228 / 342
CASE11 心の中
11
しおりを挟む
「エドガーは反対すると思ったけど……あそこまで反対とはね、、」
アゲハも苦笑いでギルバートさんは更に険しい顔。
「質問だけど……その、、たくさんの人がアゲハの心に入って、悪い記憶といい記憶がごちゃまぜになったらさ……アゲハはどうなるの?」
さすがにね
ようやく普通に笑ったりしてるのに
また不安定な状態になるのは避けたいってのが本音だよ。
「分からない。精神が破綻する可能性もあるし、少し動揺する程度かもしれない」
「でもね、俺が希望してるんだからね?そのデメリットも聞いた上で、俺も自分に何があったかを、みんなには知っててもらいたいんだよ」
アゲハの希望………とは言っても、、
「私も……反対だなぁ、、」
やっぱりね、なるべく今は穏やかに過ごしてほしいし……。
「だろうな。俺も気は乗らない」
ギルバートさんが“反対”とは言わないのは、やっぱり色々な思いがあるからなのかな?
みんなから反対されたアゲハも微妙な表情。
たぶん、誰に聞いても反対されると思うなぁ……。
この話はアイリーンさんも少し離れた位置で聞いていて
帰り際にアゲハを捕まえて二人で色々話し込んでいた。
「そろそろ帰るぞ」
ギルバートさんと私が一緒に声をかけに行ったら
アゲハは時計を見てちょっと名残惜しそうな顔をしていた。
「アゲハくん、またいつでも来てね。待っているわ」
「うん、ありがとうございます。またギルかゼロに連れてきてもらいます」
………ん?待ってよ?
今、私の首にはアゲハが来れるアイテムが2つあるよね。
「ねぇ!アゲハ!」
首から慌ててネックレスを外しながら呼んだらみんなが私に注目した。
「これ!どっちかアイリーンさんに預けたらアゲハはすぐにアイリーンさんに会えるよ?」
そう言ってアゲハに差し出すと「あっ!」て小さな声で言ったけど、手は伸ばさなかった。
「アゲハのやつなんだから、アゲハが渡してもいいなら渡せばいいよ」
「んー……空の物だよ、それは」
「私は預かっただけだって……いいの?渡さなくて?」
私がちょっと急かしたら、アゲハは指輪の方を手に取った。
アゲハがアイリーンさんに全てを説明した上で手渡したら、アイリーンさんはすごく喜んでいた。
**********
私たちがエナメの町に戻ると、ギルバートさんはすぐにヒズィの町に向かった。
「ギルは忙しい人だねぇ」
アゲハは笑いながらエドガーに話しかけたけど、エドガーはギルバートさんがいなくなった空間を黙って睨んだまま。
さすがに、レオンも様子がおかしいってすぐに気づいたみたい。
「エドガー…なんかあったか?」
「……あぁ、ちょっと、、頭を冷やしてくるよ」
エドガーはそれ以上語ろうとしなくて、そのまま家から出ていってしまった。
「アゲハ………何があったか?エドガーが珍しくかなり荒れているようだけど、、」
レオンに話を振られたアゲハは椅子に座って話を始めた。
アゲハは自分がどうなる可能性があるかも含めて全部を話したら、レオンは額に手を当ててため息を吐いていた。
「そりゃ反対だろ……俺も反対。ソラはどうだ?」
「私ももちろん反対」
間髪入れずに答えたら、アゲハから「えー」って声が……。
そりゃ、反対するでしょ、全員。
「あー………でもアレか……確かに何か有益な情報を持っている可能性がある……かもしれねぇか、、」
「そう。だから、今の俺にできる事をしたいんだよ」
「あー……………っ、、お前のまぁ気持ちは……分かるけどなぁ、、」
レオンはずっと歯切れ悪く唸り続けてて、頭を抱えてしばらく黙ってしまった。
アゲハも苦笑いでギルバートさんは更に険しい顔。
「質問だけど……その、、たくさんの人がアゲハの心に入って、悪い記憶といい記憶がごちゃまぜになったらさ……アゲハはどうなるの?」
さすがにね
ようやく普通に笑ったりしてるのに
また不安定な状態になるのは避けたいってのが本音だよ。
「分からない。精神が破綻する可能性もあるし、少し動揺する程度かもしれない」
「でもね、俺が希望してるんだからね?そのデメリットも聞いた上で、俺も自分に何があったかを、みんなには知っててもらいたいんだよ」
アゲハの希望………とは言っても、、
「私も……反対だなぁ、、」
やっぱりね、なるべく今は穏やかに過ごしてほしいし……。
「だろうな。俺も気は乗らない」
ギルバートさんが“反対”とは言わないのは、やっぱり色々な思いがあるからなのかな?
