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CASE14 私の記憶
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エドガーが来て三人で飲み物を飲みながら話していたら
色々とエドガーが教えてくれた。
私が寝てから今までずっと
幹部の誰かが私の傍にいたんだって。
『記憶が戻ったばかりで目が覚めた時に一人じゃ心細いはず』
って、アゲハが言ったからそうしたらしくて
少し前まではエドガーがいて、アゲハと交代したとか。
で、アゲハが暇だろうしエドガーも眠くないから二人はテレパシーで会話をしていたら私が目を覚ましたんだって。
「うわぁ、、みんなに迷惑かけまくりじゃん、、」
「迷惑なわけないでしょ。空の方が大変だったんだから」
「大変……だったけど、、」
今から急には何から話したらいいのかな?
アイさんについては……私がいない間に自分自身の話をしたとは考えにくいし
私にした事を、アイさんの口からみんなに話すべきでは?とも思う。
私が黙ったら察してくれたのか、アゲハに頭をぐしゃぐしゃにされた。
「今は余計な事を考えないでいいよ。真面目な話は朝になったらにしようよ」
そう言ってくれたアゲハの手は温かくて……もしかして、眠たい??
「じゃあ、アゲハに質問」
「え?何??」
「今、眠いんじゃない?」
眠くなると手が温かくなるって言うし、実際に私もそうだから。
アゲハに聞いたら「ふふっ」て笑ってから頷いた。
「本当はね。空が目を覚ました時にちゃんと記憶が戻っているし、普通だったから。安心したら急に睡魔が……」
相当安心したって事かな?
心配性だなぁ、アゲハは。
「じゃあ、ここで寝たら?私は目が冴えちゃったから……だから、ベッド使いなよ」
私が起き上がろうとしたらアゲハに慌てて止められて
エドガーは私たち二人のやり取りに、声を上げて笑っていた。
「ソラ、君がイヤでないならソラの隣にアゲハを置いてやってくれ。この子、ソラがいなくなってから心配で心配で一人じゃロクに寝れなくなったんだよ」
「エドガー!?余計な事を言わないでよっ!!」
アゲハはエドガーに文句をブーブー言ってるけど……そういえばアゲハはお酒を飲んで寝ていたっけ。
心配……かなりかけちゃったんだね。
「いいよ。ベッド広いし。隣どーぞ」
アゲハだし。もう数え切れないほどこの三人で川の字で寝た仲だから。
私が横にずれて隣をたたいたら、エドガーに半ば無理矢理ベッドに押し込まれたアゲハ。
不満気な様子だったけど、仰向けになったらやっぱり眠たいのかうつらうつらし始めた。
エドガーから最近シュナが大人っぽくなってきたから悪い虫がつかないか心配だとか
桃華が私に嫌われたって毎日のようにランに泣きついていたとか
とにかく色々、今までにあった出来事を教えてもらった。
たぶん、悪い話は伏せて、、明るい話題だけ。
桃華にも、早く会って話したいな。
しばらくほぼエドガーと私の二人で話していたら
隣から寝息が聞こえてきた……。
声は抑えて話していないのに……眠れたのか。。。
エドガーもアゲハが寝た事に気づいて、ホッとした様子だったから……なんとなく、分かっちゃった。
「ロクに寝れない……から、お酒飲んで寝てたの?」
「あぁ。あとは医者に処方された睡眠薬も使っていたが、あまり体質に合わなかったようで起きると『頭が痛い』って言って辛そうでね。
アゲハはソラがいなくなった日、自分が町にいなかった事をずっと責めていてね。今日、ようやく気持ちも少しは落ち着いたんだろうね。今日は酒は飲んでないよ」
アゲハ……は、強い人だと思う。
強くて、儚い人。
ただ最近は、精神的な面がだいぶキてる気がして……病むんじゃないか?って心配になるよ。
「お酒は止めなよ。息子が病気になるよ」
「本当に……酒に逃げるなと口煩くは言ったさ!この子はたまに言うこと聞かないから……昔からこうなのか?」
「まぁ…たまに?頑固というか譲らない時はあったよ」
「はぁ……基本的には素直でいい子だが、、ソラがいない間は、アゲハは戦えないのに破壊者の支配地域に行ったり花将軍に連絡していたり……ソラを探すためとはいえかなり無茶はしてくれたよ」
「マジか……起きたら説教しておきます」
アゲハが聞いていないからここぞとばかりに私がいない間にアゲハが何をしていたのか教えてくれた。
アゲハはだいぶ無茶をしていたみたいだし、一人では無理な時はレオンも巻き込んでいたんだって。
アゲハとレオン……朝になったらシメるか。
私のためとは言え……無茶してみんなに心配かけるのは駄目だろう。。。
色々とエドガーが教えてくれた。
私が寝てから今までずっと
幹部の誰かが私の傍にいたんだって。
『記憶が戻ったばかりで目が覚めた時に一人じゃ心細いはず』
って、アゲハが言ったからそうしたらしくて
少し前まではエドガーがいて、アゲハと交代したとか。
で、アゲハが暇だろうしエドガーも眠くないから二人はテレパシーで会話をしていたら私が目を覚ましたんだって。
「うわぁ、、みんなに迷惑かけまくりじゃん、、」
「迷惑なわけないでしょ。空の方が大変だったんだから」
「大変……だったけど、、」
今から急には何から話したらいいのかな?
