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CASE11 心の中
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目覚めが最悪だってアゲハはずっと言ってるけど
今朝が戻ってきてから一番いい顔をしているんだよね。
朝食もちゃんと食べてるし、無理した様子はない。
「ところで……アゲハが良ければ今日はアイリーンに会いに行かないか?彼女もアゲハに会いたがっている」
エドガーの提案にアゲハはちょっと考えた様子だったけど、ひとつだけ条件をつけてOKした。
条件が“私も行く”って事なんだけど、、、
色々とこの世界を知った方がいいって理由らしい。
「俺はここで店開けるから三人で行ってこい」
ちょっとレオンが寂しそうだったけど、、、
「明日くらいから調子良ければ俺も店を手伝うよ」
ってアゲハが言っただけでめちゃめちゃ喜んでいたから………アゲハの影響力ってすごいなって感心したよ。
**********
それから、いつものように先生が往診に来てくれて、アゲハが“いつから運動していいか”とか“いつになれば傷が塞がりそうか”とか聞いていた。
先生はひとつひとつ丁寧に答えていて、治療も最初が嘘みたいにスムーズだった。
……ちょっとくらいは治療中に嫌そうな時もあったし、私とエドガーが相変わらず傍にいるのが必須だけど。
治療が終わって一階に戻るとギルバートさんが普通に座っていて……自ら飲み物を用意したのか一人でくつろいでいた。
「ギルおはよう。ギルがバルバドールに連れていってくれるの?」
「あぁ。準備ができたらいつでも行ける」
ちょっとゼロさんじゃないのが意外だし……
ってか私、レジスタンスのNo.1~3 までと一緒に行動するのかぁ、、、
ギルバートさんと一緒に少人数で行動ってなかったからなぁ、、、
なんかこう……複雑な気持ちはあるけど。。。
「俺はいつでもいいけど……みんなはどうかな?」
「私はいつでも平気だよ」
「ならば…すぐに行くぞ」
エドガーが返事するより早く、ギルバートさんが魔法を使った。
だから、足元は砂だし、周りは砂漠だし………
「全く……ギルバートはせっかちだなぁ」
エドガーは呆れながらも、目の前を見てニコッと笑った。
私たちの目の前にはかなり高い壁と、小さな入り口。
なんか……要塞?って聞きたくなるくらい、今まで見た町とは明らかに違う。
「驚いた?あの壁は砂の侵入を防ぐためなんだって」
「すごいね……ビックリしたよ」
「壁が高すぎて壁の近くの家の日当たりは最悪らしいよ」
「へぇーっ……確かに……壁側は家賃安そう」
「安いかもねぇ、、」
私とアゲハはくだらない話をしながら入り口から町の中に入ると町中を歩いていた人が立ち止まった。
……完全に、こっち見てる、、、
そう思った時、一人のおばちゃんが私とアゲハの目の前に立って
じっとアゲハの顔を見てきた。
「アゲハくんよっ!!!本人!!!!ホンモノ!!みんな来てっっ!!!」
おばさんが叫んで、アゲハは苦笑い。
後ろにいたギルバートさんとエドガーも苦笑いで……
「ねぇ……アゲハって、、この町に嫌われてるんじゃないの?」
「昔はね。今はまぁ……見ての通り、、人気者」
エドガーが言った通り、アゲハの周りには人だかりができていた。
今朝が戻ってきてから一番いい顔をしているんだよね。
朝食もちゃんと食べてるし、無理した様子はない。
「ところで……アゲハが良ければ今日はアイリーンに会いに行かないか?彼女もアゲハに会いたがっている」
エドガーの提案にアゲハはちょっと考えた様子だったけど、ひとつだけ条件をつけてOKした。
条件が“私も行く”って事なんだけど、、、
色々とこの世界を知った方がいいって理由らしい。
「俺はここで店開けるから三人で行ってこい」
ちょっとレオンが寂しそうだったけど、、、
「明日くらいから調子良ければ俺も店を手伝うよ」
ってアゲハが言っただけでめちゃめちゃ喜んでいたから………アゲハの影響力ってすごいなって感心したよ。
**********
それから、いつものように先生が往診に来てくれて、アゲハが“いつから運動していいか”とか“いつになれば傷が塞がりそうか”とか聞いていた。
先生はひとつひとつ丁寧に答えていて、治療も最初が嘘みたいにスムーズだった。
……ちょっとくらいは治療中に嫌そうな時もあったし、私とエドガーが相変わらず傍にいるのが必須だけど。
治療が終わって一階に戻るとギルバートさんが普通に座っていて……自ら飲み物を用意したのか一人でくつろいでいた。
「ギルおはよう。ギルがバルバドールに連れていってくれるの?」
「あぁ。準備ができたらいつでも行ける」
ちょっとゼロさんじゃないのが意外だし……
ってか私、レジスタンスのNo.1~3 までと一緒に行動するのかぁ、、、
ギルバートさんと一緒に少人数で行動ってなかったからなぁ、、、
なんかこう……複雑な気持ちはあるけど。。。
「俺はいつでもいいけど……みんなはどうかな?」
「私はいつでも平気だよ」
「ならば…すぐに行くぞ」
エドガーが返事するより早く、ギルバートさんが魔法を使った。
だから、足元は砂だし、周りは砂漠だし………
「全く……ギルバートはせっかちだなぁ」
エドガーは呆れながらも、目の前を見てニコッと笑った。
私たちの目の前にはかなり高い壁と、小さな入り口。
なんか……要塞?って聞きたくなるくらい、今まで見た町とは明らかに違う。
「驚いた?あの壁は砂の侵入を防ぐためなんだって」
「すごいね……ビックリしたよ」
「壁が高すぎて壁の近くの家の日当たりは最悪らしいよ」
「へぇーっ……確かに……壁側は家賃安そう」
「安いかもねぇ、、」
私とアゲハはくだらない話をしながら入り口から町の中に入ると町中を歩いていた人が立ち止まった。
……完全に、こっち見てる、、、
そう思った時、一人のおばちゃんが私とアゲハの目の前に立って
じっとアゲハの顔を見てきた。
「アゲハくんよっ!!!本人!!!!ホンモノ!!みんな来てっっ!!!」
おばさんが叫んで、アゲハは苦笑い。
後ろにいたギルバートさんとエドガーも苦笑いで……
「ねぇ……アゲハって、、この町に嫌われてるんじゃないの?」
「昔はね。今はまぁ……見ての通り、、人気者」
エドガーが言った通り、アゲハの周りには人だかりができていた。
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