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戸惑い

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移動1日目の夜はもちろん野宿。


夕方には兵士が野宿の支度をしてくれてあたしはすぐに天幕に押し込まれた。


兵士たちは口々に「熱があるから休んで下さい」と言うから渋々天幕にいるが、そんなにもう体調は悪いわけではない。



護衛と言う名のサボりでルイと他愛のない話をしながら時間を潰していたけど、思えばルイとゆっくり話すのは久しぶりだ。




「なんかさ、ルイは今のあたしをどう思う?」



「どうって?」



あたしの質問にルイは首を傾げた。



「リーダーとかさ…務まってる?性にあってる?たまに不思議になるんだ……あたしはただの将軍家の娘だったのにいつの間にか反乱軍のリーダーなのがね」



「う~ん……俺は今のがセシルがセシルらしくあると思うぞ?リーダーが他の人なら俺は嫌だなぁ…」



ルイは嘘はつかない性格。


だからルイの言葉が励みになった。




「ってそろそろ夕飯の時間だろ?行こうよ!」



ルイに言われて天幕を出た時、血相を変えたレイルがこちらに向かって走ってきた。



「ああ!セシル殿!お加減は…!?」



「げ……元気です…」



レイルが息を切らしてる姿が意外なようで似合うようで……なんて思ったら一言しか出なかった。



「よかった…それよりセシル殿!捕虜の食事の件ですが、捕虜が口にしないんです!毒入りだと疑われて……」



「なんか……ちょっと昔を思い出すのあたしだけ?」


「……俺も」



あたしとルイは苦笑いでもレイルは一人慌てたまま。




「じゃあ、あたし行くよ。捕虜のとこ」



あたしの言葉に余計にレイルが慌てたけど、無視して捕虜がいる一帯に向かった。

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