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sideルーカス

幕間:あの日………。sideノア

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【前書き】sideルーカス13話から15話までの、ノアから見た場面になります。
少し長くなりますが、ノアの気持ちの揺らぎを表現したくて、敢えて長いままUPさせて貰ってます。
お時間がある時に、どうぞお楽しみください。

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涙が出てしまうとは思わなかった……。

キングレッドヴァイパー討伐で初めてルーカスと交わった時、ヤツはただの欲の発散相手だった。
その後のセフレの提案も身体の相手もイイし、後腐れなく付き合えるなら都合が良いなって……確かに思ってたんだ。

ルーカスは、顔が良い。
美しいと言うよりは、男らしく精悍な顔立ち。獣人の特徴である恵まれた体格なのに、ガッチリと言うよりは靭やかな……と表現した方がしっくりする身体。

見た目だけの男であれば良かった…。
だけどルーカスは、………優しい。
表面だけの優しさじゃなくて。必要であれば怒る事のできる優しさ。
心配しつつも、相手を考えて踏み込まないでくれる優しさ。
いざとなれば、自分の身や評判なんか気にせず、守ろうとしてくれる優しさ。

そんな全て引っ括めて、割と大きな街にありながら誰よりも格好いいと噂になる程、男女問わず人気のある男だった。

番を求めている癖に……。
優しいなんて、たちが悪すぎる。


□■□■□■□

今日もしつこく絡んでくる男にため息が出る。
東の村でのレッドボア討伐の後から、纏わり付く男。村の長の息子であるヤツの魂胆なんて見え見えだ。

―――自分の領地の利になる冒険者を引き込みたい

だだ、それだけ。
とは言えヤツが末席とはいえ貴族席に名を連ねている以上、無下にした時の報復が心配でもある。
冷たくあしらう訳にもいかず、どうしたものか……と考えあぐねていた。

――――と。
ぐいっと誰かに引き寄せられる。
ハッと見上げると、そこにルーカスが居た。

「何だ、お前っ」

「俺のに何か用?」

迷惑男を冷たく返すルーカス。
、と言われた事に、思わず反応して名を呼んでしまった。
自分の反応に舌打ちしたい気分になるが、どうにかおさえる。
そんな俺にルーカスは甘さを湛えた笑み見せた。

「ああ、今帰ってきた。ただいま、ノア」

パチクリと瞬く。ああ、これはアレか。迷惑男を体良く追い払う手段か……。
っていうか、ワイバーン討伐で怪我をしたくせに人の揉め事に首を突っ込んでいる場合じゃねーだろ。
外套越しにも分かる、薬の匂いに眉を顰めた。

「怪我したって聞いたぞ、大丈夫か?」

「問題ない」

短く答え口付けてくる。
たかがセフレ相手でも、困っていれば手を差し伸べるのか……。相変わらずだな、お前。
そんなルーカスに、迷惑男はギャンギャン騒ぎたてる。
身なりから何となく相手の立場に気付いているだろうに、全く頓着する事なく一刀両断に切り捨てる。

「もう一度聞いてやる。俺のに何の用だ?」

高ランクの冒険者の威圧に気圧されたのか、ヤツは舌打ちをしつつ足早に立ち去って行った。
無駄にキラキラしい衣装の後ろ姿を視界の端に見て、もう一度ため息をついた。

「お前こそ大丈夫か?」

肩を抱く手に力を籠めて、ルーカスが気遣ってくる。
しまった、ため息がバレたか……。

「え?あ…、あぁまぁ。ありがと、助かったよ」

ともかく礼を述べると、呆れたようなルーカスが「ありゃ何だ?」と聞いてきた。
上手くあしらう事ができなかった自分が恥ずかしくて、俯きつつ早口で答える。

「よくあるやつさ。自分の土地を護るために高ランクの冒険者を引き込むって。手っ取り早く自分のモノにすれば話が早いだろ」

「胸くそ悪いな」

チッと舌打ちしそうな気配。俺は苦く笑った。

「いちいち気にしてたらキリがねぇよ。だけどアイツは特にしつこかった……」

ルーカスに手間をかけさせたのは申し訳ないけど、アイツがいるとクエストも満足に受ける事が出来なかったから本当に助かった。
するとルーカスは俺の髪をくしゃりと掻き混ぜ、そのまま自分の胸に押し付けてきた。
まるで恋人にするかのような仕草に、ビキン!と固まる。

「安直な考えのヤツは、バッサリぶった斬る方が話が早いだろ。次から俺を頼れよ」

ああ、アフターフォローも万全だな。本当にイイヤツ…。

「お前らしいよな、その考え。まぁ次に迷惑なヤツいたら頼むよ」

どこまでも相手を気遣うルーカスの態度に、苦笑いを漏らしつつ軽く胸を叩いた。

「お帰りルーカス」

「ああ、戻ったよ」

ゆるりと、眦を緩めて目を細める。その瞳は優しげなのに、何故か捕食される感覚に見舞われる。
ゾクリと恐怖が背筋を這う。

ルーカスなのに。
……………。怖い。

俺の恐怖に気付いたのかルーカスはもう一度甘やかに微笑むと、もう一度、今度は宥めるように口付けてきたのだった。

■□■□■□■

「へぇ、ルーカスの兄さんって東方の町に居たの?」

迷惑男とのゴタゴタで、もうクエストをチェックする気にもなれずに自分の部屋に戻ろうと思った。
そんな俺に気付いたのか、ルーカスが気晴らしにとメシに誘ってくれた。
コイツも怪我してるし疲れてるだろう…とは思ったけど…………。

