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CASE6 新人類開発施設

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「助かる……のか?」

「解放されるの?」


奴隷の間でも今の話にざわついていた。


スーと顔を見合わせてそれから頷いた。

言いたいことは、分かったから。



「私たちは今ここであなたたちと争う気はありません。全てが終わったら、あなたたちの解放に協力します。だから、、待っててくれませんか?」

「あたしらは上にある新人類開発施設を壊すのが目的。終わったらあたしと仲間とで頑張ってみるから。とりあえず君たちここから出てってくれる?城が壊れない保証ないし」


上からは物音すらしないけど……壊れるの?ここが??


スーは窓辺に行って、窓を開けて下を見てから……何かした。

近づいて外を見ると、氷でできた階段があった。

太陽に照らされてキラキラしてるけど……


「溶けない?」

「うん、溶ける。だから早く脱出してね?」



そう言ったスーは、奴隷の返事を聞く前に階段を塞いでいた氷を消した。


「ソラちゃん行くよ!ゼロくんたち心配だし、さっさと終わらせてさっさと帰ろ!!」

「……うん、分かった」



振り返ると戸惑っている奴隷の人たち。

あの人たちを助けるためにも、早く、目的を達成しないと。


そう思ってグッと手に力をこめて、私は走り出した。






**********




最上階は、予想したよりずっと広かった。



これが空間使いの力?



手術台みたいなのがいくつもあるし、なんか、病院みたい。



そんな中、ゼロさん・アゲハ・ジェスさんは戦っていた。


ジェスさんは二人の人を相手にしている状態。


ゼロさんとアゲハは3対1。



全員、新人類……なのかな?



「ソラちゃん……一人、頼むね?」


そう言ったスーの顔には笑顔はなくて

ゼロさんと戦っている一人に向かって氷の塊を投げた。


「あんたの相手はあたしだよ」


スーはそう言ってゼロさんから一人引き離した。




私も、戦う…―――――!


大丈夫、私がみんなを助けるんだ。


あの奴隷の人たちも、レジスタンスのみんなも。


私なら、できる!




手には黒い塊。

今日は、ちゃんと扱えそう。



アゲハと戦っている一人に狙いを定めて黒い塊を飛ばした。


思った以上に速く飛んで、そのままお腹を貫通した。



普通なら……こんな事したら犯罪だし、やられた側無事じゃないよね?


だけどね、お腹を貫通したはずなのに、普通の顔をして私を見てるんだよ、男の人が。


まともじゃないよ、これって。



「空!相手は新人類だ!油断するなっ!!」



アゲハの言葉で確信。


新人類だから、頑丈なのかもしれないし、前のアゲハみたいに自我もなくて痛みとかも感じないのかもしれないね。




私がお腹を貫通させた、手に槍を持った新人類が私に向かって走ってきた。

新人類……その力がアゲハと同じなら……


魔法も武器も、同時に使う可能性がある。



迂闊に前に、行くのは危険。


だから私は魔法のが、いいはず。




手から黒いオーラみたいなのを出して前面に放出。

相手は余裕で避けたけど、槍を持ちながら避けるときに風を使っていた。



風使いが相手なら、、、


私は散々、アゲハに教えてもらったの。


ギリギリまで、ずっと。

風使いでもある人に、戦い方を。



だから、風使いが相手なのは、やりやすい。



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