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◆◆◆◆◆
王都のお洒落なカフェで、デートを楽しんでいた僕は、相手から突然の婚約破棄を食らってしまった。
「ミカエル = アドルフソン。申し訳ないのだが、婚約破棄に応じてくれるだろうか?」
「はい?」
婚約者のバルブロ = メルネスからの突然の申し出に、僕は体を硬直させた。フォークの上のモンブランが皿に落ちて、ケーキがテーブルに飛び散った。
「わ、ごめんなさい。ケーキで服を汚しませんでしたか、バルブロ?」
「俺は、問題ない」
「そうですか。僕は服が少しよごれました。マナーがなっていなくて申し訳ない。しかし、今日は、バルブロがデートに誘ってくれたと、ランス兄さんに報告してしまったのに・・失敗したなぁ。これは、別れを切り出す為のデートだった訳だね、バルブロ?」
「申し訳ない、ミカエル。実は事情がある。聞いて欲しいのだが、良いだろうか?」
「言い訳など要らないよ、バルブロ。また、僕達は友に戻るだけです。しかし、ランス兄さんは、神子を伴侶に貰ったばかりなのに、その弟が婚約破棄となると・・醜聞になるなぁ」
僕の言葉に、バルブロ = メルネスは、困り顔で頭を抱えてしまった。俺は未だにフォークを手にしていたことに気がつき、皿に音がならないよう置いた。
だが、がっつりギーンと鳴ってしまった。
「失礼」
「いや」
「それで、バルブロは・・好きな人でも出来たのかい?僕に落ち度があったとは、思いたくないのだが、どうだろうか?」
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王都のお洒落なカフェで、デートを楽しんでいた僕は、相手から突然の婚約破棄を食らってしまった。
「ミカエル = アドルフソン。申し訳ないのだが、婚約破棄に応じてくれるだろうか?」
「はい?」
婚約者のバルブロ = メルネスからの突然の申し出に、僕は体を硬直させた。フォークの上のモンブランが皿に落ちて、ケーキがテーブルに飛び散った。
「わ、ごめんなさい。ケーキで服を汚しませんでしたか、バルブロ?」
「俺は、問題ない」
「そうですか。僕は服が少しよごれました。マナーがなっていなくて申し訳ない。しかし、今日は、バルブロがデートに誘ってくれたと、ランス兄さんに報告してしまったのに・・失敗したなぁ。これは、別れを切り出す為のデートだった訳だね、バルブロ?」
「申し訳ない、ミカエル。実は事情がある。聞いて欲しいのだが、良いだろうか?」
「言い訳など要らないよ、バルブロ。また、僕達は友に戻るだけです。しかし、ランス兄さんは、神子を伴侶に貰ったばかりなのに、その弟が婚約破棄となると・・醜聞になるなぁ」
僕の言葉に、バルブロ = メルネスは、困り顔で頭を抱えてしまった。俺は未だにフォークを手にしていたことに気がつき、皿に音がならないよう置いた。
だが、がっつりギーンと鳴ってしまった。
「失礼」
「いや」
「それで、バルブロは・・好きな人でも出来たのかい?僕に落ち度があったとは、思いたくないのだが、どうだろうか?」
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