Don't be afraid

コウ

12

一階に、行かなきゃ


今日は蓮とありさが来ている


俺が部屋にいる間に、人が増えているかもしれない



分かっているのに、足が重い




母さんに会ったって、別に母さんが俺を待っている訳じゃない


ユウジさんに「母さんを引き続きよろしくお願いします」って話をするだけ


母さんと俺はもうダメだから、ユウジさんは俺に面倒見させようって気は更々ない


だから、別に会わないでもいいんだけど


息子として、母親の顔を見に行くだけ





それだけ


なんだけど………




前までと気持ちが違うのは、真実を知ったから



母さんがあぁなったのは、全て俺のせい





その事実に気づいてから、はじめて会う







………もう、一人で抱えるのは、限界かもしれない



たくさんの人間を不幸にした俺を


真実を知って尚、友達だと、呼べるのかな？





真っ暗になった部屋から出て


ゆっくりと階段を降りた先


玄関に並ぶ靴の数は7足




今日も、みんな、来ているね






「あっ、コウ起きた？」



部屋に入るとありさにすぐに気付かれた


寝ていたと思ったのかな？



「………大丈夫？顔、真っ青だよ？」


「うん、……平気」



心配そうにしてくれるありさ


会話に気付いたのか全員が俺の方を見ていた




「今日さ、泊まっていかない？」


「……俺？

元々俺と辰央は泊まる予定だったけど？」



蓮が自分を指差したけど、首を横に振った




「ううん、みんなに言った


みんなに、、話したい事がある」