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CASE10 傷痕
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「でも、、言われたくはなかったね。アゲハに……信用されていなかったのかな?って、、あの場で思ってしまったよ」
エドガーが力なくそう言って、それから誰も口を開こうとはしなかった。
あの言葉がレジスタンスのみんなに向けた言葉じゃないって、分かっている。
信用しない人たちなら、昨日助太刀するために戻って戦ったりなんて、しなかったはずだもん。
みんなが大切だから、アゲハは無理に動いた。
それも分かっているんだろうけど……言われた側のみんなはすごく辛そう。
「………色々、難しいな。だが、俺はアゲハを信用しているし、別に今の状況も迷惑とかそういう風には感じてねぇよ。アゲハの身体と心が回復して、また元気に話でもできりゃそれでいい」
「まぁ、そうだね。アゲハが戻ってきただけで、それだけで良かったんだから」
「そういう事だから……お前の出番だ」
ゼロさんの視線は私。
「この世界の人間は信じられないなら、アイツと同じ世界のお前なら、話、できるんじゃねーの?」
「そう、かなぁ……?あんなアゲハの姿、見たことがなかったから……」
「アイツがさぁ助けを求めたのもお前とエドガー。でもエドガーはこの世界の人間。ならお前しかいねーよ、アゲハをどーにかできるヤツ」
どーにかって……どうなのよ?
なかなか雑な依頼だけど、でもまぁ、アゲハを今一人にしていいとは思えない。
「分かった。もう少ししたら話してみる。今は興奮してて無理だと思うし……」
話をしているうちに外が明るくなってきて
レオンはお医者さんを家まで送るって事で出ていった。
一応、私やエドガーそれからアゲハの治療のために、午後もお医者さんが来てくれるって。
アゲハの治療…無理だと思うけど……。
でもこのお医者さんは、変な見返りはなくアゲハを診てくれる、、、らしい。
「レオンの話だと信頼できる人の紹介の医者だって。最初拒否られたらしいけど、レオンの気迫に負けて来てくれたんだってさ。
さっきのアイツを見ても午後も~なんて言うなんて……金以外にレオンは何が約束でもしたのか?って不安になるんだケド、、」
ゼロさんは怪しんでいたけど、悪い人には見えなかった……と、いうか、、
一晩中付き合ってくれたんでしょ?あのお医者さんも。
普通のお医者さんでも、そこまでしてくれないと思うけど、、、
「ちょーいい人なんじゃない?」
「前向きでいいねぇ、ソラは」
私の言葉で、エドガーがようやく笑った。
アゲハの言葉にエドガーが一番傷ついた顔をしていたから、笑った姿を見れたのは、本当に良かった。
**********
それから、熱を測ったら微熱程度まで下がっててホッとして
お腹空いてないけど朝ごはんをちょっと食べて
痛み止めをキチンと飲んでから、二階に上がった。
まぁまぁな時間は経ったけど……どうかな?
