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そして私は仮面をかぶる(三角関係)
お題「仮面」(友人視点)
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友人の彼と密会するようになって半年が過ぎていた。
彼から彼女の事を相談されて、そこからちょくちょく会うようになったのだ。
密会といっても、二股とかそういう色っぽい話ではない。
あくまで彼女にバレないための「密会」だ。
友人は男運が悪く、しょっちゅう変な男に捕まっては泣かされていた。
ネトラレるのが好きというのは、弱い心を守るための自己暗示なのだろう。
しかし、今回の彼は、かなり好感が持てる人物であった。
一途で素直。DVとも縁遠く、私は本当に喜んだ。
でも──。
私がそんな彼を好きになってしまうのも、さほど時間はかからなかった。
「いっそ私が寝取っちゃおうかしら」
その言葉に笑いながら受け流す彼は、私の真意に気づいているかは解らない。
何度も言っているから、挨拶みたいなモノになってるのだろう。
待ち合わせの場所に彼が来る。
それを見計らって、私は良き友人の仮面を被った。
「もうさ、いっそ本当に私が寝取っちゃおうかしら」
「そんなこと言うなって」
いつも通り受け流す彼に安堵する。
二人とも私にはかけがえのない大切な人達なのだから。
彼から彼女の事を相談されて、そこからちょくちょく会うようになったのだ。
密会といっても、二股とかそういう色っぽい話ではない。
あくまで彼女にバレないための「密会」だ。
友人は男運が悪く、しょっちゅう変な男に捕まっては泣かされていた。
ネトラレるのが好きというのは、弱い心を守るための自己暗示なのだろう。
しかし、今回の彼は、かなり好感が持てる人物であった。
一途で素直。DVとも縁遠く、私は本当に喜んだ。
でも──。
私がそんな彼を好きになってしまうのも、さほど時間はかからなかった。
「いっそ私が寝取っちゃおうかしら」
その言葉に笑いながら受け流す彼は、私の真意に気づいているかは解らない。
何度も言っているから、挨拶みたいなモノになってるのだろう。
待ち合わせの場所に彼が来る。
それを見計らって、私は良き友人の仮面を被った。
「もうさ、いっそ本当に私が寝取っちゃおうかしら」
「そんなこと言うなって」
いつも通り受け流す彼に安堵する。
二人とも私にはかけがえのない大切な人達なのだから。
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