みんなから反対されたアゲハも微妙な表情。
たぶん、誰に聞いても反対されると思うなぁ……。
この話はアイリーンさんも少し離れた位置で聞いていて
帰り際にアゲハを捕まえて二人で色々話し込んでいた。
「そろそろ帰るぞ」
ギルバートさんと私が一緒に声をかけに行ったら
アゲハは時計を見てちょっと名残惜しそうな顔をしていた。
「アゲハくん、またいつでも来てね。待っているわ」
「うん、ありがとうございます。またギルかゼロに連れてきてもらいます」
………ん?待ってよ?
今、私の首にはアゲハが来れるアイテムが2つあるよね。
「ねぇ!アゲハ!」
首から慌ててネックレスを外しながら呼んだらみんなが私に注目した。
「これ!どっちかアイリーンさんに預けたらアゲハはすぐにアイリーンさんに会えるよ?」
そう言ってアゲハに差し出すと「あっ!」て小さな声で言ったけど、手は伸ばさなかった。
「アゲハのやつなんだから、アゲハが渡してもいいなら渡せばいいよ」
「んー……空の物だよ、それは」
「私は預かっただけだって……いいの?渡さなくて?」
私がちょっと急かしたら、アゲハは指輪の方を手に取った。
アゲハがアイリーンさんに全てを説明した上で手渡したら、アイリーンさんはすごく喜んでいた。
**********
私たちがエナメの町に戻ると、ギルバートさんはすぐにヒズィの町に向かった。
「ギルは忙しい人だねぇ」
アゲハは笑いながらエドガーに話しかけたけど、エドガーはギルバートさんがいなくなった空間を黙って睨んだまま。
さすがに、レオンも様子がおかしいってすぐに気づいたみたい。
「エドガー…なんかあったか?」
「……あぁ、ちょっと、、頭を冷やしてくるよ」
エドガーはそれ以上語ろうとしなくて、そのまま家から出ていってしまった。
「アゲハ………何があったか?エドガーが珍しくかなり荒れているようだけど、、」
レオンに話を振られたアゲハは椅子に座って話を始めた。
アゲハは自分がどうなる可能性があるかも含めて全部を話したら、レオンは額に手を当ててため息を吐いていた。
「そりゃ反対だろ……俺も反対。ソラはどうだ?」
「私ももちろん反対」
間髪入れずに答えたら、アゲハから「えー」って声が……。
そりゃ、反対するでしょ、全員。
「あー………でもアレか……確かに何か有益な情報を持っている可能性がある……かもしれねぇか、、」
「そう。だから、今の俺にできる事をしたいんだよ」
「あー……………っ、、お前のまぁ気持ちは……分かるけどなぁ、、」
レオンはずっと歯切れ悪く唸り続けてて、頭を抱えてしばらく黙ってしまった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
婚約者の浮気をゴシップ誌で知った私のその後
桃瀬さら
恋愛
休暇で帰国中のシャーロットは、婚約者の浮気をゴシップ誌で知る。
領地が隣同士、母親同士の仲が良く、同じ年に生まれた子供が男の子と女の子。
偶然が重なり気がついた頃には幼馴染み兼婚約者になっていた。
そんな婚約者は今や貴族社会だけではなく、ゴシップ誌を騒がしたプレイボーイ。
婚約者に婚約破棄を告げ、帰宅するとなぜか上司が家にいた。
上司と共に、違法魔法道具の捜査をする事となったシャーロットは、捜査を通じて上司に惹かれいくが、上司にはある秘密があって……
婚約破棄したシャーロットが幸せになる物語
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
大好きだったあなたはもう、嫌悪と恐怖の対象でしかありません。
ふまさ
恋愛
「──お前のこと、本当はずっと嫌いだったよ」
「……ジャスパー?」
「いっつもいっつも。金魚の糞みたいにおれの後をついてきてさ。鬱陶しいったらなかった。お前が公爵令嬢じゃなかったら、おれが嫡男だったら、絶対に相手になんかしなかった」
マリーの目が絶望に見開かれる。ジャスパーとは小さな頃からの付き合いだったが、いつだってジャスパーは優しかった。なのに。
「楽な暮らしができるから、仕方なく優しくしてやってただけなのに。余計なことしやがって。おれの不貞行為をお前が親に言い付けでもしたら、どうなるか。ったく」
続けて吐かれた科白に、マリーは愕然とした。
「こうなった以上、殺すしかないじゃないか。面倒かけさせやがって」
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる