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CASE14 私の記憶
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「ずっと空が気にしていた、身体に残っている傷痕の話。これは俺が言わなきゃいけなかったから……待たせてごめん」
そう言ってペコッと頭を下げてから再び私を見て
「肩の傷は、レジスタンスとしての活動中に崩落に巻き込まれてね。その時に肩に鉄の棒が刺さったんだ」
崩落……からの肩に鉄の棒が刺さった……?
聞かされてもやっぱり分からないけど、傷痕的に話は嘘じゃないって分かった。
じゃあ、背中は?
じっとアゲハさんの次の言葉を待ったけど、アゲハさんはしばらく俯いて黙ってて
ふぅって息を吐いてから顔を上げた。
「背中の傷は……俺がやった」
ただ一言そう言って、グラスに入っていたお酒を一気に飲み込んだ。
えっと……?全然、事態が飲み込めませんが、、、
アゲハさんはまたグラスにお酒を注いで二杯目もすぐに空けた。
お酒のペース、早すぎじゃない?
「アゲハさん……が、私を斬った?」
「そう。俺が、空を斬った。………言い訳、してもいい?」
言い訳というか、理由があるんだろうって思ったから頷いた。
それから聞いた話は、アゲハさん自身の今までの話。
アゲハさんはこの世界では人間じゃなくて、、化け物とか、そういう名前で呼ばれる存在なんだって話。
私は確かにアゲハさんに斬られたんだろうけど、それは私が飛び出したのが原因で、、
「戦ってる、しかも自我がなくて殺す勢いのアゲハさんの目の前に飛び出すとか……私が悪い気がします、、」
「でも、俺がやったには変わりないよ」
そう言ってるアゲハさんは泣きそうな顔をしていた。
話をしながら減っていったお酒のボトル。
中身はもう、ほとんどなかった。
「でも……アゲハさんなら私に嘘つけば良かったのに、、私は記憶がないんだから……」
「正直、それも考えたよ。だけど……空に嘘はつきたくないし、、嘘を言った場合、記憶が戻ったらバレちゃうでしょ?空からの信用は失いたくないから……嘘はつけなかった。話す勇気が、なかなか持てなかったけどね」
申し訳なさそうに話すアゲハさん。
人じゃない……ようには見えないけど、、
この世界じゃ人ではない…のかぁ、、、
「でもまぁ……教えてくれて、ありがとうございます。
あと、私はその新人類?ってのが分からないけど、、アゲハさんは人間だと思いますよ」
私の言葉に…アゲハさんは目を見開いて、それからようやく少しだけ笑った。
「そっか…。空はやっぱり、そう言ってくれるんだね」
アゲハさんがお酒のボトルを空にした時、時間は3時を越えていて
だいぶ長い時間、話していた。
なんとなく、アゲハさんは酔ってるみたいだし、眠たそう。
「そろそろ寝ますか?」
「そうだねぇ…………あっ、」
アゲハさんは何かに気づいて声を上げて
私が後ろを見たら、エドガーさんが立っていた。
「夜中に何をしてるんだ、全く……」
エドガーさんの視線の先は空になったお酒のボトル。
アゲハさんは慌てて立ち上がって空のボトルとグラスを片付けたけど、エドガーさんは立ったまま冷ややかな目線でアゲハさんを見ていた。
「ソラ、あのボトルは最初どれだけ入っていた?」
「えーっと……新品でした」
素直に答えたらエドガーさんはため息を吐いた。
「全く……いいかい、ソラ?君は大酒飲みになったらいけないよ?」
エドガーさんは真剣にそう言ったんだけど……この人は“過保護なお父さん”って感じなんだよね。
特にアゲハさんに対して。
そう言ってペコッと頭を下げてから再び私を見て
「肩の傷は、レジスタンスとしての活動中に崩落に巻き込まれてね。その時に肩に鉄の棒が刺さったんだ」
崩落……からの肩に鉄の棒が刺さった……?
聞かされてもやっぱり分からないけど、傷痕的に話は嘘じゃないって分かった。
じゃあ、背中は?
じっとアゲハさんの次の言葉を待ったけど、アゲハさんはしばらく俯いて黙ってて
ふぅって息を吐いてから顔を上げた。
「背中の傷は……俺がやった」
ただ一言そう言って、グラスに入っていたお酒を一気に飲み込んだ。
えっと……?全然、事態が飲み込めませんが、、、
アゲハさんはまたグラスにお酒を注いで二杯目もすぐに空けた。
お酒のペース、早すぎじゃない?
「アゲハさん……が、私を斬った?」
「そう。俺が、空を斬った。………言い訳、してもいい?」
言い訳というか、理由があるんだろうって思ったから頷いた。
それから聞いた話は、アゲハさん自身の今までの話。
アゲハさんはこの世界では人間じゃなくて、、化け物とか、そういう名前で呼ばれる存在なんだって話。
私は確かにアゲハさんに斬られたんだろうけど、それは私が飛び出したのが原因で、、
「戦ってる、しかも自我がなくて殺す勢いのアゲハさんの目の前に飛び出すとか……私が悪い気がします、、」
「でも、俺がやったには変わりないよ」
そう言ってるアゲハさんは泣きそうな顔をしていた。
話をしながら減っていったお酒のボトル。
中身はもう、ほとんどなかった。
「でも……アゲハさんなら私に嘘つけば良かったのに、、私は記憶がないんだから……」
「正直、それも考えたよ。だけど……空に嘘はつきたくないし、、嘘を言った場合、記憶が戻ったらバレちゃうでしょ?空からの信用は失いたくないから……嘘はつけなかった。話す勇気が、なかなか持てなかったけどね」
申し訳なさそうに話すアゲハさん。
人じゃない……ようには見えないけど、、
この世界じゃ人ではない…のかぁ、、、
「でもまぁ……教えてくれて、ありがとうございます。
あと、私はその新人類?ってのが分からないけど、、アゲハさんは人間だと思いますよ」
私の言葉に…アゲハさんは目を見開いて、それからようやく少しだけ笑った。
「そっか…。空はやっぱり、そう言ってくれるんだね」
アゲハさんがお酒のボトルを空にした時、時間は3時を越えていて
だいぶ長い時間、話していた。
なんとなく、アゲハさんは酔ってるみたいだし、眠たそう。
「そろそろ寝ますか?」
「そうだねぇ…………あっ、」
アゲハさんは何かに気づいて声を上げて
私が後ろを見たら、エドガーさんが立っていた。
「夜中に何をしてるんだ、全く……」
エドガーさんの視線の先は空になったお酒のボトル。
アゲハさんは慌てて立ち上がって空のボトルとグラスを片付けたけど、エドガーさんは立ったまま冷ややかな目線でアゲハさんを見ていた。
「ソラ、あのボトルは最初どれだけ入っていた?」
「えーっと……新品でした」
素直に答えたらエドガーさんはため息を吐いた。
「全く……いいかい、ソラ?君は大酒飲みになったらいけないよ?」
エドガーさんは真剣にそう言ったんだけど……この人は“過保護なお父さん”って感じなんだよね。
特にアゲハさんに対して。
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