「ルーカスも怪我してるし、俺の部屋来る?」

そう、提案してしまっていた。
別に夜を期待した訳じゃないぞ。
俺の部屋なら、外ほど気を使わず寛げるかなって思ったのと。
怪我の影響なのか、一つ一つの仕草がぎこちない。これじゃあ普通に生活すんのもキツイだろうなって思ったんだ。
俺の部屋なら、手を貸してやれると思って………。

自分に必死に言い訳しつつ、ルーカスの反応を待つ。
ルーカスは、その瞬間びっくりするくらいイイ笑顔を見せて頷いたんだ。
犬みたいに尻尾も全開にするんじゃなかろうかって位の破顔ぶりに、ちょっとおののいたのは秘密だ。

部屋に着き外套を脱ぐのにも往生するルーカスを見て、やっぱりウチに誘って良かったと思う。
先ずは寛げるようにと細々と世話をしてしまって、ルーカスに苦笑された。

露店で買った物と、手早く作った簡単な物をテーブルに並べて、ちょっと早い夕飯とする。
怪我人に酒はどうかと思ったけど、討伐からの怪我、そして帰路と呑む機会がなかったらしく熱望してきたから、取り敢えずラガーをだしてやる。

美味そうに料理を突きつつ、今回の遠征の話をしてくれた。その中にルーカスの身内の話が出てきたから、思わず聞いてしまって……後悔した。

「ああ、番がいたらしい。で、東の町に拠点を移したんだってさ」

「………そっかぁ……」

―――番。

そうだった。忘れてはダメだ。
どんなに優しく良いヤツでも、コイツは番を探し求めているんだ……。
俺は、自分の立ち位置を忘れてはダメだ。自惚れてはダメだ。深入りしては………ダメだ。
ぐっと、込み上げる苦いモノを飲み込む。

「どうした?」

一瞬の沈黙を不思議に思ったのか、額にかかる髪を指で払いながらルーカスが顔を覗き込む。
俺は、湧き上がる醜い感情を知られないように、ゆるりと首を振った。

「…いや、何でもない。それよりメシ足りてる?」

「ああ、大丈夫」

俺の態度に思う所もあっただろう。でも何かを察してそれ以上深くは聞いて来ず、俺はそっと胸を撫で下ろした。
食事の後もルーカスは話足りないのか帰る気配はなく、ソファへ移動してのんびり取り留めのない話をして過ごした。
ふと薬の匂いに誘われ、ルーカスの左肩に触れる。

「怪我はここ?」

「そうだ。Sランクが数人いても、やっぱワイバーンは手強いな」

分厚く巻かれた包帯の感触に、怪我の深さを思う。なのに何でもないように笑うルーカスに腹が立った。

「笑い事じゃない。あんまり無茶すんなよ」

「…そうだな。だがこればかりは『仕方ない』って言うよりないな」

分かってる。だってそれが冒険者の役割だから。
―――でも。

「………。その内、番にも逢えないまま死ぬぞ…」

つい。本当につい、ポロリとその言葉が転がり出てしまって、自分で自分に驚く。 

ああ、ルーカスの顔を見るのが怖い……。

そっと伺うと、目を見開き驚いた顔をしていた。
「ノア?」と呼びかけられて、身が震える。

「………ぁ…。ごめん、余計な事を言った」

慌てて俯いた。今は顔を見られたくない…………。

「どうした?何か様子が変だ」

訝しげな声音と共に、ルーカスの太い指が顎を掬い上げてきた。覗き込むルーカスに気不味くなって視線を外す。

「何でもない。ごめん、ホント余計な事を言った。忘れてくれ」

番に関して言及されたのが余程不快だったのか、ルーカスは眉を顰めている。
何で、あんな事を言ったんだ……。
ジワリと後悔が襲う。唇を噛み締めて、物問気なルーカスの視線を避けた。

俺の態度にルーカスは諦めたのか、小さく息をついた。そして触れるだけのキス。そしてペロリと唇を舐められた。

は、夜の始まりの合図。

俺の失言を不問にするから、身体を貸せってコトか?
どうあっても。
やっぱり俺は……ルーカスが好きだ…。

ジワリと熱を持ってしまい、ルーカスにそっと目を向けた。
求められると心とは裏腹に喜んでしまう、浅ましい己の身体。もう絶望しかないのに…。
もう今日は考えるのを止めよう。きっと碌な事にはならない。
ゆっくり、ルーカスの唇に口付ける。
その瞬間、右腕だけだというのに痛いくらいに抱き締められた。そして凶悪なキスで、口腔を蹂躪してくる。

