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CASE6 新人類開発施設
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風を感じて、寒さも感じた。
目を開けると薄暗い空、、、
「頭と首、いたい、、、」
ここは花将軍の城じゃなくて砂漠。
首が痛いのはスーに気絶させられたからだっていうのはすぐに分かった。
私、ずいぶん長く気絶してたんじゃない?
「起きたか……ようやく」
声の主は見なくても分かる。
ゼロさんだ。
「頭と首が痛いんですけど……」
そう言いながら起き上がると少し先に花将軍の城が見えた。
なんか……変。
高さ、低くなってない?
「お前が頭いてーのはシンクロの使いすぎ。首はスーが気絶させるためにやったからだ」
「シンクロって使いすぎると頭痛とか……今までなかったのに、、、」
「当然だろ?シンクロの練習程度で具合悪くされちゃ困るから加減してた」
あぁ、一応、、考えてくれてたのね。
今まで頭痛はなかったけど、クタクタにはされてたけどね。
「で?状況は?」
そう言ってようやく顔をあげたらゼロさん頭に包帯巻いてるし腕も傷だらけだし……ボロボロじゃん。
「んな可哀相って目で見んな!!別にそんな重傷じゃねぇ!!」
「…………確かに。喋れる元気はあるみたいだもんね」
なんとなく納得したら、舌打ちされた。
可哀相な目で見たら怒られて、元気はあるみたいって言ったら舌打ちされて、、、
まぁまぁ理不尽な気がする。
「それより今はあっちのが重要だ」
そう言って見ているのは私の背後。
振り向くとアゲハとスーがたくさんの人に囲まれていた。
ってかあの人たち、スーが助けた(?)奴隷だよね?
泣いて喜んでいる人とスーを急かしている人。
それから、スーとアゲハは光る紐みたいなので手首をお互い繋げていた。
「スーが奴隷を助けるって言ってもスーのシンクロは早々に限界になった。だから今は元奴隷のアイツのシンクロを利用しながら鍵作って開けてるんだとさ」
「誰かの力を借りるってできるの?」
「俺が二人を繋げばな。あの光の紐が切れるのは元奴隷の限界が来た時だ」
魔法の種類だとは思うけど……この世界はなんでもありだね。
人の力を借りるって、、、新人類から力を借りれたら結構無限にシンクロが使える感じなんじゃないの?
「それができるなら、アゲハとレジスタンスNo.1のギルバートさんを繋ぎっぱなしにしたら最強じゃない?」
「バーカ。繋いでるのは俺がいてこその話。俺の消耗も激しいんだよ」
「じゃあ光の魔法使いが新人類になればできるの?」
「………理論上はな。ただし、新人類になれる保証はないし、光の魔法使いは希少。希少だからこそ、新人類になれるか分からないのに実験的に使うことは早々しないだろう………たぶん」
………最後に説得力が欠ける台詞を言ったな。
ゼロさんと話していたら、なんとなく調子良くなってきた気がした。
とりあえず、危機的な状況じゃないし、大丈夫そうだし。
邪魔したら悪いからこのままで待っていようって思って待機。
「ゼロくん、確認してきたよ。やはり5階は全壊。新人類開発施設内にあった未使用の核は全て破壊しておいた」
しばらくしてから現れたジェスさん。
いなかったの、、、忘れてた。
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