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CASE5 武器と魔法
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「ありがとう、空」
アゲハに出したらいつもの様子でお礼を言ってくれた。
アゲハもさっきまですっごい雰囲気怖かったけどね。
別人みたいに切り替わったよね。
「で?ミオは何か用があったのか?」
レオンがミオに話を振ってて、私はお茶を出しながら聞いてしまった。
「コユキちゃんから呼び出されちゃった。“お楽しみ会”やるってさ」
お楽しみ会…?
「それ、誰かに言った?」
「まさか!今はじめて言ったよ!さすがの俺も気は使ったさ」
「もしかして…知ってたの?」
「うん。何度も見たことあったからね」
「何度も…かぁ」
アゲハとミオの会話
全く意味がわからないよ。
「今日の夜には連れていくって。まぁ何か分かれば連絡するけど、、、連絡先はこれからはアゲハさんでいい?」
「いいよ。もう大丈夫だから」
「しっかし憂鬱だよ!最近のお楽しみ会はもうえげつない感じだからね?コユキちゃんどーにかしようよ!」
「だねぇ…。雪将軍の奴隷、新人類もいるんでしょ?厄介だよなぁ……」
「同族だから?」
「ゼロは黙ってくれない?今日俺に突っかかりすぎ。気分悪い」
アゲハの不機嫌な声で、また空気が凍りついた。
なんか嫌な感じだし…早く出よう。
そう思ったんだけどギルバートさんが私を見ているのに気づいて止まった。
「今日のアゲハの方が全体的に気分が悪い行動・発言ばかりだ。ゼロも今の発言は余計な一言だがあながち嘘でもない。新人類というのは事実だろ?」
結構ひどいことを、さらっと言ったよね、この人。
真実だとしても、言っちゃ悪い言葉ってあるじゃん。
「事実だけど……やっぱりギルは、みんなは、、、俺をそういう目で見てるんだね。新人類って名前の化け物だって、そう言いたいの?」
は?
えっ?
何言ってるの?
なんでみんな、黙ってるの?
「アゲハはアゲハだよ。人間だって」
しばらくの沈黙から、そう言ったのは私だけ。
私以外、誰も何も言わないって……。
え?
え?
みんな、アゲハを本当はどう見てたの?
「ははっ、これが本音なんだね。そーゆー事ね。そうだね、ギルが言う通り空は俺の弱点かもね」
「おいっ!アゲハ!」
立ち上がったアゲハにレオンが声を掛けたけど、アゲハは振り向いていつもみたいに笑った。
「後は人間で決めたら?」
そう言って、静かに出ていった。
「ねぇ、今の何?なんで誰も、アゲハを人間だって言えないの?」
「いや、それは……驚いたのと、突然で声がでなくて……」
しばらく誰も答えなかったけど、口を開いたレオンの言葉にイライラしてきた。
だってさ、ここの人たちの方がアゲハが苦しんでるのを一番近くで見ていたんじゃないの?
「エドガーがアゲハには昨日の話は言えないって言ってたけど、それってアゲハへの心配じゃなくて、兵器としての価値がなくなるのを恐れたの?」
「そんな訳ない!私はアゲハを心配で……」
「ならばっ!なんでアゲハの一番ほしい言葉を誰も言えないの!?アゲハが精神的に不安定だって分かってるくせにっ!息子みたいだとか言ったけど口先だけじゃん!」
私が叫んだら、誰も何も言わなくなった。
結局、異界人はこの世界の人じゃないから
本心からは分かり合えないのかな?
それに、、、
「私がアゲハの弱点なら、、、そう思われないくらい強くなってやるよ!!」
そう言って思いっきり力を込めてドアを閉めた。
あぁ、もうっ!
なんなの!!
話を全部聞いた訳じゃないけどさぁ!!
私はアゲハの弱点で
アゲハは化け物だって
みんな、そう思ってるって事!?
あ、お盆、置いてきちゃった。
だけど、戻る気にならなくて。
そのまま部屋に戻って床に座り込んだ。
強くなりたい。
弱点なんて言われないくらい。
アゲハを守れるくらい。
強く、なる―――――!
