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CASE4 レジスタンス

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「つまりー、まぁまぁ遠い……のかな?」


地図を見ても、縮尺?とか分かんない。

分かるのは、前にニャンさんたちのところで見た花将軍の城がずいぶん遠いこと。

ニャンさんたちの場所はもちろん目印はないけど、なんとなく花将軍の城の位置からなんとなく推測しかできない。

まぁ、何とかするしかない。


「さて、行きますか!」


地図をしまって立ち上がった。

まだ、太陽は真上……―――――。





**********



やっぱり、前と場所が違うせいか、所々岩があったり草とか生えていた。


まぁ基本砂漠だけど。


桃華は水の魔法使いだから飲み水には困らないっていうのはこの世界ではかなり便利。


蟲には1体?1匹?出会ったけど、辛島くんが核を刺してあっさり倒してくれた。

「三つある目のどれかが核なら全部刺せば楽勝じゃん」って辛島くん、簡単に言ってくれたけどさ………私、全くシンクロ使えないからね。


桃華と辛島くんに助けられて、改めて一人じゃ何もできないって痛感した。



砂漠のど真ん中では寝れないからいい場所を探すと案外洞窟っぽい場所とか壊れた家とか砂漠に点在してて。

元々は砂漠じゃなかったっていう感じが見て分かった。

だけど砂にのまれたのかな?そこには誰ひとり人はいなかった。




「進んだ……のかな?」

「方角的にはあってるってー!」

「だな。しっかし砂ばっかで何がなんだかって感じだよな」


3日目の朝、地図を見ながら確認してもよく分かんない。


だって元村とか元町とか地図には書いてないんだもん。


今いる岩山も載ってないし。


「まぁ今日も進みますか!」


桃華が勢いよく「よっしゃあ!」って叫んで立ち上がった。

なんとなく、桃華がたくましくなってきた気がする。

水の魔法もこの3日で使い方を変えて、暑いときはミスト的な水を降らせてくれたり、水も甘かったり。


シンクロを使いこなせたら色々できそうだけど……私は何もできる気がしないまま。

まぁ基本は歩いているからそんな事考える余裕はないけども。

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