「………っは………ぁあ」

ルーカスの熱に煽られて、うっとりと息を吐く。
もう、俺はおかしくなっているかもしれない……。
淫猥な熱に犯される。ゆっくりと瞬きをしてルーカスを見つめた。
夜の始まりの合図に対しての、俺の返事。

「ノア、煽った責任取れよ」

ゴクリと喉を鳴らして、ルーカスが囁く。
俺は迷う事なく。

小さく頷いた。

□■□■□■□

「は…………っ。ぁぁ………っ!あっあ…………」

熱に浮かされてもルーカスの怪我は気になる。
いつもは恥ずかしくて避けてしまう対面座位で、ルーカスを受け入れた。
いつもより深く深く穿つルーカスの昂りに、自然と腰が揺れてさらなる快楽を求めてしまう。

もう何度も俺のナカで精を放ったクセに、未だにルーカスのは熱く力を持ち存在を主張してくる。
クチクチと響く淫靡な音に、耳まで犯される。

「いー眺め……。ノア、気持ちいい?」

「っつつ!!や……あ、くっ………。はぁぁ……」

掠れたルーカスの声。
ズクンと、腹の奥が疼く。
物欲しげな俺のナカの動きに気付いたのか、ルーカスが一際強く、擦り付けるように腰を突き上げてきた。
強烈な刺激に、息ができずにハクハクと口を動かす。背を少し丸め襲い来る快感の波を感受する。
頭が真っ白になるくらいルーカスに与えられる熱に犯されても、少しの理性は残っているから頑張ってソファの背もたれに腕を突っ張らせ身体を支えた。
じゃないと、ルーカスの怪我に障る。

だというのに、ルーカスは俺の腕を掴み自分の胸に凭れ掛からせた。
しかも絶妙なタイミングで腰を蠢かせ、俺の弱いポイントを突いてくる。

「――――――っっっ!!!」

限界まで煽られていた俺は、とどめを刺すようなその刺激に声を出すこともできずに背を反らしてイってしまった。
ルーカスの顔の前に突き出す形になった胸に、ヤツはねっとりと舌を這わせてくる。
右腕はガッチリと俺の腰を抱えているから、口だけで胸を嬲る。
片方だけに刺激を受けて、放置されているもう片方が疼く。
クスリと僅かに笑い、ルーカスは唇を右胸に移し疼くソコを執拗に嬲った。左胸の突起にも指を這わせて絶えず刺激を与えてくる。
連続する刺激に、もはや声を止める術はない。

「ルーカス…っ!ま…って……っ!はっ……ぁぁぁ、や……っ」

感じ過ぎて辛い。首を振り少しでも熱を発散させようとするけど、もう自分の身体が言うことを聞かない。
そんな俺の痴態を、ルーカスは美しい銀の瞳でひたっと見据えてきた。
とろりと甘く、激しく求めるような熱が籠もる瞳。

―――何でそんな目で見るんだ。

うっとりと目を細めて、右手を後頭部に添えて更に引き寄せてくる。
姿勢のせいで僅かに上から見下ろす形になるルーカスに、今現在激しく俺を求めてくるルーカスに、目が奪われて離せない。

ああ、やっぱり俺はルーカスが…………。

濁る思考を押し止めるように、ルーカスは口付けてきた。初めは啄むように、徐々に角度を変えて深く、深く………。
その刺激に、俺はどうしょうもなく感じ白濁を吐き出した。同時にルーカスも俺のナカに、欲を解放したのだった。

お互いに達して唇を離すと、つっ……と唾液が線を描く。

「…ノア?」

声を潜めてルーカスが声をかけてきた。そっと指で触れられて、俺は自分が泣いている事に気付いた。

「……―――あ……、ごめん」 

ゴシっと掌で涙を拭う。ルーカスはその手を掴んで擦るのを止めた。もう一度顔を寄せてきて、流れた涙を舐め取る。

「酔ったのかな、今日は何か自分が変なんだ」

「……………」

苦しい言い訳をする俺を、ルーカスは無言で見つめた。
気付かれただろうか?

――俺の気持ちに……。

決して応えて貰えないと分かっていてもなお、熱の籠
もる視線を受けると身を震わせるほど歓喜してしまう、浅ましい俺の本性に………。

知られてはダメだ。
隠さなければ。

何を考えているのか……。無言のままルーカスはそっと頬を掌で覆った。

「酔っただけ、か」

ポツリと呟かれて、ぴくんと肩が跳ねる。

「本当に?」

見ないでくれ。
俺の心を探らないでくれ、ルーカス。
お願いだ………。

「………あぁ。」

短く返事をすると、ルーカスはそれ以上問い詰めてくることはなかった。

優しいルーカス………。

そっとルーカスと額を合わせて、瞳を閉じる。
獣人が好む、最大の信頼の証である行動。
知っていて、ソレをする。

大丈夫。
お前の迷惑になる事はしない。
お前と番の邪魔なんてしない。

信じてほしい。

――――だから、いずれ訪れるその日まで。
俺を求めて欲しいんだ、ルーカス………。





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