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CASE5 武器と魔法
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しおりを挟む「アゲハくん、、、もう終わりでいい?」
「え?駄目だよ?ほら、今の普通のサイズじゃん」
「いや……さっきからもう何回もやってて……」
「あ、ほら、また形が変だし。普通、大きめ、小さめの順で出して?」
「だから……疲れたよぉぉお!!!」
桃華の悲鳴が響いてて、その状況を見ていた私とルーラとイブキは笑っていた。
アゲハ、結構スパルタだねぇ。
だけど文句言いながらも結局言う通りにしているのが桃華らしいけどね。
「でもいいのかな?私は見てるだけで」
「いいんじゃない?見取り稽古」
ルーラはそう言いながらも短剣を出したり消したりを結構高速でやっているから稽古してる的な?
それに比べたら私って……これでいいの?
離れた場所では涼くんとスーが打ち合う音がここにまで聞こえてくる。
みんな頑張っているのに、私だけ……。
「ソラ、、、大丈夫ですか?」
「うん…まぁ、平気」
心情的に平気じゃないけど。
「仕方ねーじゃん。アイツが本調子じゃない以上、お前を止められないって判断だろ?」
え……?
振り向くとゼロさんが涼くんがいる方を見てそう言った。
アイツは、アゲハで
お前は、私、、、だよね?
「ゼロさん、どういう意味ですか?」
私の代わりにイブキが聞いてくれたけどゼロさんはしばらく答えてくれなかった。
二人で顔を見合わせて首をかしげた。
「アンタの魔法は強力だ。扱えるようになるには時間がかかるだろう……。だから、やるなら明日くらいからだろう」
「明日…?」
「アイツの身体は明日には多少であればシンクロ使ってもいいだろうからな……まぁ俺がすごい魔法使いだからアイツの件はなんとかなったんだがな」
ゼロさんは何が言いたいんだ?
自分の自慢?
私の可能性の話?
アゲハがいないと私の魔法が使えないの?
「ソラの魔法が強力だって……何で分かるのですか?」
「俺とアイツの勘」
ハッキリと言いきったけど勘って……。
私がどう見ても強力な魔法使いだと思えないけどなぁ。
「ゼロさんの勘では、ソラはどれくらい強いと思いますか?」
「俺と同等か、場合によっては俺以上」
「……え?うそ…でしょ?」
ルーラがこっちを振り向いて驚いていた。
レジスタンスNo.4と同等じゃ驚くよね。
「魔法だけならレジスタンスNo.1のゼロ以上かもしれないの?」
「勘だけどな。そんだけ強力な魔法使いだろうよ」
……は?
うそでしょ?
私だよ?シンクロ使いこなせない私だよ?
異界人は内にある力が強いんだよね?
だから私は、可能性がある……?
いや、でも一度だけ使えた魔法っぽいのは風っぽい衝撃波みたいなヤツだった。
あれは……強力な魔法だから使いこなせなくてあれだけだったの?
え?ほんと、分かんない。
グルグルと色んな事が頭を巡ってて
いつの間にか練習が終わっていた。
「どうしたの?」
「や……なんでもないよ」
桃華に心配されたけど、言えないよ。
私の魔法は強力で、扱えるまで時間がかかりそうで……
さらに、私が扱えない時に止める人が必要なんて……
危険な力みたいで怖いなんて
そんな話、言えないよ。
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