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CASE4 レジスタンス

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「えーっと?」

この状況、これからどうしろと?

私がアレコレ考えていたら、アゲハは笑ってそれから目を瞑った。


「この世界に来て、ゆっくり眠れたの今日がはじめて。だからもう少し、傍にいて?」

「…はじめて?」

「うん。嫌な夢ばかり見てたから……空の傍が、一番落ち着く」


そう言った声が眠たそうだったから、また背中に手を回して撫でたらちょっと嬉しそうな顔をした。


「空って凄いよね」

「いや、全く凄くないよ。シンクロいまだに使えないし」

「大丈夫、俺が教える。……だから、今は、このまま……」


そう言って言葉が止まったから眠ったみたい。

言ったよね?教えるって?

レジスタンスに参加するのを反対したのに?



寝顔は私が知ってるアゲハそのもの。

だけど、その心にはどれだけの苦しみを抱えてるのかな?



アゲハがこの世界で少しでもホッとできるのに私が役に立つならそれでいいじゃん。

そう思って、しばらく眺めて、そのまま私も気づいたら眠っていた。




**********





目が覚めたらアゲハはいなくて。


部屋のカーテンは開いてて朝日が部屋に降り注いでた。



「………やば。私って桃華と同じ部屋じゃん」


慌てて戻ったけど桃華はいない。


着替えて軽く身支度を整えて。


リビングに入る前、ドアが開いていたから聞こえた会話。



「アゲハが部屋に女を連れ込むとはな!」

「安心したよ?アゲハは女性に対して嫌悪感しかないと思っていたからね!」

「待って!アゲハは誰といたの!?私がいるのにっ!!」

「私がって…ミレイはただの片想いでしょ?」

「アゲくんモテモテ~!!」

「相手は空でしょ?朝起きたら部屋にいなかったもん」

「は?お前と虹野が付き合ってるとでも?」

「……もうみんな言いたい放題だね」



すっごい入りにくい話題してるじゃん!


アゲハは否定しないし……否定してよっ!


なんか昨日と違ってちょー普通な感じで調子良さそうな姿には安心したけどさぁ。。。



「あら、ソラちゃんおはよう」


アイリーンさんに即見つかって挨拶されて


「おはよう…ございます……」


みんながいる方を見たら、レオンとエドガーさんがめっちゃニヤニヤしながら私を見てた!


「ソラ!昨晩はドコでダレとナニをしたのかな~?」

「レオン、なんか顔と発言が下品だからやめて」


ビシッと一言で片付けて、席に座った。


これで話は終わった……って思った。………のに!



「で?空は結局井黒くんと一晩を共にしたの?」


桃華からの直球の質問に、半分くらいの人が口にしていたモノを吹き出しそうになっていた。


「だからっ!言い方が下品だって!!何朝から言ってるの!?私とアゲハで変な想像しないでよっ!!」

「えー、だって朝起きたらいないし。ゼロさんは井黒くんといたって言ったし。井黒くんも否定はしないしー!……あれ?空って井黒くんのお兄さんとデートしたよね?え?本命はどっち?」


桃華~っ!!!

ちょっと黙ってくんないかな?


チラッとアゲハを見るとビミョーな顔してるし……ここでタイヨウさんの話題を出さないでよっ!


「デートじゃないし、本命は今いません!」


「え?ソラちゃん本命じゃないアゲくんと一夜を共にしたの?」


スーも、黙ってくれないか?マジで。


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