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伍話
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「ありがとうございます。では、優輝様、勇里様とお呼びしても?」
「別に呼び捨てで構わないよ」
「あたしも! イケメンに下の名前で呼ばれるのは悪い気はしないわ」
「イケ…メン?」
「あ、気にしないで、悪い意味じゃないから」
「そうですか? では、そう呼ばせて頂きます」
フレイスは改めて二人の救世主らに深く一礼をし敬意を表しながら、質問の追加をする。
「実は先程、優輝に『プロパティハック』で見えないスキル二つの他に、種族表示に気になる点がありまして」
「しゅぞく? また新しいワードが出たわね?」
「人以外のものが、この世界には存在すると言うことか…」
「えぇ、我々人類族の他、天使族や妖精族、獣人族や竜族などの亜人がいますが、珍しいのは貴方の種族名が『ホムンクルス』でした。異世界に来られた方は皆、人を超越した人として『ハイヒューマン』と決まっているようで。もちろん、勇里の種族は『ハイヒューマン』でした。ちなみに勇者様が討伐される魔界の生物は悪魔族や魔獣族にあたります」
「なるほど。こっちの世界では、そんな個体名なのか。別に隠す事でもないから言うが、おれは人の手によって造られた軍事用強化型生物兵器。『バイオロイド』と呼ばれている。人間じゃあないから、おおかた人造的な名称になってるんじゃないのか?」
「そうでしたか…なるほど、優輝の世界では、人の設計図であるヒトゲノムの解析が進んでいるのですね。こちらでは、人を創り出した創造神が存在しますので、別の生き物を作り出したりと、神を侮辱するような大それた行為は出来ません。可能なのは魔法学や精霊学を取り入れた人体強化までです。創造神の冒涜に値する禁忌は犯せません…が、禁忌を犯すカルト集団は存在します。彼らは禁忌とされる合成生物又は嵌合体(キメラ)の練成術式を用いて錬金術師が作り出します。そして、生み出された人造人間を『ホムンクルス』と呼んでいます」
優輝は異世界の事情を把握した上でフレイスに問いかける。
「なるほど。禁忌そのものが救世主と崇められるのは問題ないのか?」
「問題ありません」
フレイスはそう言うと、優輝の頬にそっと自分の手を持っていくと、優しく微笑み優輝の瞳をじっと見つめる。
「私しか、知らない事なのでご安心を」
勇里はそのやり取りを見て、確信した。
「えっ…? あぁ! そっちの!把握!」
「別に呼び捨てで構わないよ」
「あたしも! イケメンに下の名前で呼ばれるのは悪い気はしないわ」
「イケ…メン?」
「あ、気にしないで、悪い意味じゃないから」
「そうですか? では、そう呼ばせて頂きます」
フレイスは改めて二人の救世主らに深く一礼をし敬意を表しながら、質問の追加をする。
「実は先程、優輝に『プロパティハック』で見えないスキル二つの他に、種族表示に気になる点がありまして」
「しゅぞく? また新しいワードが出たわね?」
「人以外のものが、この世界には存在すると言うことか…」
「えぇ、我々人類族の他、天使族や妖精族、獣人族や竜族などの亜人がいますが、珍しいのは貴方の種族名が『ホムンクルス』でした。異世界に来られた方は皆、人を超越した人として『ハイヒューマン』と決まっているようで。もちろん、勇里の種族は『ハイヒューマン』でした。ちなみに勇者様が討伐される魔界の生物は悪魔族や魔獣族にあたります」
「なるほど。こっちの世界では、そんな個体名なのか。別に隠す事でもないから言うが、おれは人の手によって造られた軍事用強化型生物兵器。『バイオロイド』と呼ばれている。人間じゃあないから、おおかた人造的な名称になってるんじゃないのか?」
「そうでしたか…なるほど、優輝の世界では、人の設計図であるヒトゲノムの解析が進んでいるのですね。こちらでは、人を創り出した創造神が存在しますので、別の生き物を作り出したりと、神を侮辱するような大それた行為は出来ません。可能なのは魔法学や精霊学を取り入れた人体強化までです。創造神の冒涜に値する禁忌は犯せません…が、禁忌を犯すカルト集団は存在します。彼らは禁忌とされる合成生物又は嵌合体(キメラ)の練成術式を用いて錬金術師が作り出します。そして、生み出された人造人間を『ホムンクルス』と呼んでいます」
優輝は異世界の事情を把握した上でフレイスに問いかける。
「なるほど。禁忌そのものが救世主と崇められるのは問題ないのか?」
「問題ありません」
フレイスはそう言うと、優輝の頬にそっと自分の手を持っていくと、優しく微笑み優輝の瞳をじっと見つめる。
「私しか、知らない事なのでご安心を」
勇里はそのやり取りを見て、確信した。
「えっ…? あぁ! そっちの!把握!」
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