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第42話 「NPO法人『凌辱モブ』を救う会」

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第1回『エロ動画射精会』は大成功に終わった。


『エロ動画射精会』終了後には、一人一人から何度射精したか聞き取り調査をした。個人差はあったが、皆がスッキリした表情を浮かべている。

次はいつ開催するのかと風紀委員から問われ、未定だと伝えると少し残念そうな顔をされた。ふふ、風紀委員の皆は『監視係』としての僕の実力を認めたに違ない。

ただし、第1回『エロ動画射精会』において犠牲者が出てしまった。

まずは、エロ動画を映していた液晶モニターが死んでしまった。原因は、ハッシュ・アルカロイドが、ベラドンナ草が映る液晶モニターに向かって精液を連続発射をした為だ。丁寧に拭き取ったのだが、何かがこびり付いて液晶部分がやられてしまった。この被害については、ハッシュに賠償金を支払ってもらう事で解決できるだろう。

問題はフィスト・ファックの方だ。

フィスト・ファックは、『凌辱モブ』モードに覚醒した状態で20回射精したところで突然正気に戻った。アイリスへの激しい愛情が突然なくなり、戸惑い気味のフィストさんだったが心が穏やかになったと喜んでいた。四肢を縛られたままのフィストさんから、僕に対して「ありがとう」の言葉を贈られた時は涙が出そうになった。

フィスト・ファックさんは『凌辱モブ』設定が解除されたものと思われる。だが、それと引き換えに・・フィストさんは『ペニスだけ灰色人間』になってしまった。

『凌辱モブ』モードで20回射精をした時点で、ペニスが肌色から灰色に変色。ハッシュに確認したところ、彼には普通のペニス色に見えるらしい。

だが、僕の目には灰色ぺニスに見える。着色フィストさんからぶら下がるぺニスだけが灰色の様子は涙を誘う。この後、彼が正常な性活動が出来るのかは経過観察が必要だろう。


◇◇◇◇

「NPO法人『凌辱モブ』を救う会」の発足を目指して活動している僕は、あらゆる情報を欲している。もしも、『凌辱モブ』モードで20回射精をする事で『凌辱モブ』設定が解除されるならば、これは『凌辱モブ』達の大いなる希望となる。

コックさんは『凌辱モブ』モードで20回射精はしていないので、彼のあれは肌色という事になる。だが、それは同時に、再びアイリスに近づいた時には、『凌辱モブ』モードが発動する可能性があるという事でもある。コックさんはメス化されているとはいえ、アイリスを再び襲わないとは限らない。心配は尽きない。

仮に、コックさんを『凌辱モブ』モードにして、四肢をベッドに繋ぎ、20回射精させたとする。それで、コックさんの『凌辱モブ』設定が解除されたとする。しかし、それと引き換えにコックさんのコックが、灰色に変色し機能低下が起こったらどうする。

コックさんは、『メス化』されているとはいえ、完全なる『メス化』をされた訳ではない。今は、男に抱かれたいと思っているかもしれないが、将来的にはわからない。それに、未だに僕の事を伴侶にと思ってくれている、コックさんのコックが、灰色になることは絶対に避けたい。ああ、僕はどうすればいいんだ!

◇◇◇◇◇


このように、様々な悩みを抱えた僕は、一つ一つ問題を解決していく事に決めた。

まず学園側に、学生の身分で「NPO法人『凌辱モブ』を救う会」を発足させ理事長になることは可能なのか相談してみた。

だか、それが間違いだった。

学園側から、「薬理学」から社会科学系統の「法学」または「政治学」に学問を変更するようにすすめられてしまったのだ。

確かに、僕の「薬理学」の成績は、学園法に引っかかる寸前の、最悪の自体であることは確かだ。おそらく、前世を思い出す前のライカなら、問題なく「薬理学」を学べていただろう。

だが、前世の僕は微分積分から理解を諦めた、真の文系人間である。

勿論、「薬理学」の学問を、おろそかにしているつもりはなかった。様々な活動をしながらも、薬剤師の資格を取るために勉学にも励んできたからだ。だが、成績が上がらないことは、たしかだ。それに、「NPO法人『凌辱モブ』を救う会」を立ち上げたい気持ちもたしかだ。

散々迷った挙げ句、風紀委員の中でも勉学に熱心に取り組んでいる、ウォーレン・ヒルに相談することにした。放課後、図書館にいた彼に声を掛けた。

「ウォーレン、相談に乗って欲しい事があるんだ。今から、時間を僕にくれる?」

「ついに、私に触手を伸ばしてきたか。構わないよ、ライカ菌・・何の相談かな?」

ウォーレンの表情は厳しい。何故だ!!


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