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CASE15 いつかまた、会えたら…

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涼くんに会う……っていうのは私は良かったんだけど、、

アイさんがめちゃめちゃ反対していた。


涼くんは今は破壊者側の人間で、ノアに呼ばれてユートピアに来たアイさん的には複雑だよね。


アゲハが最初はかなり下手に出て説得していたけど、アイさんは話を全く聞かない態度だったからアゲハがイライラし始めて、、

アイさんが「化け物と一緒にヤバい奴に会うなんて無理!」って言ったから……ゼロさんがキレた。


アゲハもエドガーもキレ気味で何か言おうとしたタイミングでゼロさんがキレたから、結局ゼロさんとアイさんの仲裁をしていた。



ただ、アゲハが一言「日本に帰れるかもしれない」って言ったらアイさんは黙ったから……たぶんアイさんの説得は完了したと思う。



「日本に帰れる……の?」

桃華が恐る恐るアゲハに聞いたら、アゲハは頷いた。


「火炎将軍を倒したら帰れる可能性を匂わされたよ。今のうちなら、って時間制限もあるみたい」


日本に帰るためのゲートは、確認できている限り二つある。

でも、破壊者と救済者双方の皇帝が持っている?んじゃないの??



それに……もし、帰れたとしても、、カードがないアゲハは帰れないし、この中途半端な状態で私は帰る気にもならない。



「とりあえず俺は涼の連絡待ちだから、ここを離れる。この場所を敵に知られるリスクは下げるべきだから。話が終わったら連絡するよ」


そう言ったアゲハはギルバートさんと二人で魔法でどこかへ行ってしまった。

アゲハの行ける範囲じゃないからギルバートさんが一緒なんだろうけど、、


「どこに行ったのかなぁ?」


近くにいたレオンに聞いたらあっさりと


「砂漠のど真ん中?俺らに関係する人や場所じゃないとこに行ったはず」


って、言い切ったんだ。




私と桃華とアイさんはアゲハの連絡待ち状態となり

他のみんなはやっぱり私の話にショックというか動揺していた。





**********




それから、私と桃華とルーラの三人はランが住む家で泊まる流れになったんだけど


「家すっご……」


ランの家まで移動できるゼロさんによって連れて行かれた先は豪邸だった。


「凄いでしょ!?さすが不動産王のランじーだよっ!!」


桃華がなぜか得意げだったし……ランの呼び方も安定しないなぁ、桃華は。


「迎えはどーせアゲハが来るだろうから、、じゃあな」


ゼロさんは帰るときはカッコよく手を振りながら消えて……


「ヤバッ!!キザ!!似合わない!!!」


桃華には思いっきりネタにされていた。。。




案内された部屋もまた豪華だし、桃華は一緒に住んでるだけあってお茶出しとか率先してやるのにビックリして

出されたお茶をみんなで飲んで、ようやくホッとひと息つけた。



「で?空もこの人数なら話せるでしょ?なんで破壊者に捕まったの?その理由を言わなかったのって意味あるんでしょ??」


ホッとひと息つけた……のに、桃華からの質問に身構えちゃった。


ただ、確かにこの人数なら話してもいいかもしれないし

正直、さっきのアゲハとアイさんのやり取りを見て少なからず私も苛ついたから、、、


「ここだけの話にしてね?」


一応念を押した上で、何があったかを全部話した。


桃華は怒って

ルーラは呆れて

ランさんは眉間のシワがだいぶ深くなっていた。



「アイさんがないわー!アイさんの気持ちは分からなくもないけどさ!なら言えよ、自分の置かれた状況をってカンジ」


「ねぇ……。今もニャン様のところでみんなが心配してあれこれ聞いてもはぐらかされたり逆ギレされたりで、、なかなか大変だよ」


「全く……最近の若者は自己中心的な者が増えたな。ソラを犠牲にして自分だけ助かろうなど言語道断!」


「………ですねぇ、、」



みんなそれぞれ、思うところはあるよね。


私としてはみんなが私を思ってくれる事が嬉しかったから

過ぎた話はまぁいいかって、そんな気持ちになっているよ。
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