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CASE6 新人類開発施設

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翌朝、早くに起きていつものリビングに行った。


昨日の夜はエドガーとアゲハと三人で夜中まで話をして、三人で雑魚寝状態だったのに起きたら誰もいなかった。


早く、起きた、、はずなのに。。。



「おはよう、ございまーす……」


中に入って覗くとギルバードさんからレオンまで揃ってて後は誰もいなかった。


え?嘘?

早すぎた??



「ソラ!早いねぇ。おはよう」


エドガーに爽やかに挨拶をされたけど、なんとなくみんなの空気が朝から重い。

あぁ、エドガーの出発だから、、、かぁ。

危険だもんね。色々と。



「でね、話を戻すけど、この世界はとにかく移動が不便でしょ?今、多少でも移動ができるのはギルとゼロとミレイだけ。だから、移動くらい俺もできるようになりたいな~って思ったんだよ」

「で、できるのか?」

「うん、無理。改めてゼロすごいなぁって思ったよ」

「当然だろ?」


もしかして、前にアゲハがシンクロを頑張ったのってこのため?

自分の役割を果たすための努力って、言ってたよね?


「まぁちょっとだけ、光を出す程度ならなんとか……」

「はぁあ!?あのさぁ、普通一人ひとつの魔法って理をなんで易々壊すんだよ!」

「そう言われても……気合い?」


気合いでできると思わないけど……。

ゼロさんがジロッと睨まれたアゲハはそれ以上は冗談を言わないで手をテーブルより高い位置にあげた。

手のひらを上にして「見てて」って言ったから全員がそこに注目したら、丸い光の塊がフワッと浮かんだ。

私がはじめて出した黒い塊と同じだけど、アゲハが出したヤツの方が、、、あったかい感じ。

これが、光の魔法だからなのかな?


手のひらからフワッと飛んで、部屋を一周したら光の塊が消えた。


「今はこれが限界。人を移動させるのは当分無理そう」

「いやいや、充分スゲーよっ!!」

レオンが言う通り、三つ目の魔法、しかも難しい光の魔法を少しでも使えるのはすごい事だと思う。


「調子が完全に戻ったらもっと頑張る。そうすれば移動できる人が増えて少しは活動しやすくなるだろうし…」

「まぁ程々にな。一人でそれだけの魔法が使えるのは凄いが、専門外の魔法は恐らくシンクロの消耗も激しいだろう」

「まぁ、、結構あれだけで疲れたなぁって感じるからね。風だとそこまで感じないけど光は難しいんだね」


アゲハとギルバートさんの会話の最中にランさんやミレイがやってきて、アゲハの魔法に驚いていた。

ランさんにいたっては固まるくらい。


結局、ランさんとはまともに喋らなかったし、一番アゲハが嫌いなんだろうなって事以外分からない人だった。




**********



「じゃあねっ、!!元気でねっ、、、そらぁぁあ!!!」



桃華から今生の別れかってくらいの勢いで抱きつかれながら大泣きされた。

対照的に泣きもしてない私とアゲハと涼くんは冷たいのかな?って感じだし。


「また会えるから…」

「死んだら会えないじゃんよぉお!!」


……死ぬ前提、なのか?

また会えるは軽くスルーされたし。


「よし、、じゃあ行ってくる!」

「そらぁ!!もっと惜しんでよぉ!!」


桃華にはまだ服を引っ張られているけどみんなを待たす訳にはいかないし。

ゼロさんがめっちゃ睨んでるし。


「アゲハの頼みだから送るけど……ゼロも幹部なら砂漠地帯に行けるようにしなさいよ」


ミレイがゼロさんに嫌味を言ったけど、ゼロさんは意に介さず。

なんなら早くしろって言いたげな様子。


「じゃあ、行ってきます!」


最後に見たのはエドガーが満面の笑みで手を振り回している姿。





眩しさが収まると見慣れた場所。

見慣れた顔。


「ソラ!?それに、アゲハとミレイか!」


ニャンさんのところに秒で到着した。


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