アゲハに出したらいつもの様子でお礼を言ってくれた。
アゲハもさっきまですっごい雰囲気怖かったけどね。
別人みたいに切り替わったよね。
「で?ミオは何か用があったのか?」
レオンがミオに話を振ってて、私はお茶を出しながら聞いてしまった。
「コユキちゃんから呼び出されちゃった。“お楽しみ会”やるってさ」
お楽しみ会…?
「それ、誰かに言った?」
「まさか!今はじめて言ったよ!さすがの俺も気は使ったさ」
「もしかして…知ってたの?」
「うん。何度も見たことあったからね」
「何度も…かぁ」
アゲハとミオの会話
全く意味がわからないよ。
「今日の夜には連れていくって。まぁ何か分かれば連絡するけど、、、連絡先はこれからはアゲハさんでいい?」
「いいよ。もう大丈夫だから」
「しっかし憂鬱だよ!最近のお楽しみ会はもうえげつない感じだからね?コユキちゃんどーにかしようよ!」
「だねぇ…。雪将軍の奴隷、新人類もいるんでしょ?厄介だよなぁ……」
「同族だから?」
「ゼロは黙ってくれない?今日俺に突っかかりすぎ。気分悪い」
アゲハの不機嫌な声で、また空気が凍りついた。
なんか嫌な感じだし…早く出よう。
そう思ったんだけどギルバートさんが私を見ているのに気づいて止まった。
「今日のアゲハの方が全体的に気分が悪い行動・発言ばかりだ。ゼロも今の発言は余計な一言だがあながち嘘でもない。新人類というのは事実だろ?」
結構ひどいことを、さらっと言ったよね、この人。
真実だとしても、言っちゃ悪い言葉ってあるじゃん。
「事実だけど……やっぱりギルは、みんなは、、、俺をそういう目で見てるんだね。新人類って名前の化け物だって、そう言いたいの?」
は?
えっ?
何言ってるの?
なんでみんな、黙ってるの?
「アゲハはアゲハだよ。人間だって」
しばらくの沈黙から、そう言ったのは私だけ。
私以外、誰も何も言わないって……。
え?
え?
みんな、アゲハを本当はどう見てたの?
「ははっ、これが本音なんだね。そーゆー事ね。そうだね、ギルが言う通り空は俺の弱点かもね」
「おいっ!アゲハ!」
立ち上がったアゲハにレオンが声を掛けたけど、アゲハは振り向いていつもみたいに笑った。
「後は人間で決めたら?」
そう言って、静かに出ていった。
「ねぇ、今の何?なんで誰も、アゲハを人間だって言えないの?」
「いや、それは……驚いたのと、突然で声がでなくて……」
しばらく誰も答えなかったけど、口を開いたレオンの言葉にイライラしてきた。
だってさ、ここの人たちの方がアゲハが苦しんでるのを一番近くで見ていたんじゃないの?
「エドガーがアゲハには昨日の話は言えないって言ってたけど、それってアゲハへの心配じゃなくて、兵器としての価値がなくなるのを恐れたの?」
「そんな訳ない!私はアゲハを心配で……」
「ならばっ!なんでアゲハの一番ほしい言葉を誰も言えないの!?アゲハが精神的に不安定だって分かってるくせにっ!息子みたいだとか言ったけど口先だけじゃん!」
私が叫んだら、誰も何も言わなくなった。
結局、異界人はこの世界の人じゃないから
本心からは分かり合えないのかな?
それに、、、
「私がアゲハの弱点なら、、、そう思われないくらい強くなってやるよ!!」
そう言って思いっきり力を込めてドアを閉めた。
あぁ、もうっ!
なんなの!!
話を全部聞いた訳じゃないけどさぁ!!
私はアゲハの弱点で
アゲハは化け物だって
みんな、そう思ってるって事!?
あ、お盆、置いてきちゃった。
だけど、戻る気にならなくて。
そのまま部屋に戻って床に座り込んだ。
強くなりたい。
弱点なんて言われないくらい。
アゲハを守れるくらい。
強く、なる―――――!
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