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■雪が解けて、春
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「悪いのは、お兄ちゃんじゃない。
悪いのは、村のみんなで……私も含めて、全員だよ。
だから、お兄ちゃんはもう……自由になっていいよ」
俺は…自由?
結界石もそう言っていた………それはつまり、俺はもう、村長としての資格のない、ただの雪男になった……のか?
もうこの村には未練はないし、村を滅ぼそうとした俺は、ここに居場所などないだろうけど……。
「……って事はさぁ、、必然的にウチでいーじゃないっ!
雪乃もお兄ちゃんといたいだろうし~?
あたしは別にいいよぉーっ♡」
「未唯さん……なんか、俺の時と態度が違う………」
「絶対にこのおば……未唯さんはイケメン好きですよ」
「まぁ……未唯もいいと言ってるし俺も反対する理由はないし。
お前ら兄妹くらいまとめて面倒みてやるよ」
雪乃の仲間………が、勝手に話を進めているが、、、
いいのか?
俺が本当に村を出て………。
自由になって………いいのか?
視線を雪乃に向けると、雪乃は嬉しそうに“未唯さん”と呼ばれてる女性に抱きついていた。
きっと、俺が首を縦に振れば……雪乃とまた一緒だ。
それは分かるが………雪乃たちと逆方向にいる元老たちの視線が………俺を自由にはしてくれそうにない。
「まー心配しなさんな俺が話つけるからさ」
そう言った大人の男性の目は
信用していい目をしていたから
俺は……頷いた。
悪いのは、村のみんなで……私も含めて、全員だよ。
だから、お兄ちゃんはもう……自由になっていいよ」
俺は…自由?
結界石もそう言っていた………それはつまり、俺はもう、村長としての資格のない、ただの雪男になった……のか?
もうこの村には未練はないし、村を滅ぼそうとした俺は、ここに居場所などないだろうけど……。
「……って事はさぁ、、必然的にウチでいーじゃないっ!
雪乃もお兄ちゃんといたいだろうし~?
あたしは別にいいよぉーっ♡」
「未唯さん……なんか、俺の時と態度が違う………」
「絶対にこのおば……未唯さんはイケメン好きですよ」
「まぁ……未唯もいいと言ってるし俺も反対する理由はないし。
お前ら兄妹くらいまとめて面倒みてやるよ」
雪乃の仲間………が、勝手に話を進めているが、、、
いいのか?
俺が本当に村を出て………。
自由になって………いいのか?
視線を雪乃に向けると、雪乃は嬉しそうに“未唯さん”と呼ばれてる女性に抱きついていた。
きっと、俺が首を縦に振れば……雪乃とまた一緒だ。
それは分かるが………雪乃たちと逆方向にいる元老たちの視線が………俺を自由にはしてくれそうにない。
「まー心配しなさんな俺が話つけるからさ」
そう言った大人の男性の目は
信用していい目をしていたから
俺は……頷いた。
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