハとの仲を~って話はナシにして、破壊者がエナメを襲撃した日からの話を素直に全部話した。


桃華は昨日話したから知っているけど、知らなかったアゲハは確実に不機嫌。


「アイはなんで先に俺たちに言わなかったの!?」


アゲハがちょっと強めにアイさんを責めたら、アイさんはテーブルを強く叩いた。


アイさんの表情は……怒っている。確実に。
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