Don't be afraid

蓮

19

結構な距離追いかけて




ようやく捕まえたのはどっかの住宅街の行き止まりでだった







「辰央、、、走るの、、、早すぎ、、、」







行き止まりだから逃げはしないだろうけど腕を掴んでおいた



辰央は息は乱れてるけどわりと普通な顔してる






「インドア派じゃ、、、なかったのか、、、」



思わず口に出たのが走りながら思っていたこと


めちゃくちゃ走るの速いし今も普通だし


勉強できる奴って他のことはダメだとばかり思ってたから、、、










俺がそう言った瞬間


辰央に思いっきり睨まれた





つーかめちゃくちゃ目が怖いんですけど

えっ、まじで何事！？





「……蓮も見た目だけで判断するような奴だったんだね

蓮は違うって思ってたのに」



たぶんこれ、インドア派って言ったヤツにキレた感じたよな？


俺もって何？

も？


俺はじゃなくて？？




「悪い……そこは謝る


お前となんかスポーツしようってなった事ないから運動神経とかわかんねーよ


だから見た目だけ判断した



だから、、、その、、、





ごめん」



それ以上は辰央はなにも言わなくて俯いてしまって




周りを見渡してもマジでここどこ？って感じ

歩いてる人すらいないし




「とりあえずさ

どっかで話さない？」



「話すことない」



俺の提案を即答で切り捨てられた






発言はいつもの辰央みたいだけど


行動でよくわかる


今の辰央は強がっているだけ


だから





「あのさ、



なんてゆーか………









無理しないでいーんじゃない？」







俺がそう言った瞬間



辰央は顔をあげた








顔をあげて




すぐに歪んで




涙を流した










辰央が泣いた姿を




俺ははじめて見た