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それから一週間
春樹を除いた全員が相談所の仕事を再開した。
春樹だけはまだ覚えることが多いからって理由で留守番だけど……まぁ忙しいから気にしないで済むって感じだった。
けどもっ!
今日帰ったらリビングに春樹しかいねーし!!
もう夜なのに誰もいない……俺の夕飯、どーなるんだ?
「あぁ、お帰りなさい。皆はどうやら仕事らしい」
「おー……そうか………で、メシは?お前は食った??」
俺だけ何か食べてコイツが食べてないとかだと絶対に健治さんに叱られるし。
一応、聞いたけど首を横に振られた。
「夕飯……を、考えたんだが………恥ずかしながら料理はできない」
「………俺も料理はできねーけど、、カップラーメンとかならできるじゃん、普通」
腹減ったなら自分でやれっての。
仕方ねぇからキッチンの棚をガサゴソ漁ったけど………ストックねぇな、カップラーメン。
「かっぷ……らーめん?」
って後ろから疑問形で聞かれたんだけど
「…………え?まさかお前……知らねーの?カップラーメン」
振り返ると俺の後ろでジロジロ周りを見られていた。
明らかに、好奇心いっぱいの目で。
「恥ずかしながら……村にはそのような名前の食べ物は存在しない」
マジかよ!?
どんだけ原始的な生活してんの!?
雪国の村って怖っ!!
「お湯入れて三分で完成の………あー、でもストックねーからまた今度な」
今ここにないって伝えたらあからさまにガッカリしてるし……
なんなのコイツ?
不思議なんですけど……。
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