Don't be afraid

コウ

2

夏休みはみんなで旅行に行く



って事で、しばらくボランティア活動は休止にした


準備もあるし、仕方ないかな？と自分に言い聞かせた





みんなが夏休み初日は借りる別荘の鍵を預かりにトシミさんの家に行った



「コウ！久しぶりだな！」


何年ぶりかに会う……というか冠婚葬祭でもない限り滅多に会わない遠い親戚のおじさんだから、会う度に挨拶は必ず久しぶりになるわけで



「トシミさんもヨシ子さんも元気そうで良かったです」



俺もお決まりの挨拶を返す




事前に連絡をしていただけあって、鍵は快く貸してもらえた




「コウは今、どうしてる？」


「大学生です

相変わらずトミさんと生活してますよ」


「お母さんとは……やはりまだダメか？」



親戚が一番気になるであろう話題を振られて苦笑い


だから、親戚は苦手なんだよね



「連絡はユウジさん……母さんのお兄さんからいただきますが………


相変わらずのようです」


そう言って冷たいお茶を飲んだ



「ユリさんも早く良くなればいいけど……」


「そうですね」




いつも通りの回答をして、心配そうな顔を作る





優しかった母さんの記憶は


小学2年で止まったまま