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最後の戦い

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「みなさん……私情…挟みすぎ…ですね………森に…あそこにある森に……私は住んでいました……墓も…そこに……あります……母の遺体の…事を……頼んでも……」



「もちろんだ!俺達解放団全員で奪い返すっ!!」


クリックがあたしの代わりに答えてくれた。


言葉こそ、力強い言葉だったけどクリックは泣いていた。



「アベル……あたしは行くから……みんなと一緒に、この国のために」



あたしの言葉にハーンやサイから「もう少し大丈夫だ」という声があったけどあたしは首を横に振った。



「リーダーだから…行くから……だからアベル……昔した約束、『あたしをおいて死なないで』って約束、絶対絶対守って!お願い!」


手を強く握ってアベルを見た。


アベルはあたしが見えてない。

でもアベルは笑顔をあたしに向けてくれた。



「約束……しましたからね……セシル…も……同じ……ですよ?私は……もう…誰も……死ぬのは……見たくは……ないです」



「うん。わかってるよ。『あたしたち』を残してアベル死んだらヤだからね!」



そう言ってあたしはアベルの手を自分のお腹にくっつけた。


頭のいいアベルなら気づくはずだから。




「……死ね…ない理由……増えました……ね……」



「話さないままでごめんね?驚かせちゃったね」



あたしたちのやりとりに意味を理解した面々は驚きしかなかった。





















あたしは妊娠をしていた。



薄々は気づいていた。
確証がなかっただけ。



だから、ティアの元へ行き確認をした。


妊娠の有無を。



結果は妊娠していた。



双子らしい。





それを知りながらあたしは戦いに支障をきたしたくなくてアベルにも黙っていた。


だからこそ、ここにいる面々はティア以外のみな、驚いて固まっていた。

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