アイさんについては……私がいない間に自分自身の話をしたとは考えにくいし
私にした事を、アイさんの口からみんなに話すべきでは?とも思う。
私が黙ったら察してくれたのか、アゲハに頭をぐしゃぐしゃにされた。
「今は余計な事を考えないでいいよ。真面目な話は朝になったらにしようよ」
そう言ってくれたアゲハの手は温かくて……もしかして、眠たい??
「じゃあ、アゲハに質問」
「え?何??」
「今、眠いんじゃない?」
眠くなると手が温かくなるって言うし、実際に私もそうだから。
アゲハに聞いたら「ふふっ」て笑ってから頷いた。
「本当はね。空が目を覚ました時にちゃんと記憶が戻っているし、普通だったから。安心したら急に睡魔が……」
相当安心したって事かな?
心配性だなぁ、アゲハは。
「じゃあ、ここで寝たら?私は目が冴えちゃったから……だから、ベッド使いなよ」
私が起き上がろうとしたらアゲハに慌てて止められて
エドガーは私たち二人のやり取りに、声を上げて笑っていた。
「ソラ、君がイヤでないならソラの隣にアゲハを置いてやってくれ。この子、ソラがいなくなってから心配で心配で一人じゃロクに寝れなくなったんだよ」
「エドガー!?余計な事を言わないでよっ!!」
アゲハはエドガーに文句をブーブー言ってるけど……そういえばアゲハはお酒を飲んで寝ていたっけ。
心配……かなりかけちゃったんだね。
「いいよ。ベッド広いし。隣どーぞ」
アゲハだし。もう数え切れないほどこの三人で川の字で寝た仲だから。
私が横にずれて隣をたたいたら、エドガーに半ば無理矢理ベッドに押し込まれたアゲハ。
不満気な様子だったけど、仰向けになったらやっぱり眠たいのかうつらうつらし始めた。
エドガーから最近シュナが大人っぽくなってきたから悪い虫がつかないか心配だとか
桃華が私に嫌われたって毎日のようにランに泣きついていたとか
とにかく色々、今までにあった出来事を教えてもらった。
たぶん、悪い話は伏せて、、明るい話題だけ。
桃華にも、早く会って話したいな。
しばらくほぼエドガーと私の二人で話していたら
隣から寝息が聞こえてきた……。
声は抑えて話していないのに……眠れたのか。。。
エドガーもアゲハが寝た事に気づいて、ホッとした様子だったから……なんとなく、分かっちゃった。
「ロクに寝れない……から、お酒飲んで寝てたの?」
「あぁ。あとは医者に処方された睡眠薬も使っていたが、あまり体質に合わなかったようで起きると『頭が痛い』って言って辛そうでね。
アゲハはソラがいなくなった日、自分が町にいなかった事をずっと責めていてね。今日、ようやく気持ちも少しは落ち着いたんだろうね。今日は酒は飲んでないよ」
アゲハ……は、強い人だと思う。
強くて、儚い人。
ただ最近は、精神的な面がだいぶキてる気がして……病むんじゃないか?って心配になるよ。
「お酒は止めなよ。息子が病気になるよ」
「本当に……酒に逃げるなと口煩くは言ったさ!この子はたまに言うこと聞かないから……昔からこうなのか?」
「まぁ…たまに?頑固というか譲らない時はあったよ」
「はぁ……基本的には素直でいい子だが、、ソラがいない間は、アゲハは戦えないのに破壊者の支配地域に行ったり花将軍に連絡していたり……ソラを探すためとはいえかなり無茶はしてくれたよ」
「マジか……起きたら説教しておきます」
アゲハが聞いていないからここぞとばかりに私がいない間にアゲハが何をしていたのか教えてくれた。
アゲハはだいぶ無茶をしていたみたいだし、一人では無理な時はレオンも巻き込んでいたんだって。
アゲハとレオン……朝になったらシメるか。
私のためとは言え……無茶してみんなに心配かけるのは駄目だろう。。。
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