ちょっと不安な気持ちを抱きながら、アゲハの部屋をノックした。
「空だよ。入っていい?」
返事が………ない。
そっとドアノブに手をかけて開けると、ベッドの上で膝を抱えて丸くなっているアゲハがいた。
部屋はさっきのまま、ちょっと荒れている。
「入っていい?駄目なら駄目って言って?」
寝てる……っぽくはない。
でも、返事はない。
「入るからね」
そう言って一歩中に入ったけど、何も言われない。
廊下にいるゼロさんとエドガーに目配せをして、ドアを閉めた。
「話しよ?」
ベッドの横でしゃがんで声を掛けたけど、反応がない。
身体を揺すろうかな?って思って手を伸ばしたけど
さっき「触るな!」って言ってたから手を引っ込めた。
「胸、ちょっと刺したでしょ?手当てするから服脱いで?あと勝手に替えの服を漁るね?」
薬箱はこの部屋に置いたままだったちょうど良かった。
立ち上がってクローゼットから適当に服を取り出してベッドの横に戻っても、アゲハは全く動いていない。
でも、さっきと違うのは
異常なくらいに震えていたこと。
何かに怯えているみたいで放っておけなくて
私は腕を伸ばして、アゲハの身体を抱きしめた―――――
エドガーが力なくそう言って、それから誰も口を開こうとはしなかった。
あの言葉がレジスタンスのみんなに向けた言葉じゃないって、分かっている。
信用しない人たちなら、昨日助太刀するために戻って戦ったりなんて、しなかったはずだもん。
みんなが大切だから、アゲハは無理に動いた。
それも分かっているんだろうけど……言われた側のみんなはすごく辛そう。
「………色々、難しいな。だが、俺はアゲハを信用しているし、別に今の状況も迷惑とかそういう風には感じてねぇよ。アゲハの身体と心が回復して、また元気に話でもできりゃそれでいい」
「まぁ、そうだね。アゲハが戻ってきただけで、それだけで良かったんだから」
「そういう事だから……お前の出番だ」
ゼロさんの視線は私。
「この世界の人間は信じられないなら、アイツと同じ世界のお前なら、話、できるんじゃねーの?」
「そう、かなぁ……?あんなアゲハの姿、見たことがなかったから……」
「アイツがさぁ助けを求めたのもお前とエドガー。でもエドガーはこの世界の人間。ならお前しかいねーよ、アゲハをどーにかできるヤツ」
どーにかって……どうなのよ?
なかなか雑な依頼だけど、でもまぁ、アゲハを今一人にしていいとは思えない。
「分かった。もう少ししたら話してみる。今は興奮してて無理だと思うし……」
話をしているうちに外が明るくなってきて
レオンはお医者さんを家まで送るって事で出ていった。
一応、私やエドガーそれからアゲハの治療のために、午後もお医者さんが来てくれるって。
アゲハの治療…無理だと思うけど……。
でもこのお医者さんは、変な見返りはなくアゲハを診てくれる、、、らしい。
「レオンの話だと信頼できる人の紹介の医者だって。最初拒否られたらしいけど、レオンの気迫に負けて来てくれたんだってさ。
さっきのアイツを見ても午後も~なんて言うなんて……金以外にレオンは何が約束でもしたのか?って不安になるんだケド、、」
ゼロさんは怪しんでいたけど、悪い人には見えなかった……と、いうか、、
一晩中付き合ってくれたんでしょ?あのお医者さんも。
普通のお医者さんでも、そこまでしてくれないと思うけど、、、
「ちょーいい人なんじゃない?」
「前向きでいいねぇ、ソラは」
私の言葉で、エドガーがようやく笑った。
アゲハの言葉にエドガーが一番傷ついた顔をしていたから、笑った姿を見れたのは、本当に良かった。
**********
それから、熱を測ったら微熱程度まで下がっててホッとして
お腹空いてないけど朝ごはんをちょっと食べて
痛み止めをキチンと飲んでから、二階に上がった。
まぁまぁな時間は経ったけど……どうかな?
ちょっと不安な気持ちを抱きながら、アゲハの部屋をノックした。
「空だよ。入っていい?」
返事が………ない。
そっとドアノブに手をかけて開けると、ベッドの上で膝を抱えて丸くなっているアゲハがいた。
部屋はさっきのまま、ちょっと荒れている。
「入っていい?駄目なら駄目って言って?」
寝てる……っぽくはない。
でも、返事はない。
「入るからね」
そう言って一歩中に入ったけど、何も言われない。
廊下にいるゼロさんとエドガーに目配せをして、ドアを閉めた。
「話しよ?」
ベッドの横でしゃがんで声を掛けたけど、反応がない。
身体を揺すろうかな?って思って手を伸ばしたけど
さっき「触るな!」って言ってたから手を引っ込めた。
「胸、ちょっと刺したでしょ?手当てするから服脱いで?あと勝手に替えの服を漁るね?」
薬箱はこの部屋に置いたままだったちょうど良かった。
立ち上がってクローゼットから適当に服を取り出してベッドの横に戻っても、アゲハは全く動いていない。
でも、さっきと違うのは
異常なくらいに震えていたこと。
何かに怯えているみたいで放っておけなくて
私は腕を伸ばして、アゲハの身体を抱きしめた―――――
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